■ J1で出場機会を得たのは全部で492名2018年にJ1で出場機会を得た選手は全部で492名いる。「彼らが高校年代にどのチームでプレーしたのか?」を調べてみたがそのうちの96名は外国のチームになる。良く知られているとおり、MFイニエスタはバルセロナの下部組織出身で、FWポドルスキはケルンの下部組織出身で、FWフェルナンド・トーレスはアトレティコ・マドリーの下部組織出身になる。解説者の玉乃淳さんはこのときにチームメイトだった。
それ以外の396名は日本のチームで高校年代を過ごしているが、高校時代にC大阪U-18に加入したGKク・ソンユン(札幌)は396名にカウントしており、当時は外国籍だったFW李忠成(浦和)も396名にカウントしている。外国人選手であっても高校年代に日本のクラブでプレーした選手はカウントしている。なお、諸事情から高校年代の途中で所属チームを変えた選手は最終所属のチームの方でカウントしている。
396名の高校時代の所属クラブをまとめてクラブ別に「人数・試合数・出場時間(分)・得点数」を計算してみたが人数が最多となったのは横浜FMユースだった。ちなみに人数に関しても2018年にJ1で出場機会を得た選手のみをカウントしている。なのでJ1のクラブに所属している選手であったとしてもJ1で出場機会がゼロだった選手はカウントしていない。横浜FMユースは20人。MF天野純などがJ1で活躍している。
■ クラブ別の出場時間(分)に注目すると・・・。ここからは出場時間(分)をクローズアップしたいと思うが、クラブ別の出場時間(分)の10位は大分で11,318分だった。大分は2018年はJ2所属だったので、当然のことながら、5人全員が大分以外のチームでプレーしている選手になる。ただ、GK西川(浦和)、MF梅崎(湘南)、MF清武(C大阪)、MF東慶悟(FC東京)、DF松原健(横浜FM)なので錚々たる顔ぶれになる。5人全員がフル代表に選出された経験がある。
9位はFC東京U-18で11,949分になる。FC東京で活躍しているのはMF橋本拳になるが、現チームで主力になっているFC東京U-18出身の選手は彼のみ。GK権田(鳥栖)やMF三田(神戸)DF鎌田(柏)などは他所のクラブで活躍している。8位は札幌U-18で14,062分だった。DF進藤とMF深井一とMF菅大輝の3人が主力として札幌の快進撃を支えた。他クラブの選手ではDF西大伍(鹿島)が目立った活躍をしている。
7位は広島ユースで14,682分だった。育成力に定評のあるクラブであるがMF森崎和が今シーズン限りで現役を引退。MF川辺も出場機会に恵まれなかったのでどちらかというと広島ユースのOBは他クラブで頑張っている。MF柏木(浦和)やDF槙野(浦和)やMF野津田(仙台)などが主力として活躍している。期限付き移籍のDF宮原(名古屋)も完全移籍になりそうな情勢。広島のトップチームで活躍する選手は少ない。
■ 高校サッカーの名門の国見高は6位にランクイン6位は高校サッカー界の名門の国見高で15,510分になる。MF柴崎晃(広島)やGK徳重(長崎)やDF徳永(長崎)やMF山村和(C大阪)などが主力としてプレーしたが36才になったFW大久保(磐田)も含めてベテランが大半になる。12名の平均年齢は32.42才になる。5位はC大阪U-18で15,527分になる。MF山口蛍(C大阪)やMF丸橋(C大阪)やMF扇原(横浜FM)やFW杉本健(C大阪)などが主力として存在感を発揮した。
4位は柏U-18で16,242分になる。GK中村航やDF中山雄などが柏でプレーしているがDF山中(横浜FM)やMF秋野(湘南)など他クラブで頑張っている選手も多い。3位は流通経済大柏高で16,293分になる。高体連のチームの中では最多となる。MF田口(磐田)やDF田上(長崎)などが主力として活躍した。11人の平均年齢は25.82才になる。DF小川諒(FC東京)などこれから最盛期を迎える選手がたくさん控えている。
2位は東京Vユースで19,739分になったがこれは驚きである。当然、東京VはJ2所属のチームなので13人全員が東京Vを離れた選手になる。DF高橋祥(磐田)やDF和田拓(広島)やMF三竿健(鹿島)など大きな存在感を発揮している選手がたくさんいる。海外リーグならびに日本代表ではMF中島翔(ポルティモンセ)が大活躍しているが東京Vユース出身の選手は至るところで活躍している。技術が高いのでどこでも重宝される。
1位になったのは横浜FMユースで21,501分だった。先のとおり、人数も1位で、試合数も1位で、出場時間(分)も1位だった。横浜FMユースの育成力は過小評価されがちであるが安定していい選手を生み出している。GK秋元(湘南)やMF水沼(C大阪)やMF長谷川アーリアジャスール(名古屋)やFWハーフナー・マイク(仙台)など横浜FMを離れてから才能が開花する選手が多いのも横浜FMユースのOBの大きな特徴と言える。
表1. J1でプレーした396名の高校年代にプレーしたチーム別のランキング (2018年)
順位 | チーム | 人数 | 試合数 | 出場時間(分) | 得点 |
1 | 横浜FMユース | 20 | 322 | 21,501 | 24 |
2 | 東京Vユース | 13 | 273 | 19,739 | 19 |
3 | 流通経済大柏高 | 11 | 233 | 16,293 | 18 |
4 | 柏U-18 | 16 | 246 | 16,242 | 11 |
5 | C大阪U-18 | 8 | 186 | 15,527 | 16 |
6 | 国見高 | 12 | 224 | 15,510 | 18 |
7 | 広島ユース | 11 | 202 | 14,682 | 6 |
8 | 札幌U-18 | 8 | 186 | 14,062 | 13 |
9 | FC東京U-18 | 15 | 173 | 11,949 | 12 |
10 | 大分U-18 | 5 | 146 | 11,318 | 13 |
11 | G大阪ユース | 11 | 147 | 10,886 | 11 |
12 | 川崎U-18 | 7 | 160 | 10,416 | 29 |
13 | 大津高 | 5 | 122 | 9,931 | 6 |
14 | 静岡学園高 | 8 | 140 | 9,714 | 5 |
15 | 清水ユース | 7 | 130 | 9,295 | 19 |
16 | 市立船橋高 | 8 | 125 | 8,333 | 7 |
17 | 浦和ユース | 9 | 111 | 8,272 | 6 |
18 | 藤枝東高 | 3 | 98 | 8,025 | 8 |
19 | 京都U-18 | 5 | 104 | 7,881 | 4 |
20 | 鹿島ユース | 6 | 100 | 7,363 | 18 |
21 | 神戸U-18 | 9 | 99 | 6,879 | 4 |
22 | JFAアカデミー福島 | 4 | 83 | 6,265 | 11 |
23 | 桐光学園高 | 5 | 86 | 5,747 | 5 |
24 | 大阪桐蔭高 | 4 | 75 | 5,640 | 6 |
25 | 帝京高 | 4 | 69 | 5,451 | 4 |
26 | 青森山田高 | 4 | 69 | 5,210 | 3 |
27 | 八千代高 | 6 | 105 | 5,115 | 3 |
28 | 浜松開誠館高 | 2 | 56 | 4,898 | 1 |
29 | 金光大阪高 | 2 | 60 | 4,887 | 0 |
30 | 四日市中央工高 | 3 | 57 | 4,876 | 1 |
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