■ 決勝T進出に大きく前進するドローH組の2試合目の日本 vs セネガルは白熱した展開になったので「面白い試合だった。」と世界中から称賛を集めている。今回の日本代表は1勝1分けと結果も出ているが攻撃的でアグレッシブなサッカーを展開しているので他国からの評判が良い。4年に一度のW杯は日本サッカーをアピールするこれ以上ないほどのPRの機会なのでいいイメージを植え付けられていることは日本サッカー界にとって素晴らしい話である。
W杯の舞台で日本代表が称賛を浴びることは過去にもあったが結果に対する称賛がほとんどだった。前評判を覆してベスト16に進んだ8年前の南アフリカW杯の岡田JAPANは世界から称賛されたが「面白い試合をしている。」、「面白いサッカーをしている。」と評価されることはほぼなかった。2002年の日韓W杯のときのトルシエJAPANも同様。ここまで内容面がW杯の舞台で評価される日本代表は初めてと言える。
ハリルホジッチ監督を解任して西野監督に託した日本サッカー協会の判断は大きな批判を浴びたが「日本代表が世界と戦うためにはどういうサッカーしたらいいのか?」を西野JAPANがW杯の舞台で示すことが出来たのは収穫である。4年前のザックJAPANが0勝2敗1分けと結果を残せなかったことで「ボールを保持して攻め込むスタイル」が否定する人が多くなったが西野JAPANの活躍によって見直されつつある。
■ 史上最高のオフサイドトラップ2戦目のセネガル戦は見どころがたくさんあったが大きな話題になっているのは前半終了間際のオフサイドトラップである。セネガルが左サイドでFKを獲得したがキッカーがボールを蹴った瞬間に日本の選手が一斉にラインを上げてオフサイドを誘発。リプレーを見るとセネガルの選手は5・6人がオフサイドポジションにいて文句なしのオフサイドだった。ものの見事に日本が仕掛けたオフサイドトラップに引っかかった。
「史上最高のオフサイドトラップ」と表現する人もいるほど鮮やかなトラップだったがセットプレーのときにここまで大胆に罠を仕掛けるのは最近では珍しい。「失敗したら大ピンチになる点」、「オフサイドの解釈が変わって攻撃型が有利になっている点」、「成功したとしても審判の見落としなどのミスが生じて不利益を被る可能性がある点」などが廃れた大きな理由と言えるが逆に新鮮に感じた人は多いだろう。
日本代表でいうとトルシエJAPANが多用したことで知られている。トルシエJAPANというとフラット3を採用して「ラインコントロール」が生命線だったチームなのでこの作戦を多用したのも納得できるが、当然のことながら、西野JAPANで用いたのは親善試合から数えて4試合目で初めて。非公開練習になることが多かったが短い準備期間の中でしっかりと秘策を温めてきたことが良く分かるシーンだった。
■ 何をするのか分からない?というイメージ「この場面で用いることが出来た点」も称賛できる。VARシステムの導入で副審の見逃し(誤審)によってピンチを招く可能性が大きく減ったので「オフサイドトラップを使いやすい環境になった点」は大きかったと思うが、スコアは1対1。前半終了間際のセットプレーであり、当然のことながら、2点目は絶対に与えたくないシチュエーションである。披露するには勇気のいる状況だったが見事に成し遂げた。
「前もってしっかりと準備することが出来た点」、「勇気をもってトライできた点」、「しっかりと実行できた点」は高評価に値する。おそらく、今大会でこのようなオフサイドトラップを披露することはもう無いと思うが、「日本は何をしてくるのか分からない。」というイメージをこれから対戦する相手に植え付けることが出来たのは大きい。少しだけ精神的に優位な立場で相手のセットプレーに対応できるようになった。
なかなかエキサイティングなシーンだったがこのシーンを見て漫画のキャプテン翼を思い出した人は多かったようだ。しかも、それは日本人に限った話ではない。試合を観戦していたたくさんの外国人のサッカーファンもこのときにキャプテン翼を思い出した。「キャプテン翼を生み出した国として知られる日本がW杯の舞台でオフサイドトラップを仕掛けて成功したこと」は相当な衝撃となって世界を駆け巡った。
■ 心臓病と戦う三杉くん「キャプテン翼の漫画やアニメからサッカーを学んだ。」という少なくない。年代的には30代後半から40代の人になるがオフサイドやオフサイドトラップも同様である。オフサイドトラップに関しては武蔵FCの三杉くんの十八番である。三杉くんはミッドフィールダーなので「中盤の三杉くんがラインコントロールをするの?」という疑問点はあるが、オフサイドトラップを駆使して翼くん率いる南葛FCを大いに苦しめた。
もちろん、相手がバックパスをしたときに一斉にラインを上げて相手フォワードをオフサイドポジションに位置させるというのは当たり前のやり方である。オフサイドを取ることが目的というよりはフィールドをコンパクトにして相手が使えるスペースを減らすことの方が主目的になっているが、いずれにしてもセネガル戦のオフサイドトラップのように「1つのプレー」、「1つの攻防」に注目が集まるのはいいことである。
ちなみに三杉くんは心臓病のために「数分程度しかプレーできない。」という特徴を持った選手だった。能力的には主人公の翼くんに匹敵するレベルだったが病気が大きなハンディになった。大人気になったキャプテン翼のサッカーゲームの中でもすぐに「ガッツ」が減ってしまうのでちょっと使いにくい選手だったがそういった特殊なバックボーンを持っているのでキャプテン翼の主要なキャラの中では屈指の人気を誇る。
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