■ 10節を終えた時点・・・。J2は早くも全日程の1/4弱に相当する10節が終了した。6勝1敗3分けで勝ち点「21」の大分が首位に立っており、同じ6勝1敗3分けで勝ち点「21」の岡山が2位に付けているが大宮・千葉・甲府・徳島・新潟といった開幕前に「昇格候補あるいは上位候補」と言われたチームのほとんどが下位に沈んでおり、逆に開幕前に「降格候補あるいは下位候補」と言われていた山口・熊本・水戸などが上位争いに顔を出している。
2017年のJ2は史上空前の大混戦だった。7月あたりまでは上位の15チームほどが一塊と言っても過言ではなかった。「今シーズンもJ2は大混戦になっている。」という人もいるが上位と中位と下位の差は広がっているので「混戦」というのはあまり適切ではない。少なくとも昨シーズンと比べると混戦具合は緩やかである。前評判と現状が大きく異なるチームが沢山ある点が今シーズンのJ2のカオスなところである。
1位が大分、2位が岡山、3位が山口、4位は東京V、5位は福岡、6位は熊本、7位は町田、8位が水戸、9位が松本山雅、10位が横浜FC、11位が金沢、12位が山形、13位が栃木SC、14位が新潟、15位が大宮、16位が徳島、17位が甲府、18位がFC岐阜、19位が千葉、20位が讃岐、21位が愛媛FC、22位が京都となるが、ここまで(ある意味では)滅茶苦茶な状況になることはJ2の長い歴史の中でもなかった。
■ 山口・岡山・水戸・岡山・大分・町田が躍進表1は開幕前に募集した順位予想バトル(J2編)の結果と今の順位を比較したものである。現在の順位と平均予想順位の差が大きいチームから順番に並べているが1位は山口で+13.63となる。平均予想順位は16番手評価となる16.63位だったがここまで3位。大健闘している。続くのは熊本で+11.58。平均予想順位は17.58位。18番手評価だったがここまで6位。初のプレーオフ出場を狙えるポジションに付けている。
3位は水戸で+9.94となる。オフに主力が大量流出したので前評判は非常に低くて21番手評価だった。平均予想順位は17.94位だったがここまで8位。いい位置に付けている。4位は岡山で+9.49。平均予想順位は11.49位。11番手評価だったが2位と自動昇格圏に位置する。5位は大分で+8.95。平均予想順位は9.95位。10番手評価だったが10節を終えた時点で首位に立っている。2013年以来のJ1復帰を目指している。
6位は町田で+8.78となる。平均予想順位は15.78位。15番手評価だったが7位に付けている。続くのは栃木SCで+4.68なので、やはり、山口・岡山・水戸・岡山・大分・町田の上位6チームの頑張りが目立つ。これだけ(いい意味での)サプライズチームが多いシーズンも初めてと言える。水戸と町田はライセンスの問題を抱えているのでJ1昇格へのハードルは高いが好成績を残すことは自治体へのアピールにつながる。
■ 千葉・甲府・大宮・徳島・京都・新潟が低迷その一方で前評判を大きく下回る成績になっているのは千葉・甲府・大宮・徳島・京都・新潟の6チームである。千葉は-15.37、甲府は-13.00、大宮は-12.08、徳島は-9.88、京都は-9.67、新潟は-8.63となる。カオス感が満載なのはJ2経験が豊富で、かつ、資金力的にはJ2屈指となるこの6チームが下位に低迷しているからと言い切ることが出来る。京都は1勝6敗3分けで最下位の22位。J3降格の危機を迎えている。
逆に「前評判どおりのポジションに位置する。」と言えるのは横浜FC・山形・FC岐阜・讃岐・福岡の5チームになる。横浜FCは-0.63、山形は-0.24、FC岐阜は-0.14、讃岐は+0.81、福岡は+1.21となる。ということで、予想された程度の成績を残しているのはこの5チームのみ。その他の17チームは予想を大きく上回るか、予想を大きく下回るかのどちらかである。ここまで予想者泣かせのシーズンになることは無かった。
先のとおり、10節を終えた時点で早くも上位と下位の差が広がっているのも今シーズンのJ2の特徴である。首位の大分ならびに2位の岡山は勝ち点「21」を挙げているが、14位の新潟は勝ち点「11」のみ。この時点で「10差」が付いている。3試合では逆転されない差になっており、自動昇格を狙う14位の新潟、15位の大宮、16位の徳島、17位の甲府、19位の千葉は早くもJ1復帰に向けて黄色信号が灯っている。
表1. 開幕前の順位予想との比較 (参加者:243名)
ランク | クラブ名 | 平均予想順位 | ランク | 現在の順位 | ± |
1 | レノファ山口 | 16.63 | 16 | 3 | 13.63 |
2 | ロアッソ熊本 | 17.58 | 18 | 6 | 11.58 |
3 | 水戸ホーリーホック | 17.94 | 21 | 8 | 9.94 |
4 | ファジアーノ岡山 | 11.49 | 11 | 2 | 9.49 |
5 | 大分トリニータ | 9.95 | 10 | 1 | 8.95 |
6 | 町田ゼルビア | 15.78 | 15 | 7 | 8.78 |
7 | 栃木SC | 17.68 | 19 | 13 | 4.68 |
8 | 東京ヴェルディ | 7.82 | 8 | 4 | 3.82 |
9 | ツエーゲン金沢 | 14.32 | 14 | 11 | 3.32 |
10 | アビスパ福岡 | 6.21 | 7 | 5 | 1.21 |
11 | カマタマーレ讃岐 | 20.81 | 22 | 20 | 0.81 |
12 | FC岐阜 | 17.86 | 20 | 18 | -0.14 |
13 | モンテディオ山形 | 11.76 | 12 | 12 | -0.24 |
14 | 横浜FC | 9.37 | 9 | 10 | -0.63 |
15 | 松本山雅 | 6.03 | 5 | 9 | -2.97 |
16 | 愛媛FC | 17.30 | 17 | 21 | -3.70 |
17 | アルビレックス新潟 | 5.37 | 4 | 14 | -8.63 |
18 | 京都サンガ | 12.33 | 13 | 22 | -9.67 |
19 | 徳島ヴォルティス | 6.12 | 6 | 16 | -9.88 |
20 | 大宮アルディージャ | 2.92 | 1 | 15 | -12.08 |
21 | ヴァンフォーレ甲府 | 4.00 | 3 | 17 | -13.00 |
22 | ジェフ千葉 | 3.63 | 2 | 19 | -15.37 |
・【J2】 2018年にJ1昇格を果たす2チーム or 3チームはどこか?を考える。 (前編)
・【J2】 2018年にJ1昇格を果たす2チーム or 3チームはどこか?を考える。 (後編) ・・・ 続きはこちら
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