■ 稀に見る大混戦になった。今年のJ2は稀に見る大混戦となったが最終的には松本山雅が優勝。2015年以来のJ1復帰を果たした。34失点というのはJ2でダントツの少なさになる。堅い守備が光った。2位に入ったのは大分だったがこちらは2013年以来のJ1復帰となる。2016年にはJ3を経験するなど落ちるところまで落ちた経験を持っているが、攻撃的で魅力的なサッカーを見せた。76得点というのはJ2最多。圧倒的な攻撃力が魅力だった。
3位には横浜FCが入ったが、町田が4位に入ったのでプレーオフの1回戦は免除される。とにかくJ2のプレーオフは番狂わせが起こりやすいので1回戦が免除されるのはとてつもなく大きいが同じように免除された2014年の千葉はプレーオフの決勝で山形に敗れてJ1復帰を逃している。「試合間隔が空くこと」ならびに「1回戦を勝ち上がって決勝まで進んできたチームは勢いに乗っている。」というのはハンディになる。
しかも、今年はJ2のプレーオフを勝ち上がった後、J1で16位になったチームと入れ替え戦を行わないといけない。「J1の16位のチームとのアウェイ戦で90分以内で勝たないといけない。」というのは相当に難易度は高い。自動昇格以外でJ2からJ1に昇格することの難易度は大きく高まったので個人的には「改悪」だと思うが、とにかく今シーズンはそういうルールになっているので受け入れるしかない。
■ 1位にふさわしい活躍を見せたのは・・・。J2のレギュラーシーズンがすべて終了したので各個人賞を考えていきたいと思うが、まずは年間のMVPである。最も栄誉のある個人賞と言えるが今シーズンはMVP争いも混戦だった。活躍が目立った選手として31名をピックアップしたが、圧倒的な活躍を見せて「満場一致で○○が2018年のJ2のMVPだ。」と言える選手はいない。シーズンの昇格争いやプレーオフ争いと同様でMVP争いも熾烈を極める。
かなり迷ったが、2018年のJ3+アウォーズのJ2のMVPの1位にはMF平戸(町田)を選出した。40試合で8ゴール17アシストというのは驚異的な数字である。精度の高い右足から多くのチャンスを演出したが、今シーズンも町田はセットプレーからたくさんのゴールを生み出した。最終的には4位に後退したが町田が「2018年のJ2の主役の1つ」だったのは間違いない。MF平戸が2018年のMVPに最も相応しい選手である。
2位には優勝した松本山雅の正キーパーのGK守田を選出した。ラスト3試合は怪我の影響もあってプレーできなかったが、39節までフルタイム出場を続けた。先のとおり、松本山雅は失点数がJ2で最少。新加入のGK守田の貢献度は非常に高かった。191センチというサイズは大きな武器となる。新潟時代は不安定なプレーを見せるときもあったがJ2の松本山雅に移って高いパフォーマンスを維持することが出来た。