■ 史上空前の大混戦J1の残留争いは史上空前の大混戦になった。最終的には勝ち点「41」で横浜FM・湘南・鳥栖・名古屋・磐田の5チームが並ぶ形になった。17位でJ2降格となった柏も勝ち点「39」を稼いでおり、例年であれば普通にJ1に残留することが出来る勝ち点を獲得している。18位の長崎でさえ、勝ち点「30」を獲得しているので、今シーズンのJ1の残留争いは「過去最高クラスでハイレベルな競争になった。」と言える。
上位と下位の差が小さいシーズンになったが2013年以来のJ1復帰となる大分、2015年以来のJ1復帰となる松本山雅の2チームはJ1の残留争いに巻き込まれる可能性が高い。J2も史上空前の大混戦になったが「ハイレベルな昇格争いだった。」とは言い難い。今シーズンは絶対的な強さを持ったチームが1つもなかった。横浜FCや大宮や東京Vが昇格していた場合にも同じことが言えたが「苦戦は必至」と言える。
2度目のJ1昇格を果たした松本山雅は「初のJ1残留」に挑戦することになる。前回、J1だった2015年は7勝20敗7分けで勝ち点「28」。15位の新潟との差は「6」。16位に沈んだ。同時のチームと比べて戦力的には大きな差はないと思うが「クラブとしてJ1を戦った経験がある。」というのは大きな違いになる。難しいチャレンジになると思うが「J1残留」を果たすことが出来たらクラブとして大きく前進したと言える。
一方の大分はJ2でナンバー1の攻撃陣を擁している。近年、J2からJ1に昇格してきたチームは点が取れずに苦労するケースが多いが、攻撃型のチームはJ1初年度でも健闘するケースが多い。当然、今オフの補強の是非にも大きく影響を受けるが現時点では「J1に残留できる確率は松本山雅よりも大分の方が少しだけ高い。」と個人的には考える。大分が魅力的なサッカーを見せてJ1で旋風を巻き起こす可能性もある。