■ J2の第27節J2の第27節。4勝17敗4分けで勝ち点「16」のみ。最下位とJ3降格の危機を迎えている京都サンガはホームの西京極陸上競技場でモンテディオ山形と対戦した。山形は10勝8敗7分けで勝ち点「37」。1試合消化が少ない中、9位に付けている。6位の山口との差は「5」のみ。2015年以来のJ1復帰に向けて悪くない位置に付けている。山形は26節の讃岐戦(A)が台風の影響で延期になったので中10日での試合になる。
ホームの京都は「3-4-3」。GK若原。DF染谷、増川、牟田。MF金久保順、庄司、石櫃、本多。FW闘莉王、レンゾ・ロペス、ジュニーニョ。ホームではここ5試合ゴールなし。極度の得点力不足に苦しんでいることもあってこの日は攻撃的な布陣を採用した。5試合ぶりに3バックを採用してFW闘莉王が3トップの右でスタメン起用された。JFLのFC大阪から加入したFWジュニーニョが初めてスタメンで起用された。
対するアウェイの山形は「3-4-2-1」。GK櫛引。DF田村友、熊本、松本怜。MF本田拓、中村駿、三鬼、山田拓、南、小林成。FW阪野。J1の神戸から期限付き移籍のMF小林成は19試合で8ゴールを記録している。25節の岡山戦(H)は後半49分に劇的な決勝ゴールを決めている。新加入のDF田村友が初スタメン。同じく新加入のMF楠神とDF内田健がベンチ入りを果たした。FW阪野は23試合で6ゴールを記録している。
■ 久々の勝利を手にした京都サンガ試合の序盤はホームの京都が優勢。主導権を握ると前半8分にMF本多のクロスからFW闘莉王が落したボールに反応したFWジュニーニョがシュート。ゴール前にいたDF熊本に当たってこぼれたボールをFWレンゾ・ロペスが押し込んでホームの京都が先制に成功する。FWレンゾ・ロペスは今シーズン7ゴール目となった。京都はホームゲームでは5月6日(日)の山口戦(H)以来で6試合ぶりのゴールとなった。
その後は山形ペースになる。1点をリードした京都が受け身のサッカーになって山形がボールを保持する時間が長くなる。1点を追う山形は後半15分に新加入でレフティのMF内田健を投入。さらに後半23分にMF汰木、後半35分にはMF楠神を投入。攻撃的な布陣に変更すると加入したばかりのMF内田健とMF楠神がうまく攻撃に絡んでくる。どちらも山形でのデビュー戦となったがともに存在感を発揮した。
何としてでも逃げ切りたい京都は後半49分にFW闘莉王が一発レッドで退場。10人となるが間もなく試合終了のホイッスルが鳴った。1対0で勝利した京都はホームでは今シーズン2勝目。ホームでの連敗を「7」で止めることができた。ジュロヴスキー監督にとってはホーム初勝利。アウェイ戦を含めると8試合ぶりの勝利となった。勝ち点「3」を獲得して上位争いに加わりたかった山形にとっては痛い黒星となった。
■ 初スタメンのFWジュニーニョが躍動前節が終了した時点で残留圏となる20位の讃岐との差が「8」。J2残留に黄色信号が灯りつつある京都にとって大きな勝利となった。なかなか結果が出ていないこともあってシステムを変更。3バック+3トップを採用したが、3トップの位置で起用されたFWレンゾ・ロペス、FW闘莉王、FWジュニーニョの3人がそれぞれに持ち味を発揮した。3人の関係性からチャンスシーンを生み出す場面が何度かあった。
FW闘莉王は終了間際にレッドカードを受けて退場。次節は出場停止となるが空中戦の強さは驚異的である。FWレンゾ・ロペスの決勝ゴールの場面もFW闘莉王のヘディングでの落としがきっかけになった。運動量の少なさなどマイナス要素は少なくないが高さと強さと上手さは捨てがたい。明らかに京都の選手の中では「もっとも相手に脅威を与えることが出来る選手」なので今後はFW闘莉王をうまく使いたい。
最大の収穫ならびに最大の光明は初先発のFWジュニーニョだろう。足を攣ったのか、後半26分にベンチに下がったが、1人で5本ほどのシュートを放った。シュート意識が高かったが守備面でも献身的。3トップの左がベースポジションだったが中に入ってきてトップ下のような位置取りをすることもあった。運動量が多くて高速ドリブルも大きな武器になった。この試合でもっとも大きなインパクトを残した選手と言える。
FWジュニーニョは、今夏、JFLのFC大阪から2段階の個人昇格を果たしたがこれだけの選手がずっとJFLでプレーしていたのはなぜなのか?と不思議に感じるほどクオリティが高い。ハイレベルな選手と言えるが、なおかつ、「何かをやってやろう。」という強い思いを抱きながらエネルギッシュなプレーが出来る点も魅力と言える。今夏、京都は多くの選手を獲得したがFWジュニーニョを獲得できたのは大きい。
山形はここ5試合は1勝3敗1分け。一時と比べると勢いが落ちてきた。最下位であり、ホームで連敗中の京都が相手なので是が非でも勝ち点「3」を持って帰りたい試合だったが思うような展開にはならなかった。山形の方の収穫も新加入選手の活躍になる。左WBのMF内田健は持ち味を発揮。MF楠神はプレー時間は15分ほどと短かったが随所に良さを披露した。テクニシャンのMF楠神のコンディションは良さそうだ。
★ 現在の投票数 → 473票
→ 必ず2チーム or 3チームを選択してから投票を行ってください。
→ 「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)
クラブ別の人気エントリー・ベスト10 (京都サンガ編)
01位 2018/01/20 【森保JAPAN】 酷すぎる状態になっている19才のMF岩崎悠人(京都サンガ)
02位 2008/06/19 DF水本裕貴の退団とカンテーラについて
03位 2018/05/13 【J2】 意味不明だった徳島サポーターの18才のGK若原智哉へのブーイング (vs 京都サンガ)
04位 2009/10/11 【天皇杯:京都×V那須】 FW宮吉拓実(17歳)は柳沢敦になれるのか? (生観戦記#12)
05位 2015/12/27 「最高の補強か?最低の補強か?」評価の難しい京都サンガの今オフの補強
06位 2016/09/04 高校サッカー界のスターであるFW岩崎悠人(京都橘高)の京都サンガへの加入について
07位 2012/11/12 【京都×甲府】 西京極で感じたいくつかのこと (生観戦記_後編)
08位 2012/11/12 【京都×甲府】 西京極で感じたいくつかのこと (生観戦記_前編)
09位 2017/02/16 DF田中マルクス闘莉王(京都サンガ)の獲得は吉と出るか?凶と出るか?
10位 2017/05/30 【トゥーロン国際:日本×キューバ】 攻撃的なセンスが光るSBのDF田中康介(京都サンガU-18出身)
00位 2018/08/06 クラブ別エントリー (京都サンガ)
- 関連記事
-