■ JFAの中長期目標2005年に当時の日本サッカー協会の川淵キャプテンが1月1日に行われた天皇杯の決勝の試合前に「JFAの約束2015」と「JFAの約束2050」という2つの中長期目標を掲げている。前者は「2015年までに日本代表チームが世界でトップ10のチームになる。」という宣言など。後者は「2050年までにW杯を日本で開催してその大会で日本代表が優勝を果たす。」というものなど。どちらもかなり具体的な目標になる。
今でもJFAのサイトを見るとしっかりと書かれている。まだまだ有効だと思うが、とりあえずとして、前者の「2015年までに日本代表チームが世界でトップ10のチームになる。」という目標は達成できなかったと言える。2010年の南アフリカW杯のときに決勝Tに進出してPK負けだったので「このときの岡田JAPANは成績的には出場国中で9番目だったのでクリアした。」という意見もあるがそれは甘い見方と言える。
一方、「JFAの約束2050」も現時点では達成できていないが、まだ32年という時間が残されている。その間にW杯の招致に成功してその大会で日本代表が頂点に立つことができると「目標クリア」となるが、現時点での「実現確率」は非常に低い。「限りなくゼロ%に近い。」と言わざる得ないが、W杯未出場だった国がプロリーグが誕生以後、25年でここまで成長できたのだから全くの夢物語ではないと信じたいところ。
■ 2050年までにW杯を制覇できるか?日本人の平均寿命は80才くらいとされているので、今の時点で60才や70才の人は残念ながら2050年までにこの世を去っている可能性は高いが、今、10代や20代や30才の人は32年後の2050年も生きている可能性は非常に高い。「JFAの約束2050を達成できたの?否か?」を確認することが出来る世代になるが、壮大な目標を達成するためには日本サッカー界全体で取り組まないといけないことはたくさんある。
つい最近の出来事にも感じる2002年の日韓W杯から16年も経過していることを考えると32年後の2050年もそんなに遠くの未来には思えず。2050年までに残された時間は決して長くない。「立ち止まっている暇はない。」と言えるが、「改善しなければいけないこと」、「無駄だと思われること」は躊躇なく指摘して、みんなで改善していかないと2050年までのW杯制覇という壮大な目標を達成することは出来ない。
足の引っ張り合いをしている暇もないが、ポイチJAPANの初陣となったコスタリカ戦の中継を担当した日本テレビ系列のサッカー中継のクオリティの低さは大いに気になった。初陣ということで多くの人が日本代表の戦いに注目したと思うが、北澤豪さんと城彰二さんの解説はかなり物足りなかった。また、実況を務めた中野謙吾さんのクオリティも非常に低かった。端的に表現すると極めて質の低い中継だった。
■ 北澤豪さんと城彰二さんの解説ずっと前から日本テレビ系列のサッカー中継のクオリティの低さはサッカーファンの頭痛のタネになっているが、都並敏史さんは別枠である。「狂気の左サイドバック」と言われた都並敏史さんは日本テレビ系列のサッカー中継に登場する他の解説者と比べるとはるかに上のレベルの解説者になるがこの日は不在。北澤豪さんと城彰二さんのコンビになったことでサッカーファンからの苦情が殺到するクオリティになった。
北澤豪さんはサンフレッチェ広島のことには疎いようで「今シーズンの広島が4バックを採用していること」や「DF佐々木翔が普段は左SBでプレーしていること。」を承知していなかった。下位に低迷しているチームであれば情状酌量の余地はあるが、広島はJ1の首位を独走しているチームである。「J1の首位チームがどんなサッカーをしているのか?」を把握できていないというのは解説者としては致命的である。
一方の城彰二さんはもともと極めて評価の低い解説者の1人になるが、具体的にプレーや個人を解説することはほとんどなかった。「凄い。」、「凄い。」を連発していたが、本当に凄いプレーが行われたとしても安易に「凄い。」、「凄い。」を連発されると醒めてしまう。中野謙吾さんの実況も誇張や誤りが多かったが、1点目のコスタリカのオウンゴールを「FW小林悠のゴール」と言ってしまったのは残念だった。
■ サッカーの魅力を伝えるためには・・・。昔と比べるとサッカー中継のクオリティは確実に上がっている。そのことを証明するためには、「2002年の日韓W杯当時、フジテレビ系列の青嶋達也さんとフリーの倉敷保雄さんの2人がサッカー界を代表する実況アナウンサーと評価されていた。」という事実を例に出すだけで十分だろう。解説者のクオリティもNHKの福西崇史さんなどW杯を何度も経験した元日本代表が解説業を始めたことで一気に高まった。
テレビ朝日系列もかつては松木安太郎さんのパートナーとしてセルジオ越後さんが起用されていたが中山雅史さんが台頭。また、角澤照治さんというおそらくは「日本サッカー史上最低の実況アナウンサー」が去って吉野真治さんと進藤潤耶さんが中心になったことで実況のレベルも著しく向上。実況と解説の顔触れが変わったことでかつては問題視されたにテレビ朝日系列のサッカー中継も大きく改善された。
全体のクオリティが上がってくると停滞しているところや下がっているところが余計に目立つようになる。日本テレビ系列のサッカー中継もジェフ市原のユースでプレーした経験のある田辺研一郎さんが担当するときは悪くないが、都並敏史さんならびに田辺研一郎さんのどちらか片方でも欠けると途端にクオリティは落ちる。コスタリカ戦の実況&解説のクオリティは近年の日本代表戦の中継の中では最低クラスだった。
サッカーという競技をさらにメジャーにするために手っ取り早いのは「代表戦のサッカー中継のクオリティを上げること」である。実況&解説者がサッカーの面白さや奥深さや難しさや凄さや厳しさをあまりサッカーに詳しくない人たちにも分かりやすく伝えることが出来ると日本のサッカーファンの偏差値は一気に向上する。「JFAの約束2050」を達成するためには実況&解説者のレベルアップは不可欠な要素と言える
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