■ 若手のスーパースター候補日本が初出場を果たした1998年のフランスW杯から参加国数が「24」から「32」に拡大された。「A組~H組まで8つのグループに分かれて各組2位までが決勝トーナメントに進出する。」という分かりやすいレギュレーションになった。大会前はブラジルのFWロマーリオ、イングランドのMFガスコイン、フランスのFWカントナ、日本のFW三浦知などのサッカー界を引っ張ってきた顔が落選したことが話題になった。
注目を一身に集めたのはブラジルのFWロナウドだった。フェノメノ(超常現象)というニックネームが付けられたほどの異次元の選手だった。圧倒的なスピードと高い決定力と高度な技術を併せ持ったFWロナウドはこの時点で21才。4年前のアメリカW杯のときも出番こそなかったがブラジル代表に選出されてベンチで世界一を経験した。「フランスW杯の主役はFWロナウドで間違いない。」と世界中のメディアが報じた。
この大会の特徴と言えるのはFWロナウドを筆頭に若手のスーパースター候補が一堂に集結した点になる。スペインのFWラウール、イタリアのFWデル・ピエロ、イングランドのFWオーウェンとMFベッカム、オランダのFWクライファート、ブラジルのMFデニウソン、アルゼンチンのMFオルテガ、ナイジェリアのMFオコチャ、日本のMF中田英は大会前から注目を集めていたが大半の選手が期待通りの活躍を見せた。