■ 躍進した欧州の3ヵ国アメリカW杯で躍進したチームはブルガリア・ルーマニア・スウェーデンの3か国である。ブルガリアは柏でもプレーしたエースのFWストイチコフが躍動。準々決勝でドイツに逆転で勝利してベスト4進出を果たした。左利きのFWストイチコフは強烈で、かつ、正確な左足を武器にゴールを量産した。グループリーグのカメルーン戦で5ゴールを挙げたロシアの新星・FWサレンコとともに6ゴールを挙げて得点王に輝いた。
ルーマニアも希代の司令塔のMFハジを中心に快進撃を見せた。決勝トーナメントの1回戦ではドーピング問題でMFマラドーナを失ったアルゼンチンを撃破してベスト8進出を果たした。FWダーリンとFWブロリンがチームを牽引したスウェーデンは準々決勝でルーマニアにPK戦で勝利してベスト4進出を果たした。準決勝のブラジル戦も拮抗した展開になったが後半35分にFWロマーリオに決勝ゴールを決められた。
FWベルカンプが中心となったオランダは準々決勝でブラジルに2対3で惜敗した。後半36分にDFブランコにFKを決められて惜しくも敗れたがこの試合が「アメリカW杯のベストゲーム」と言われている。2点目を決めたのは鹿島でもプレーしたFWベベトだったがゴールを決めた直後に生まれたばかりの息子を祝う「ゆりかごパフォーマンス」を見せた。昨今では当たり前になったゴールパフォーマンスの先駆けになる。