コンサドーレ札幌→ ペトロヴィッチ監督を招聘した札幌に対する注目度と期待値は非常に高かったが開幕から3試合勝ちなし。0勝2敗1分けと出だしでやや躓いたが4節の長崎戦(H)で今シーズン初勝利を挙げると直近の5試合では4勝1分け。8節を終了した時点で4勝2敗2分けで4位。上位争いに参加している。8試合で12得点/9失点。12得点というのはC大阪・FC東京・神戸と並んでJ1最多タイなので攻撃陣が活発である。
表1はシュートに関するスタッツになる。このとおりでシュート数がJ1最多となる。さらにドリブル数とクロス数とCK獲得本数が2位、ボール支配率も3位となる。30mライン進入回数も5位で、ペナルティエリア進入回数は1位。結局、攻撃に関する主要スタッツの多くがJ1屈指の数字なので「J1最多得点というのも納得。」と言える。新加入のMF三好とMF駒井のドリブルが新しい大きな武器になっている。
インターセプト数が2位というのも目立つ。アグレッシブな守備ができている証拠といえるが改善点を挙げるとシュート精度になる。表1のとおり、1試合平均の枠内シュート数は4.75本で3位なので上位に位置するが枠内シュート率は29.2%で14位。下から5番目となる。MF三好を中心に積極的にミドルシュートを放っているが精度は今一つである。過密日程になるがFW都倉やMF宮吉など控え組の頑張りは称賛に値する。
表1. シュート数に関するスタッツ (8節終了時点)
クラブ名 | シュート | 枠内シュート | 枠内シュート率 |
(本) | 順位 | (本) | 順位 | (%) | 順位 |
札幌 | 16.25 | 1 | 4.75 | 3 | 29.2% | 14 |
鹿島 | 14.50 | 2 | 4.50 | 5 | 31.0% | 10 |
川崎F | 14.13 | 3 | 5.13 | 1 | 36.3% | 4 |
神戸 | 14.00 | 4 | 3.88 | 11 | 27.7% | 15 |
C大阪 | 13.88 | 5 | 4.25 | 8 | 30.6% | 13 |
磐田 | 13.75 | 6 | 4.88 | 2 | 35.5% | 5 |
鳥栖 | 13.38 | 7 | 4.13 | 9 | 30.8% | 12 |
長崎 | 13.00 | 8 | 4.38 | 7 | 33.7% | 7 |
横浜FM | 12.50 | 9 | 3.38 | 15 | 27.0% | 17 |
柏 | 12.25 | 10 | 3.13 | 16 | 25.5% | 18 |
浦和 | 11.50 | 11 | 4.63 | 4 | 40.2% | 1 |
FC東京 | 11.38 | 12 | 4.50 | 5 | 39.6% | 2 |
清水 | 11.25 | 13 | 3.50 | 13 | 31.1% | 9 |
G大阪 | 11.13 | 14 | 3.50 | 13 | 31.5% | 8 |
広島 | 11.00 | 15 | 3.88 | 11 | 35.2% | 6 |
名古屋 | 10.38 | 16 | 4.00 | 10 | 38.6% | 3 |
仙台 | 10.13 | 17 | 2.75 | 17 | 27.2% | 16 |
湘南 | 8.88 | 18 | 2.75 | 17 | 31.0% | 10 |
ベガルタ仙台→ 開幕から前評判の低いチームとの対戦が多かった点が開幕ダッシュに成功した1つの理由に挙げられるが開幕から5試合負けなし。好スタートを切った。8節を終えた時点で4勝1敗3分けで勝ち点「15」。2位に付けている。8試合で8得点/5失点。GK関を中心とした守備陣の頑張りが目立つ。相手チームの枠内シュート率は22.7%。これはリーグ最少。DF大岩、DF平岡、DF金正也の活躍も光っている。
毎年、春先は順調に勝ち点を積み上げていくが4月に入るあたりから勝ち点が伸びなくなって中位や下位に沈んでいくのが近年の仙台のパターンになっている。この勢いがどこまで続くのか?が注目点になる。守備陣はここまで申し分ない活躍を見せているのでこのまま上位争いに踏み止まるためには攻撃陣のさらなる頑張りが必要になって来るがスピードのあるFWジャーメイン良など若手の台頭に期待したい。
課題は「アタッキングサードでの精度の低さとアイディア不足」になる。表2は30mライン進入回数とペナルティエリア進入回数を示しているが「ペナルティエリア進入回数/30mライン進入回数」の数値は25.1%でJ1ワースト。30mラインには進入できているがその先のエリア内まで侵入できる確率が非常に低いことが分かる。MF阿部拓、MF野津田、MF西村拓、MF奥埜らがアタッキングサードで仕事をする必要がある。
表2. 30mライン進入回数とペナルティエリア進入回数
クラブ名 | 30mライン進入 | ペナルティエリア進入 | 確率 |
(回) | 順位 | (回) | 順位 | (%) | 順位 |
札幌 | 44.50 | 5 | 18.00 | 1 | 40.4% | 1 |
鳥栖 | 39.63 | 13 | 15.75 | 5 | 39.7% | 2 |
長崎 | 31.75 | 17 | 12.50 | 12 | 39.4% | 3 |
鹿島 | 42.88 | 8 | 16.75 | 2 | 39.1% | 4 |
清水 | 34.00 | 16 | 12.38 | 13 | 36.4% | 5 |
湘南 | 31.75 | 17 | 11.25 | 16 | 35.4% | 6 |
柏 | 39.75 | 12 | 14.00 | 6 | 35.2% | 7 |
FC東京 | 37.38 | 14 | 13.13 | 10 | 35.1% | 8 |
広島 | 35.75 | 15 | 11.75 | 14 | 32.9% | 9 |
浦和 | 41.63 | 9 | 13.63 | 7 | 32.7% | 10 |
磐田 | 41.63 | 9 | 13.38 | 8 | 32.1% | 11 |
C大阪 | 43.63 | 6 | 12.88 | 11 | 29.5% | 12 |
横浜FM | 56.88 | 2 | 16.38 | 3 | 28.8% | 13 |
川崎F | 57.75 | 1 | 16.38 | 3 | 28.4% | 14 |
神戸 | 47.50 | 3 | 13.38 | 8 | 28.2% | 15 |
G大阪 | 40.13 | 11 | 11.13 | 18 | 27.7% | 16 |
名古屋 | 43.25 | 7 | 11.75 | 14 | 27.2% | 17 |
仙台 | 44.75 | 4 | 11.25 | 16 | 25.1% | 18 |
鹿島アントラーズ→ 優勝候補の一角の鹿島は8節を終えた時点で3勝3敗2分け。8位なので十分な成績とは言えない。ただ、ACLは5節を終了した時点で早くも2位以内を確定させた。川崎Fと柏が早期に敗退するなど不振の日本勢の中で鹿島がアジアの舞台で気を吐いているが常勝軍団なので国内の戦いとアジアの戦いを両立させて両方のステージで好成績を残さないと評価はされない。大岩監督の立場は危ういままである。
8試合で6得点/5失点。DF昌子を中心とした守備陣は踏ん張っているが攻撃陣は考えられないほど低調である。エースのFW金崎は8試合で5得点。得点ランキングの首位タイと奮闘しているが他にゴールを決めているのはFW鈴木優のみ。あり得ない状況である。高卒2年目のMF安部裕の台頭は好材料と言えるが中堅世代となるMF土居、MF遠藤康、MF中村充などの奮起は上位浮上のためには不可欠と言える。
極度の得点力不足に苦しんでいるがシュート数とペナルティエリア進入回数は2位。フィニッシュまで持ち込む場面は多い。気になるのはクロス数。12.75本というのは16位。下から3番目の少なさになる。一方、守備に関するスタッツは軒並み上位となるが、表3のとおり、「相手チームの枠内シュート率」、「被シュート数」、「相手チームの枠内シュート数」はいずれも3位。守備に関する問題は生じていない。
表3. 被シュート数に関するスタッツ (8節終了時点)
クラブ名 | (相手チームの)枠内シュート率 | (相手チームの)シュート | (相手チームの)枠内シュート |
(%) | 順位 | (本) | 順位 | (本) | 順位 |
仙台 | 22.7% | 1 | 11.00 | 5 | 2.50 | 2 |
川崎F | 23.8% | 2 | 10.00 | 2 | 2.38 | 1 |
鹿島 | 28.0% | 3 | 10.25 | 3 | 2.88 | 3 |
C大阪 | 28.4% | 4 | 12.75 | 12 | 3.63 | 5 |
札幌 | 28.6% | 5 | 13.13 | 13 | 3.75 | 7 |
広島 | 28.7% | 6 | 11.75 | 8 | 3.38 | 4 |
神戸 | 30.3% | 7 | 12.38 | 11 | 3.75 | 7 |
名古屋 | 31.3% | 8 | 14.00 | 15 | 4.38 | 13 |
湘南 | 31.3% | 8 | 16.75 | 18 | 5.25 | 17 |
横浜FM | 32.2% | 10 | 14.38 | 16 | 4.63 | 15 |
柏 | 32.3% | 11 | 12.00 | 9 | 3.88 | 9 |
清水 | 34.3% | 12 | 13.50 | 14 | 4.63 | 15 |
長崎 | 35.1% | 13 | 12.13 | 10 | 4.25 | 10 |
G大阪 | 37.1% | 14 | 16.50 | 17 | 6.13 | 18 |
浦和 | 37.7% | 15 | 9.63 | 1 | 3.63 | 5 |
FC東京 | 38.2% | 16 | 11.13 | 6 | 4.25 | 10 |
磐田 | 39.1% | 17 | 10.88 | 4 | 4.25 | 10 |
鳥栖 | 39.3% | 18 | 11.13 | 6 | 4.38 | 13 |
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