■ U-16アジア選手権が開幕マレーシアで開催されるU-16アジア選手権が開幕。2大会連続の本大会出場を目指す森山JAPANは初戦でタイと対戦した。A組の日本は初戦でタイ、2戦目でタジキスタン、3戦目でマレーシアと対戦するが、開催国でポッド1に入ったマレーシアと同組になったので組み合わせ的には相当に恵まれた。2002年生まれの選手が主体となる森山JAPANは準決勝に進出できるとU-17W杯の出場権を獲得することができる。
日本は「4-2-2-2」。GK山田大(鹿島ユース)。DF角(FC東京U-18)、DF鈴木海(磐田U-18)、DF半田(山形ユース)、DF中野伸(鳥栖U-15)。MF横川(湘南U-18)、MF山内翔(神戸U-18)、MF成岡輝(清水ユース)、MF近藤蔵(C大阪U-18)。FW荒木(東福岡高)、FW西川潤(桐光学園高)。鹿島ユースの2年生のGK山田大は190センチの大型キーパーになる。山形ユースのDF半田がキャプテンマークを巻いてプレーする。
ベンチスタートになったのはGK佐々木(柏U-18)、GK野澤大志ブランドン(FC東京U-18)、DF佐古(東京Vユース)、DF山田奈(浦和ユース)、DF田島(清水ユース)、DF石田侑(市立船橋高)、MF三戸(JFAアカデミー福島)、MF植田啓(横浜FMユース)、MF中野瑠(京都U-18)、MF中野桂(京都U-18)、FW唐山(G大阪ユース)、FW青木友(FC東京U-18)の12名。DF佐古は193センチの大型CBで将来を嘱望されている。
■ 乱戦になったが・・・。開始早々の前半1分にタイのMFワラゴンに決められて失点。出鼻をくじかれる形になった02JAPANだったが、前半6分に神戸U-18のMF山内翔がシュートを放つと相手がクリアミス。東福岡高のFW荒木が右足で豪快に決めて1対1の同点に追いつくと前半8分にはMF山内翔のスルーパスから抜け出したFW荒木の折り返しのパスを受けたC大阪U-18のMF近藤蔵が決めてあっさりと日本が2対1と逆転に成功する。
これでペースを握ったかに思えたが、前半15分にオフサイドと思われたプレーで笛が鳴らず。DF半田のセルフジャッジから失点して2対2の同点に追いつかれた。最悪な形の失点の仕方だったが、前半34分に清水ユースのMF成岡輝のシュート性のクロスをFW荒木が頭で合わせて3点目を挙げると前半42分にはFKのこぼれ球を山形ユースのDF半田が豪快に決めて4点目。4対2と日本がリードして折り返した。
迎えた後半は一転してタイのペースで進んでいく。細かくパスをつなぐようになったタイの攻撃に手を焼いた日本はほとんどシュートチャンスを作れなくなる。辛抱しなければいけない時間帯が続いたが、後半46分に途中出場したMF中野瑠の素晴らしい突破&スルーパスから最後は同じく途中出場のFW唐山が決めて決定的な5点目のゴールを奪った。苦しみながらも5対2で勝利した日本は白星スタートを切った。
■ 東福岡高のFW荒木が4ゴールに絡む。いきなり前半1分に先制ゴールを許した。これには驚いたが前半6分と前半8分に連続ゴール。あっさりと逆転に成功した。目立ったのは何と言っても東福岡高の2年生のFW荒木になる。前半の4ゴール全てに絡んで2ゴール1アシスト。2トップの一角で起用されたが、素晴らしい活躍を見せて日本の勝利に大きく貢献した。プレイスキッカーも任されているが、キックの精度が高くて、抜け目のない動きを見せる。
最近の年代別代表は大半がJリーグのユース所属の選手になる。2年前のU-16アジア選手権に出場した00JAPANには高体連のチームでプレーしている選手が1人もいなかった。(※ 流通経済大柏高のDF関川は当初はメンバーに選ばれていたが怪我のため辞退。)これは結構な話題になったが、今回は、市立船橋高のDF石田侑、桐光学園高のFW西川潤、東福岡高のFW荒木と3人がメンバー入りを果たした。
3度目のアジア制覇を期待する人は多いと思うが、02JAPANはタレントには恵まれていない。2年前の大会はFW久保建(横浜FM)、FW宮代(川崎U-18)、DF菅原(名古屋)、MF平川怜(FC東京)、DF瀬古(C大阪U-18)、MF中村敬(G大阪)、GK谷(G大阪)など、将来を嘱望されている選手をたくさん抱えた超・豪華メンバーだったが、このクラスの選手は1人もいない。タレント力で大きく見劣りするのは否めない。
「谷間の世代だ。」という声も聞こえてくるが、特徴を持った面白い選手は何人もいる。神戸U-18のボランチのMF山内翔は独特の感性を持った選手で、京都U-18のMF中野桂はスペシャルな左足を持っており、東京Vユース所属で193センチのDF佐古の高さも魅力がある。前評判は決して高くないが、中心となるべき選手たちがしっかりと役割をこなすことが出来ると、U-17W杯の出場権は獲得できるはずである。
「A組の中では日本に次いで2番手」と思われていたタイを下したことで決勝T進出は濃厚となったが課題は少なくない。前半のタイがボールをつなぐことなくシンプルな攻撃を仕掛けてきたのは日本にとってはありがたかった。後半のようなサッカーを前半からタイにされていたら危なかった。5ゴールと攻撃陣は結果を残したが、終始、不安定だった最終ラインを修正しないといけない。軽率なミスが多かった。
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