サンフレッチェ広島→ 城福監督を招聘した広島はスタートダッシュに成功した。一時は独走態勢に入ったが秋以降に大失速して優勝を逃した。それでも、最終節で札幌と引き分けたことで辛うじて2位をキープしてACLの出場権を獲得した。2019年はクラブ史上5度目となるACLにチャレンジすることになるが過去4回のうち、決勝Tに進出できたのは2014年の1回のみ。なかなかアジアの舞台で結果を残すことは出来ていない。
2019年はACLとリーグ戦を並行して戦わないといけないが今シーズンの広島は主力を固定して戦ったので「選手層」という点では決して厚くなかった。2つのコンペティションを戦うには不安の残る陣容なので補強に期待がかかったが現時点では流出話が話題の中心になっており、出場機会に恵まれなかったDF馬渡は川崎Fへの移籍が濃厚。主力として活躍したMF稲垣に対してはC大阪が興味を示している。
今シーズンの広島はベテラン中心のメンバー構成だった。平均年齢は30.12才だったが、J1平均の27.76才を大幅に上回っている。2番目に平均年齢が高かった磐田でも28.88才なのでJ1の中では断トツで平均年齢の高いチームだった。「若返り」がテーマになるが、名古屋に期限付き移籍中のDF宮原はそのまま名古屋に完全移籍する可能性が高まっている。将来の主力候補だったので結構な痛手である。
さらに出場機会に恵まれなかったMF川辺に対してもG大阪などが獲得に乗り出していたが現時点では残留濃厚となっている。MF川辺が流出していたら大変なことになっていたのでビッグニュースと言える。一方、J2で13ゴールを記録したFWドウグラス・ヴィエイラ(東京V)の獲得が濃厚となったが彼も31才なのでベテランである。どこかのタイミングで大胆な血の入れ替えをしないとマズイ事態に陥る可能性は高い。