■ J3の第18節J3は折り返し地点となる17節が終了。後半戦に突入したが味の素フィールド西が丘ではFC東京U-23とセレッソ大阪U-23が対戦した。FC東京U-23は3勝9敗4分けで勝ち点「13」。ブービーの16位と低迷している。一方のC大阪U-23は5勝5敗6分けで勝ち点「21」。3節から10試合負けなしと快進撃を見せたがここ8試合は0勝4敗4分け。ついに貯金がなくなった。浮上のきっかけを掴みたい両チームの激突となった。
ホームのFC東京U-23は「4-2-2-2」。GK波多野。DFジャキット、山田将、木村誠、小川諒。MF平川怜、品田、リッピ・ヴェローゾ、内田宅。FW矢島輝、原大智。189センチのFW原大智と186センチのFW矢島輝という大型2トップになった。タイの年代別代表に召集されているDFジャキットは右SBでプレー。将来を嘱望されているMF平川怜がスタメン出場。ユース出身で1年目のMF品田とWボランチを組む。
対するアウェイのC大阪U-23は「4-2-2-2」。GK茂木秀。DF沖野、瀬古、森下怜、舩木翔。MF喜田陽、中島元、斧澤、魚里。FW山根永、米澤。怪我で離脱していた右SBのDF沖野がスタメンに復帰してきた。DF瀬古とMF喜田陽はともに高校3年生となる。MF平川怜、DF瀬古、MF喜田陽の3人は森山JAPANのときは主力中の主力として活躍した。GK茂木秀とMF中島元も今年に入ってU-19日本代表に選出されている。
■ セレッソ大阪U-23が9試合ぶりの勝利U-23のチーム同士の対戦となったが立ち上がりから主導権を握ったのはアウェイのC大阪U-23だった。前半6分に成長株のFW山根永がいい位置でボールを受けて前を向くとMF斧澤にパス。右サイドから中央に入ってきたMF斧澤が決めてC大阪U-23が先制に成功する。MF斧澤は今シーズン2ゴール目となった。その後も前半のうちはC大阪U-23が優勢。1対0とリードを奪ってハーフタイムに突入する。
1点を追うFC東京U-23は後半13分に左SBのDF小川諒のグラウンダーのクロスから大卒ルーキーのFW矢島輝が決めて1対1の同点に追いついた。同点になった後はFC東京U-23が押し込んだが後半33分に劣勢だったC大阪U-23は左サイドのCKをゲットする。レフティのDF舩木翔が蹴ったボールをファーサイドのDF森下怜が折り返すと183センチのDF瀬古が頭で押し込んでC大阪U-23が勝ち越しに成功する。
18才のDF瀬古は嬉しいJリーグ初ゴールとなった。さらに直後の後半34分にはいい守備から高い位置でボールを奪うとMF斧澤が粘ったボールを受けたFW米澤が決めて大きな追加点を奪った。エースのFW米澤は今シーズン6ゴール目となった。3対1で勝利したC大阪U-23は9試合ぶりの勝利を手にした。順位も8位から5位に浮上した。FC東京U-23は押し込んだ時間帯に逆転できなかったのが痛かった。
■ 2000年生まれのDF瀬古が決勝ゴールを決める。C大阪U-23は久々に勝ち点「3」を獲得した。勝てなかった時期も先制ゴールを奪う試合は多かった。試合の入り方は悪くなかったが2点目を取れずに追いつかれて勝利を逃すケースがいくつかあった。この日は追いつかれた後に反発力を見せて勝利をもぎ取った。相変わらず、「先制ゴールを奪った後の戦い方」は大きな課題として残ったが、追いつかれた後も粘り強く戦えたのは収穫と言える。
どちらも将来を嘱望されている有望な選手をたくさん抱えているが、C大阪U-23の中では高校3年生のMF喜田陽とDF瀬古が大きな期待を受けている。ともに2017年のルヴァン杯のときにトップデビューを果たしているがここ最近のMF喜田陽は一皮剥けた印象になる。どちらかというと守備に特徴のあるボランチになるがここ最近は攻撃になったときに大きな存在感を発揮している。チャンスに絡むシーンが多い。
2017年のU-17W杯の本大会は怪我のため欠場したDF瀬古はようやく怪我が癒えてプレーできる状態に戻ったが後半33分に決勝ゴールを記録した。183センチとサイズに恵まれているが、身体的な能力も高くて、フィード力も高評価されている。「近い将来、C大阪のトップチームの主軸になる可能性が高い超・逸材」と言えるが闘志あふれるプレーを見せるのでC大阪U-18出身の選手にしては珍しいタイプになる。
FC東京U-23の中ではMF平川怜に特大の注目と期待が集まっている。MF喜田陽とはずっと年代別代表でボランチのレギュラー争いをしてきたのでライバル意識は相当に強いと思うがこちらは組み立てのときに威力を発揮する選手である。ボランチのタイプとしては大きく異なるがこの日はMF喜田陽の方が存在感はあった。MF福岡(京都U-18)も含めた同学年の3人のボランチには順調に成長してほしいところである。
MF平川怜とWボランチを組んだのはMF品田だったが1999年生まれなのでMF平川怜よりも1学年上になる。高卒ルーキーになるが180センチとサイズに恵まれている点が大きな魅力となる。なおかつ、ボールタッチは繊細でスケールの大きなボランチになれる可能性を秘めている。「ユースの先輩のMF梶山に似ている。」と言われるケースが多いが、日本人のボランチには少ないタイプなので希少価値は高い。
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