■ J2の第31節J2の第31節。9勝14敗7分けで勝ち点「34」。17位の愛媛FCはホームのニンジニアスタジアムでアルビレックス新潟と対戦した。ここ10試合で6勝2敗2分けの愛媛FCは残留争いから抜け出しつつある。一方、6連敗中の新潟は8勝17敗5分けで勝ち点「29」。19位と本格的に残留争いに巻き込まれている。21位の熊本との差はわずか「3」。J3降格の危機に直面している。好対照な2チームの激突となった。
ホームの愛媛FCは「3-4-2-1」。GK岡本。DF山崎浩、西岡大、前野。MF田中裕、野澤、小池純、小暮、近藤貴、河原。FW藤本佳。夏に岡山から加入したFW藤本佳は5試合で2ゴール1アシスト。フォワードの軸になりつつある。10番のMF神谷は五輪代表に召集されてアジア大会に参加しているので欠場が続いている。ベテランのMF河原は3試合連続スタメンとなった。今シーズンは20試合で1ゴールのみ。
対するアウェイの新潟は「4-2-2-2」。GKアレックス・ムラーリャ。DF川口尚、大武、ソン・ジュフン、渡邊泰。MF梶山、カウエ、戸嶋、渡邉新。FW河田、田中達。試合前のアップ中に怪我をしたDF富澤は欠場。急遽、DFソン・ジュフンがスタメンで起用された。夏に加入したMF梶山とMFカウエの2人はどちらも移籍後2回目のスタメンとなった。大卒ルーキーのMF渡邉新は23試合で7ゴールを記録している。
■ ゴールは生まれずにドロー決着試合前の時点で両チームの勝ち点差は「5」。愛媛FCは勝てば残留争いから抜け出して上を目指せるポジションになる。大事な試合だったが前半はどちらかというとホームの愛媛FCがペースを握った。1トップのFW藤本佳が前線でしっかりと起点になって厚みのある攻撃を見せた。新潟は前半4分にMF梶山がらしい個人技からシュートを放ったが枠を捉えることが出来ない。前半は0対0のスコアで折り返した。
後半開始から愛媛FCはMF河原に代えてFW有田を投入。高さと強さに定評のあるCF系の選手を投入するがFW有田の良さを引き出すことができない。後半は新潟ペースで進んでいく。後半11分にはベテランのFW田中達にビッグチャンスが訪れたが枠を捉えることは出来ず。絶好のチャンスを逃してしまった。元日本代表のFW田中達は今シーズン9回目のスタメンだったが自身2度目のフル出場を果たした。
愛媛FCは左WBのMF小暮の仕掛けから何度かチャンスを作りかけたがビッグチャンスは作れなかった。試合はスコアレスドローに終わった。愛媛FCは2試合連続ドローとなった。新潟の連敗は「6」でストップしたが7試合勝ちなしとなった。依然として厳しい状況が続いているが残留争いのライバルである18位のFC岐阜、20位の京都、21位の熊本、22位の讃岐が揃って敗れたので、価値ある勝ち点「1」獲得となった。
■ 躍動する新加入のFW藤本佳だが・・・。3試合負けなしの愛媛FCはJ2残留に少しだけ前進する勝ち点「1」を獲得した。先のとおり、前半は愛媛FCがやや優勢だった。1トップのFW藤本佳が低い位置まで下りてきて攻撃の起点になる場面が多かった。後半開始からMF河原を下げてFW有田を投入した。(怪我等の問題ではないとしたら)「ゴールまで勝負できる選手を増やしたかったから。」だと推測できるが、FW有田とFW藤本佳の併用は成功しなかった。
夏に岡山から加入したFW藤本佳は出身地のクラブである愛媛FCで躍動しているが178センチでありながらポストプレーが上手な選手である。岡山のときは「ガムシャラに動き回る選手」という印象だったが、愛媛FCでの印象は大きく異なる。岡山では結果を出せずに出場機会にも恵まれなかったが、比較的、自由にプレーすることができる今の愛媛FCのサッカーには合っている。水を得た魚のように活き活きとしている。
前半は2シャドーのMF河原やMF近藤貴との距離感が良かったが中央でプレーする典型的なCF系の選手であるFW有田が入った後半はFW藤本佳も居場所を見つけにくくなった。右WBのMF小池純、左WBのMF小暮の突破&クロスは最近の愛媛FCの大きな武器になっているので「高さと強さを持ったFW有田を投入する。」というのは悪くない選択に思えたが川井監督の目論見どおりには話は進まなかった。
新潟は何とか連敗を「6」で止めることができた。ここ最近は失点が多かったので無失点で終えることができたのは自信回復につながるだろう。緊急出場となったDFソン・ジュフンも無難にプレーした。一方の攻撃陣はここ5試合1ゴールのみ。「個の力」を持った選手は多いが良さを出せない選手がほとんどである。監督交代によってガラッと雰囲気が変わるケースは多いが今回の新潟は大きな変化はなかった。
攻撃的なポジションはメンバーを固定できていないが若い選手が多いので波は激しい。軸となって少々の若手のミスはカバーできるくらいの絶対的な選手がいたら相乗効果が生まれてJ2でも有数の攻撃陣になると思うが「スペシャルな選手」がいない。FW河田やMF渡邉新あたりは「スペシャルな選手」になり得る高いポテンシャルを持っているがまだそのレベルには達しておらず。もどかしい試合が多くなっている。
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