■ J2の第26節J2の第26節。8勝12敗5分けで勝ち点「29」。17位と低迷するアルビレックス新潟はホームのデンカビッグスワンスタジアムでジェフ千葉と対戦した。千葉も9勝12敗4分けで勝ち点「31」。16位と低迷している。どちらも開幕前は「昇格候補の1つ」に挙げられていたがまさかの不振。どちらかというと降格ゾーンを意識した戦いにならざる得ない。J2も残りは17試合。浮上のきっかけをつかみたい試合になる。
ホームの新潟は「4-2-2-2」。GKアレックス・ムラーリャ。DF安田理、原輝綺、広瀬健、渡邊泰。MF小川佳、加藤大、戸嶋、高木善。FW矢野貴、田中達。この日もベテラン2トップを採用。FW田中達は5試合連続、FW矢野貴は4試合連続のスタメンとなった。FWターレス、FW河田、FW渡邉新、MF渡辺凌などがベンチスタートになった。インゴルシュタットのプレーしていたMF渡辺凌は東京V戦(A)でJデビューを飾った。
対するアウェイの千葉は「4-1-4-1」。GKロドリゲス。DF山本真、近藤直、鳥海、乾貴哉。MF熊谷アンドリュー、茶島、工藤浩、船山貴、為田。FW指宿。10ゴールを挙げているFWラリベイはベンチスタート。古巣対決となるFW指宿がCFの位置でスタメン出場を果たした。2010年以来の復帰を果たしたベテランのMF工藤浩は2試合連続スタメン。右SBにDF山本真、CBに大卒ルーキーのDF鳥海が起用された。
■ 決勝ゴールを決めたのはMF為田大貴試合は前半7分に左サイドをMF為田が突破してグラウンダーのクロスを入れるとCBのDF原輝綺がクリアしきれず。こぼれてきたところをMF船山貴が押し込んでアウェイの千葉が先制に成功する。MF船山貴は今シーズン9ゴール目となった。先制された新潟だったが直後の前半9分に右サイドの裏を取ったFW田中達のグラウンダーのクロスをFW矢野貴が合わせてすぐさま1対1の同点に追いついた。
その後は新潟ペースとなる。元日本代表のFW田中達が躍動。自由自在に動き回って攻撃を活性化させる。右SHのMF戸嶋との関係も良好。後半になるとMF戸嶋のクロスからチャンスを作るようになる。後半5分にはMF戸嶋のクロスからFW矢野貴がヘディングシュートを放ったが枠を捉えることが出来ない。さらに後半8分にもMF戸嶋のクロスからFW矢野貴がヘディングシュートを放ったがポスト直撃でゴールならず。
圧倒的に優勢ながら逆転ゴールを奪えなかった新潟に対して劣勢の千葉だったが後半39分に相手のバックパスのミスからカウンター。1人で持ち運んだMF為田がニアサイドを打ち破って2対1と勝ち越しに成功する。MF為田は2試合連続ゴール。2試合連続で決勝ゴールをマークした。2対1で勝利した千葉は2連勝。順位を14位まで上げた。敗れた新潟は2連敗。ここ7試合では1勝4敗2分け。エンジンがかからない。
■ ホームではわずか1勝のみこの試合は「ホームで弱い新潟」と「アウェイで弱い千葉」の対戦になった。新潟はホームでは1勝7敗4分け。わずか1勝のみというのはJ2ワーストタイになる。逆に千葉はアウェイでは2勝8敗2分け。同様にわずか2勝のみというのはJ2ワーストタイになる。「新潟のホームでの弱さ」と「千葉のアウェイでの弱さ」は信じがたいものがあるが、苦手としているシチュエーションで勝利したのはアウェイの千葉だった。
→ 2008/11/12 【検証1】 アルビレックス新潟は本当にホームで強いのか?千葉は25節は甲府戦(H)、26節は新潟戦(A)、27節は松本山雅戦(H)、28節は町田戦(A)なので、前評判が高かったチーム or 上位に位置するチームとの対戦が続くハードな4連戦になっているが、これで2連勝となった。左サイドの守備が機能せずにシンプルな攻撃から新潟に決定機を作られる場面が多かったがGKロドリゲスの活躍もあって1対1のスコアを維持できたことが劇的な決勝ゴールにつながった。
MF為田は1ゴール1アシスト。遅まきながら調子を上げてきた。昨シーズンの終盤に千葉は7連勝をして大逆転でプレーオフ出場を果たしたがこのときに攻撃の中心になったのはMF為田だった。ムラがある点はMF為田の課題になるが、テクニックとスピードがあるので調子のいいときは簡単には止められない。決勝ゴールの場面はラッキーなところもあったが思い切って放ったシュートがニアサイドを打ち破った。
新潟は厳しい状況が続いている。この日の観客は13,375人。ホームでわずか1勝のみ。これだけホームで勝てないと動員力が落ちるのは当然である。就任1年目の鈴木政一監督の解任論を唱える人は試合を重ねるごとに増えているが「解任のタイミング」を逃している。「今シーズンは鈴木監督のままでいくのがベター」と言わざる得ない状況になっている。ここから大逆転でJ1昇格を果たすのは相当に難しい。
「何年契約を結んでいるのか?」の情報は入っていないが今から監督を代えても余計なお金がかかるだけ。来シーズン以降のことを考えるとマイナス面が大きい。「J1昇格を諦める。」と公言することは当然のことながら出来ないが、先を見据えた選手起用をしなければいけない状況になりつつある。「簡単なシーズンにはならない。」と思っていたがここまで勝てないとは予想できなかった。大サプライズと言える。
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