■ 町田ゼルビアが首位に浮上J2は30節が終了した。台風や大雨の影響で延期になった試合がいくつかあるので各チームの消化試合数は少し異なるが2連勝の町田がついに首位に浮上した。2連敗の松本山雅は2位に転落したがこの2チームが勝ち点「56」で並んでいる。3位は横浜FCで勝ち点「52」、4位は大分で勝ち点「51」。5位の福岡と6位の東京Vが勝ち点「49」を稼いでいる。福岡は2試合消化が少ない中、5位と好位置に付けている。
7位の大宮は勝ち点「48」。「優勝候補の筆頭」と言われていたが徐々に調子を上げてきている。8位の徳島、9位の岡山、10位の山口は勝ち点「44」。7位と8位の間が「4差」になるので「現状で自動昇格を狙えるのは7位の大宮まで」と言える。町田・松本山雅は勝ち点「56」で、徳島・岡山・山口は勝ち点「44」なので「12差」。残り12試合で12差を逆転するのは相当に難しい。自動昇格候補はかなり絞られてきた。
プレーオフ争いに目を向けると6位の東京Vと15位の甲府の差が「11」。6位の東京Vと16位の千葉の差は「14」。普通に考えると『プレーオフ出場の可能性を残しているのは15位の甲府まで』と言える。16位の千葉、17位の愛媛FC、18位のFC岐阜、19位の新潟、20位の京都、21位の熊本、22位の讃岐は「6位以内に入るのはほぼ不可能な状況」と言える。いくつかのチームはすでに昇格レースから脱落している。
■ 熾烈を極めるJ2の残留争い残留争いも熾烈を極める。17位の愛媛FCと21位の熊本の差は「8」。愛媛FCはずっと下位に低迷していたがここに来て好調。着実に勝ち点を積み上げたことで残留争いから抜け出しつつある。18位のFC岐阜、19位の新潟、20位の京都、21位の熊本、22位の讃岐の5チームがJ2の残留争いの中心になっているが、J1経験の豊富な新潟と京都が巻き込まれているのでかつてないほど顔触れは豪華である。
下位5チームの中で特に気になるのは新潟である。監督交代も好転のきっかけにはならなかった。現在、6連敗中。トンネルの出口が見つからない状況である。信じがたいのはホーム戦の成績になる。15試合で1勝10敗4分け。ホームで1勝のみというのは当然のことながらJ2では新潟だけ。アウェイ戦は15試合で7勝7敗1分けとイーブンの成績なので「ホーム戦でほとんど勝てていないこと」が足を引っ張っている。
新潟というと「ホームのビッグスワンでは滅法強いチーム」というイメージを持っている人は少なくないはずである。反町監督時代や鈴木監督時代はホームでは高い勝率を誇った。川崎Fなどいくつかのクラブにとってビッグスワンは鬼門になっていた。当時は3万人や4万人の大観衆で埋まったスタジアムが独特の雰囲気を醸し出して強烈に新潟イレブンを後押ししたが、今シーズンは散々な成績になっている。
■ 残りは下位との対戦が多い。ただ、それでも直近の30節の福岡戦(H)は1万人を超えるサポーターが終結した。こういう状況になっているにも関わらず、選手やクラブを信じてスタジアムに足を運んでくれるサポーターがたくさんいる。このようなサポーターをたくさん抱えていることは新潟というクラブの最大の強みである。チームが苦しい状況になったときでも見捨てることなくサポートしてくれる人たちが「真のサポーター」と言える。
J3降格が現実味を帯びてきたのでとにかく早く連敗を止めないといけないが、いくつかのライバルクラブの最近の成績等を考えるとまだまだ「新潟がJ3に降格する可能性」というのはそこまで高くない。ここ4試合で3勝1分けと好調な京都は夏の補強に成功して戦力アップに成功したので残留争いから抜け出す可能性が出てきたが18位のFC岐阜は現在7連敗。新潟よりも大変な状況になっている。
21位と降格圏の熊本は29節のFC岐阜戦(A)で勝利して実に14試合ぶりに勝ち点「3」を獲得したが、直近の20試合は2勝15敗3分けと大きく負け越している。FC岐阜と熊本のチーム状態は今の新潟と大差はない。20位の京都ならびに21位の熊本との差はついに「3」まで接近したが、少なくとも現状はFC岐阜と熊本が一気に勝ち点を積み上げることは想像しにくい。22位の讃岐との差もまだ「5」もある。
パニックになって全てを見誤ってしまうことは、一番、避けなければいけないが、新潟の今後の日程を見ると31節が愛媛FC戦(A)、32節がFC岐阜戦(H)、33節が金沢戦(H)となる。ここからの3試合は大変な相手ではない。どこかで連敗を止めて一息つきたい。そして、36節が讃岐戦(H)、38節が京都戦(A)、40節が熊本戦(H)になる。残留争いのライバル(FC岐阜・京都・熊本・讃岐)との対戦は全て残っている。
新潟も下位に位置するので、当然、侮ることは全く出来ないが、残り12試合は下位との対戦が多い。上位7チームの中で対戦を残しているのは首位の町田のみ。リーグ戦の2巡目に入ってからは上位との対戦が多かった。この点も連敗が続いている大きな理由の1つに挙げられる。ライバルクラブと比較しても残りの対戦相手には恵まれており、現状は讃岐や熊本やFC岐阜の方がJ3降格の確率は高いと考えられる。
2008/03/05 10年ひと昔のJリーグ
2008/11/12 【検証1】 アルビレックス新潟は本当にホームで強いのか?
★ 現在の投票数 → 90票
→ (最大で)2チームを選択してから投票を行ってください。
→ 「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)
クラブ別の人気エントリー・ベスト10 (アルビレックス新潟編)
01位 2007/10/07 【新潟×大宮】 ビッグスワン初体験記 (生観戦記 #18)
02位 2008/02/16 アルビレックスの成功例に見る「サポーターの高齢化」はむしろ歓迎すべきことだという思い
03位 2008/03/05 10年ひと昔のJリーグ
04位 2008/11/12 【検証1】 アルビレックス新潟は本当にホームで強いのか?
05位 2016/12/13 【J1】 アルビレックス新潟の足を引っ張っているのはフロントか?サポーターか?
06位 2013/03/10 【新潟×広島】 2度目のビッグスワンの旅 (上) (生観戦記)
07位 2013/03/13 【新潟×広島】 2度目のビッグスワンの旅 (下) (生観戦記)
08位 2014/03/28 MFレオ・シルバ(新潟)がきっかけとなった1つの流行
09位 2017/09/13 【Jリーグ】 アルビレックス新潟の歴代ベストイレブンを考える。 (1999年-2017年)
10位 2017/12/10 【J2降格】 アルビレックス新潟は「4万人時代」を取り戻そうとするのか?
00位 2018/08/27 クラブ別エントリー(アルビレックス新潟)
- 関連記事
-