■ GLの2試合目トゥーロン国際大会のGLの2試合目。初戦は試合の主導権を握りながらトルコに1対2の逆転負けを喫した日本は2戦目でポルトガルと対戦した。ポルトガルの初戦はカナダと対戦してスコアレスドローだった。日本の入ったC組は初戦を終えた時点でトルコが1勝、ポルトガルとカナダが1分け、日本が1敗となった。日本は敗れるとGL敗退が確定する。決勝トーナメント進出のためには勝たないといけない試合になる。
日本は「3-4-2-1」。GK山口(エストレマドゥーラ)。DF橋岡(浦和)、DF冨安(シントトロイデン)、DF板倉(仙台)。MF松本泰(広島)、MF中山雄(柏)、MF初瀬(G大阪)、MF菅大輝(札幌)、MF三好(札幌)、MF森島司(広島)。FW田川(鳥栖)。初戦のトルコ戦はベンチスタートだったDF橋岡、MF松本泰、MF菅大輝、FW田川がスタメン出場を果たした。トルコ戦に続いてMF中山雄がボランチに入った。MF松本泰とコンビを組む。
ベンチスタートになったのはGKオビ・パウエル・オビンナ(流通経済大)、DF杉岡(湘南)、DF椎橋(仙台)、MF井上潮(東京V)、MF藤谷(神戸)、MF三笘(筑波大)、MF遠藤渓(横浜FM)、FW小川航(磐田)、FW上田(法政大)の9名。当初はMF神谷(愛媛FC)とMF伊藤達(ハンブルガーSV)が選出されていたがケガのため辞退してMF松本泰とMF遠藤渓が追加招集されている。DF橋岡とFW田川は1999年生まれで飛び級となる。
■ 10人になった後に2ゴールで逆転勝利試合は立ち上がりからポルトガルが主導権を握る展開になる。日本はなかなかボールを奪えなくて簡単にシュートまで持ち込まれる苦しい流れになった。それでもGK山口を中心に無失点で耐えていたが前半32分に波状攻撃から最後はMF中山雄のクリアが中途半端になったところを拾われて失点。先制ゴールを許したが前半36分にMF三好のスルーパスを受けたFW田川が決めて1対1の同点に追いついた。
後半開始から日本はMF菅大輝を下げてMF遠藤渓を投入する。右WBに入ったMF遠藤渓の仕掛けからチャンスを作るようになる。悪い流れではなかったが後半30分に裏へのパスからFWゴメスに抜けられると飛び出してきたGK山口がエリア外でシュートを手で止めて一発レッド。10人となる。MF三好を下げてGKオビ・パウエル・オビンナを投入するがFWフェリペに直接FKを決められて1対2と勝ち越しを許した。
追い込まれた日本だったが後半37分にMF遠藤渓の絶妙なスルーパスを受けた途中出場のFW上田が決めて2対2の同点に追いついくとさらにアディショナルタイムの後半42分にも途中出場したMF三笘のスルーパスから抜け出したFW上田がPKを獲得。自ら豪快に決めて3対2と逆転に成功する。10人になった後に2ゴールを奪った日本が劇的な逆転勝利を飾った。これで1勝1敗。法政大のFW上田が2ゴールを奪った。
■ ヒーローになったのは法政大のFW上田10人になった直後にFKを決められて勝ち越しを許した。11対11の状況でもポルトガルに多くのチャンスを作られていたので「ビハインドで、かつ、数的不利」という極めて不利な状況になったがまさかの逆転勝利となった。第2試合のカナダ vs トルコは1対0でカナダが勝利したので2戦目を終えてカナダが1勝1分けで首位。日本とトルコが1勝1敗、ポルトガルが1敗1分け。最終節はカナダとの直接対決になる。
勝てばカナダを勝ち点で上回ることが出来るので日本にとっては良い状況になった。生き残りを賭けたシビアな試合を経験できるのは大きな財産になると思うが、追い込まれた状況の中、底力を発揮した。途中出場したFW上田が2ゴールの活躍を見せたが後半37分に生まれた同点ゴールはその直前のMF遠藤渓のプレーも非常に良かった。ドリブルで持ち運んだ後に絶妙なスルーパスを利き足ではない左足で通した。
PKを獲得したシーンもFW上田の裏への飛び出しが良かった。ここでのMF三笘のスルーパスも鮮やかだった。前半36分に生まれた1点目のFW田川のゴールもMF三好の絶妙なスルーパスから生まれているのでこの日の3ゴールはいずれもスルーパスがきっかけになった。FW田川もFW上田も長身でありながらスピードのある選手なので裏を狙うプレーを得意にしているが持ち味である飛び出しから決定機を作った。
■ キレ味鋭いドリブルを武器とするMF三笘同点ゴールと逆転ゴールを決めたFW上田は大きなアピールができた。初戦に続いて途中出場になったが万能型のストライカーである。空中戦でも勝負が出来るし、裏への飛び出しも出来るし、シュートも正確。パンチ力のあるシュートを放つことが出来る点も大きな魅力となる。昨年の12月に行われたM-150カップのときも目立った活躍を見せたが五輪代表の中で着実に結果を残して実績を積み上げている。
同じく途中出場した筑波大のMF三笘のプレーも目立った。投入直後は乗り切れずに簡単にボールを失うプレーが続いたがすぐにアジャストした。後半37分のFW上田の同点ゴールもMF三笘のボールキープが起点になったが後半42分のPKゲットの場面はキレ味鋭いドリブルで中央を切り裂いて最高のスルーパスを通した。川崎Fの下部組織出身で筑波大の3年生になるが彼も五輪代表の中で実績を積み上げている。
ドリブルは大きな武器となる。テクニックがあってキレがあって相手を抜き去る感覚も持っている。昨今は身体能力の高さを生かして瞬間的なスピードで相手を振り切るタイプのドリブラーが多くなっているがMF三笘はテクニカルなドリブラーである。典型的なドリブラーと言えるが最近ではこういうタイプのドリブラーは珍しい。元日本代表で鹿島で活躍したMF本山(北九州)の若い頃を彷彿させるドリブラーである。
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