■ U-20W杯が開幕フランスで開催されるU-20W杯が開幕した。2年前の前回大会は初優勝が期待されながら準決勝でフランスに敗れて3位。目標とする世界一に届かなかったU-20日本代表がGLの初戦でアメリカと対戦した。アメリカとは2年前の大会は3位決定戦で対戦して1対0で日本が勝利している。2戦目はスペイン、3戦目はパラグアイと対戦するが、「日本とアメリカとスペインの3チームの差は小さい。」と考えられている。
日本は「4-2-2-2」。GKスタンボー華(INAC神戸)。DF牛島(INAC神戸)、DF高橋(浦和L)、DF南(浦和L)、DF北村(C大阪堺L)。MF長野(仁川現代製鉄)、MF林穂之香(C大阪堺L)、MF宮川(日テレ・ベレーザ)、MF宮澤(日テレ・ベレーザ)。FW宝田(C大阪堺L)、FW植木(日テレ・ベレーザ)。2017年のなでしこリーグの2部で得点王に輝いたFW宝田はアジア予選では5ゴールを記録するなどチームの得点源になった。
ベンチスタートになったのはGK福田(日体大FIELDS横浜)、GK鈴木(マイナビベガルタ仙台L)、DF小野(神奈川大)、DF高平(マイナビベガルタ仙台L)、MF福田(INAC神戸)、MF佐藤(千葉L)、MF村岡(オルカ鴨川FC)、MF今井(日体大FIELDS横浜)、FW児野(日体大FIELDS横浜)、FW遠藤純(JFAアカデミー福島)の10人。当初はFW鈴木陽(長野L)がメンバーに選ばれていたが怪我のため辞退。FW児野が追加招集された。
■ MF林穂之香のロングシュートが決勝点いきなり優勝候補の2チームの激突となったが序盤はどちらかというとアメリカがペースを握る展開になった。激しいプレスにあって日本はなかなか奪ったボールを繋げずに苦労する。しかし、前半20分あたりを過ぎると徐々にアメリカのプレスが弱まってきて日本が主導権を握る展開になった。前半30分にはフリーのFW宝田が決定的なヘディングシュートを放ったが惜しくもバー直撃。先制ゴールとならなかった。
1対0で迎えた後半は基本的には日本ペースで進んだが危ないボールの取られ方をしたときはアメリカにチャンスを作られた。0対0のままで時計が進んだが、後半31分に中盤の攻防を制してこぼれ球を拾ったボランチのMF林穂之香が左足で放ったロングシュートが鮮やかに決まって日本が先制に成功する。なでしこリーグ1部のC大阪堺LでプレーするMF林穂之香のゴールが今大会の日本の初ゴールとなった。
終盤になるとアメリカがリスク覚悟で攻め込んでくる。後半45分にはCKから大ピンチを迎えたがゴールライン上で右SBのDF牛島がヘディングでスーパークリア。寸前のところで同点ゴールを阻止した。1対0で勝利した日本は好スタートを切った。もう1試合のスペイン vs パラグアイは4対1でスペインが勝利したので、C組は1節を終えた時点で日本とスペインが1勝、アメリカとパラグアイが1敗となった。
■ 初の世界一が期待できるメンバー構成日本の入ったC組は「3強1弱」と考えられる。アメリカか、スペインのどちらかを上回らないと日本はGLを突破することはできない。いきなりのアメリカ戦。GLの大一番だったが、見事な勝利を飾った。危険なエリアでボールを失ったときはカウンターからピンチを招いたが、それ以外で危ないシーンを作られたのはセットプレーくらい。そこまでアメリカの攻撃が日本にとって脅威にならなかったのは有り難かった。
決勝ゴールを決めたのはMF林穂之香だった。ミドルシュートやロングシュートを得意にしている選手であるがゴールまで相当な距離があった。確率の低いシュートに思えたが鮮やかな軌道を描いてゴールに吸い込まれた。同じC大阪のFW柿谷がU-17W杯のフランス戦で決めた超・ロングシュートを連想させる鮮やかなゴールとなった。左足で放ったシュートだったが思い切りのいいプレーがゴールにつながった。
日本の選手の出来は総じて良かったが、中でも目立ったのはキーパーのGKスタンボー華、右SBのDF牛島、左SBのDF北村の3人になる。175センチのGKスタンボー華は前半の決定機を防ぐなど素晴らしい活躍を見せた。右SBのDF牛島は終了間際のスーパークリアでチームを救った。左SBのDF北村は技術が高くてビルドアップ能力が高い。DF北村とMF宮澤のいる左サイドは日本の大きな武器になるだろう。
左SHのMF宮澤の仕掛けも目立ったが、このチームのエースであるFW植木は自分の良さを出し切れなかった。本来はドリブルで仕掛けてたくさんのチャンスを演出できる選手であるがこの日はおとなしかった。2トップを組んだFW宝田は悪くなかったが前半30分に訪れた決定機はバー直撃。日本にとって最大のチャンスだったので残念だった。2トップは日本の大きな武器なので次節以降の爆発に期待したい。
U-20日本代表は最高のスタートを切ったが「この試合の戦いぶり」と「優勝候補と言われているアメリカのパフォーマンス」を考えると十分に世界一が狙える。この世代は各ポジションにタレントを揃えており、高さがある選手が従来の女子の代表チームと比べると多い点も武器になるだろう。過去最高成績は2012年大会と2016年大会の3位になるが、歴史を塗り替えることが出来るだけのタレントを揃えている。
★ 現在の投票数 → 16票
→ 最大で6人まで投票することができます。
→ 「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)
関連エントリー
2018/05/09 【Jリーグ】 ポジション別の歴代の日本人プレーヤー (1位-10位) (キーパー編) (1993年-2018年)
2018/05/10 【Jリーグ】 ポジション別の歴代の外国人プレーヤー (1位-10位) (キーパー編) (1993年-2018年)
2018/05/10 【Jリーグ】 ポジション別の歴代の日本人プレーヤー (1位-10位) (右SB/WB編) (1993年-2018年)
2018/05/10 【Jリーグ】 ポジション別の歴代の外国人プレーヤー (1位-10位) (右SB/WB編) (1993年-2018年)
2018/05/11 【Jリーグ】 25年間の魅力的なサッカーを見せたチーム (21位-30位) (1993年-2018年)
2018/05/11 【Jリーグ】 25年間の魅力的なサッカーを見せたチーム (11位-20位) (1993年-2018年)
2018/05/11 【Jリーグ】 25年間の魅力的なサッカーを見せたチーム (1位-10位) (1993年-2018年)
2018/05/12 【Jリーグ】 ポジション別の歴代の日本人プレーヤー (1位-10位) (CB編) (1993年-2018年)
- 関連記事
-