川崎フロンターレ→ 連覇に挑む王者の川崎FはMFエドゥアルド・ネット(→名古屋)とFW大久保(→磐田)が流出した。来日3年目のMFエドゥアルド・ネットは今シーズンはやや低調だったが過去2年間は主力として活躍。高さと強さを持っており、中盤のフィルター役としてはかなり優秀だった。左利きというのも大きな武器になった。他の選手にはない良さをいくつも持っていた選手なので流出のダメージは決して小さくはない。
ただ、報道を見聞きする限りでは強く慰留することはなかったようだ。大卒ルーキーのMF守田が予想以上にチームになじんで貢献していたので「MF守田である程度は穴が埋まる。」とフロントは考えたのだろう。実際に再開初戦の16節の札幌戦(A)では見事なプレーを見せてMFエドゥアルド・ネットの穴を感じさせないプレーを見せた。MF大島僚とMF守田のWボランチは新しい川崎Fの大きな武器になるだろう。
FW大久保については人気選手であり、功労者なので、残念に感じている人は多いと思うが、戦力的にはそこまでの痛手ではない。MF齋藤学でさえ、思うように出場機会が得られないほど攻撃陣の層は厚い。余剰戦力になりつつあったので双方にとっていい移籍になったと考えられる。川崎Fでは出場機会に恵まれなかったが磐田で復活を遂げることが期待される。36才と大ベテランの域に入っている。
inのニュースは今のところは聞こえてこない。MFエドゥアルド・ネットとFW大久保を放出したことで相当なお金を得ていると思うが、急いで補強を行わないといけないポジションはない。Jリーグの場合、夏までの契約になっている選手は少ない。よって、夏の補強になると移籍金が必要になるケースが多くて冬の移籍市場での補強と比べるとお金がかかる。今オフの補強に向けてお金を貯めておくべきと考えられる。
横浜Fマリノス→ 上り調子で前半戦を終えたものの、W杯の中断期間を13位で迎えた。残留争いに巻き込まれているので注目クラブの1つだったが外国人選手が話題の中心になった。最大の得点源であるFWウーゴ・ヴィエイラにはレッドスターなどが関心を寄せたが、現時点では横浜FMにとどまる可能性高い。「常時スタメン」というわけではないが、点取り屋としてはJ1屈指の存在である。流出となると結構な痛手である。
一方、豪州代表としてW杯に参加したDFミロシュ・デゲネクはレッドスターへの移籍が確定した。堅実なプレーでチームを支えたDFミロシュ・デゲネクの流出は想定外と言える。再開初戦の仙台戦(A)はDF金井がCBの位置で起用されたが、175センチとCBとしては小柄な選手なのでレギュラーのCBとして起用するのは得策ではない。DF栗原も年齢的に厳しくなっているのでCBは最優先補強ポイントだった。
もともとCBは手薄だったので、DFミロシュ・デゲネクの流出が決まる前からCBの補強に動いていたと思うが、セルビア出身のDFツェティノヴィッチを獲得した。186センチとサイズに恵まれた選手である。開幕当初ほど極端ではなくなったが、依然としてハイラインのサッカーに取り組んでいるので特異なサッカーにアジャストできるのか?がキーになる。当然、今のサッカーに合う選手を獲得していると思うが・・・。
守備の要であるDF中澤は今シーズン限りでの現役引退を示唆しているのでとにかくCBが最重要補強ポイントになるが、DF畠中(東京V)の獲得にも動いている。184センチとサイズに恵まれており、身体的な能力も高い。J1で即戦力になるのか?はやってみないと分からないが、獲得できればいい補強になる。元韓国代表のFWユ・ビョンスはW杯の中断期間中に練習に参加していたが獲得は見送られたようだ。
湘南ベルマーレ→ 昇格1年目となるが5勝7敗3分けで勝ち点「18」。12位というのは前評判があまり高くなかったことを考えると悪くないポジションと言える。近年の湘南は「エレベータークラブの典型」になっているので「J1定着」のためにも大事なシーズンとなるがここまではまずまずである。とは言っても、前半戦を終えた時点で16位のG大阪との差は「3」のみ。タフな後半戦が待っているのは間違いないところである。
「攻撃力アップが課題」と言えたが、資金力のあるクラブではない。限られた資金で効果的な補強を行わないといけない状況になるが、2017年のJ2で34試合で14ゴールを挙げたFW山崎凌(徳島)を獲得した。187センチとサイズに恵まれているがスピードのある選手である。今シーズン、J2でプレーしている日本人のフォワードの中では屈指のポテンシャルを持った選手なのでなかなか面白い補強と言える。
さらには神戸のエースナンバーである「13」を背負ってきたMF小川慶(神戸)の期限付き移籍での獲得に成功した。MF郷家やMF佐々木大樹やMF安井など若手の台頭もあって出場機会に恵まれない状況だったが、さらにMFイニエスタの加入も確定。これまで以上に厳しい状況になる可能性が高かったので移籍はあり得る状況ではあったが、「神戸の顔の1人」と言うべき選手である。サプライズ移籍となった。
現時点で加入が決まったのはこの2人になるがどちらも走力のある選手である。FW山崎凌は187センチと大柄な割には動ける選手である。MF小川慶がJ1屈指のスプリント力を誇ることは今さら言うまでもない話である。どちらの選手も湘南のサッカーに合う可能性が高い。特に期待がかかるのはCFのFW山崎凌である。CFとしてのポテンシャルは相当に高い。彼がコンスタントに点を取れるようだとJ1残留に近づく。
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