■ 前半戦も約半分の日程が消化J1は8節が終了した。日本代表がW杯に参加するので今年は15節を終了した時点で約2か月間の中断期間に突入する。15節までを前半戦、16節以降を後半戦と表現することが出来るが、8節が終了したので早くも前半戦も半分以上の日程が消化した。年間で考えても約1/4の日程がすでに消化されているので序盤戦から中盤戦に差し掛かっている。広島が7勝1分け。勝ち点「22」を獲得して首位を独走している。
2位の仙台ならびに3位のC大阪は勝ち点「15」なので早くも「7差」が付いている。『どこが広島を止めるのか?』、『どこまで広島の快進撃が続くのか?』が現時点でのJ1の最大の注目点になっている。ペトロヴィッチ監督が就任した札幌が4勝2敗2分けで4位に付けているのも目立つ。開幕前から前評判や期待値が非常に高かったがここまで見事な戦いを見せている。FC東京が5位に付けているのも注目に値する。
その一方で上位候補に挙げられていた浦和は開幕から5試合勝ちなし。出だしで大きく躓いた。5節を終えた時点で堀監督を解任して大槻監督に再建を託したが6節から3連勝。3勝3敗2分けで勝ち点「11」。10位まで浮上してきた。ピンチヒッターという立ち位置だった大槻監督の後任としては元鹿島のオリベイラ監督の名前が挙がっているが監督交代でこれだけ結果が出ているのでフロントとしては迷うところである。
■ アグレッシブなサッカーを展開する横浜Fマリノス柏は7位、鹿島は8位、磐田は11位。開幕前の評価が高かった3チームはいずれも3勝3敗2分けで勝ち点「11」。波に乗り切れていない。先のとおり、長丁場のリーグ戦とは言っても序盤戦から中盤戦に差し掛かっている。優勝あるいはACLの出場権獲得を目指しているチームは早く浮上のきっかけをつかみたいところであるが「ここから浮上していく可能性が高いチーム」をいくつか挙げていくとまずは横浜FMである。
ここまで2勝4敗2分けで勝ち点「8」。16位と入替戦圏内に位置する。下位に沈んでいるがポステコグルー監督が就任してスタイルは大きく変わった。8試合で7得点/11失点。ホームではまだ未勝利なのでモヤモヤする展開になっているがどちらかというと守備を重視するサッカーを展開することが多かった横浜FMのイメージは大きく変わった。もっともアグレッシブなサッカーを展開しているチームの1つに挙げられる。
表1は8節終了時点での30mライン進入回数を示している。自チームの30mライン進入回数は川崎Fが57.75回でJ1最多となるが、横浜FMも56.88回。僅差の2位となる。相手チームの30mライン進入回数は鳥栖が34.63回でJ1最少となるが、同様に35.63回の横浜FMは僅差の2位となる。±の数値に着目すると21.25回の横浜FMがJ1最多。+20.63の川崎Fが2位に位置するが、この2チームの数字が飛び抜けている。
もちろん、相手のエリアに侵入する回数を増やすことが目的ではない。最終的にシュートを放ったり、ゴールを奪えなかったらダメな競技であるが、やはり、相手ゴールに迫る機会をこれだけ作ることが出来ている点はポジティブに考えられる。横浜FMの場合は攻め込まれる回数も少ないので何かしらのきっかけがあれば急浮上する可能性を秘めている。「ここから浮上する可能性」はかなり高いと考えられる。
表1. 30mライン進入回数 (8節終了時点)
クラブ名 | ± | 自チーム | 相手チーム |
(回) | 順位 | (回) | 順位 | (回) | 順位 |
横浜FM | 21.25 | 1 | 56.88 | 2 | 35.63 | 2 |
川崎F | 20.63 | 2 | 57.75 | 1 | 37.13 | 4 |
札幌 | 7.00 | 3 | 44.50 | 5 | 37.50 | 5 |
仙台 | 6.88 | 4 | 44.75 | 4 | 37.88 | 6 |
磐田 | 5.88 | 5 | 41.63 | 9 | 35.75 | 3 |
鳥栖 | 5.00 | 6 | 39.63 | 13 | 34.63 | 1 |
鹿島 | 3.50 | 7 | 42.88 | 8 | 39.38 | 8 |
浦和 | 2.38 | 8 | 41.63 | 9 | 39.25 | 7 |
神戸 | 1.88 | 9 | 47.50 | 3 | 45.63 | 13 |
名古屋 | 1.25 | 10 | 43.25 | 7 | 42.00 | 11 |
C大阪 | -0.75 | 11 | 43.63 | 6 | 44.38 | 12 |
FC東京 | -3.88 | 12 | 37.38 | 14 | 41.25 | 10 |
柏 | -7.00 | 13 | 39.75 | 12 | 46.75 | 14 |
長崎 | -8.88 | 14 | 31.75 | 17 | 40.63 | 9 |
G大阪 | -9.50 | 15 | 40.13 | 11 | 49.63 | 17 |
広島 | -14.75 | 16 | 35.75 | 15 | 50.50 | 18 |
清水 | -15.25 | 17 | 34.00 | 16 | 49.25 | 16 |
湘南 | -15.63 | 18 | 31.75 | 17 | 47.38 | 15 |
■ ジュビロ磐田の堅守は今シーズンも健在その他では鳥栖も「ここから浮上する可能性が高いチーム」に挙げられる。表2はペナルティエリア進入回数になるが鳥栖は自チームのペナルティエリア進入回数が15.75回で5位、相手チームのペナルティエリア進入回数も11.38回で5位。±の数字は4.38回。これは5.50回の川崎F、4.50回の札幌に次いでJ1で3番目。エリア内に侵入することは出来ており、エリア内に侵入させないこともある程度はできている。
3勝3敗2分けで11位の磐田も「ここから浮上する可能性が高いチーム」と言える。相手チームのペナルティエリア進入回数は10.50回でJ1最少となる。2017年はJ1で最少失点と堅守を誇ったが今シーズンもベースは崩れていない。実際に8試合で7失点なのでGKカミンスキーとDF大井を中心とした守備陣は見事なパフォーマンスを発揮している。8試合でわずか5得点の攻撃陣の奮起が必要なのは言うまでもない。
横浜FMが浮上していくためのキーになるのも攻撃陣である。FWウーゴ・ヴィエイラ、MFブマル、MFユン・イルロク、MF遠藤渓の活躍は不可欠である。横浜FMの問題点は精度の低さになる。27.0%というのはJ1で17番目になる。一方の鳥栖は不用意なミスをなくすことが必要になって来る。勿体ない失点の仕方が多い。1試合平均のインターセプト数が1.25回でJ1最少となる点も気になるところである。
表2. ペナルティエリア進入回数 (8節終了時点)
クラブ名 | ± | 自チーム | 相手チーム |
(回) | 順位 | (回) | 順位 | (回) | 順位 |
川崎F | 5.50 | 1 | 16.38 | 3 | 10.88 | 4 |
札幌 | 4.50 | 2 | 18.00 | 1 | 13.50 | 7 |
鳥栖 | 4.38 | 3 | 15.75 | 5 | 11.38 | 5 |
磐田 | 2.88 | 4 | 13.38 | 8 | 10.50 | 1 |
浦和 | 2.88 | 4 | 13.63 | 7 | 10.75 | 3 |
横浜FM | 2.63 | 6 | 16.38 | 3 | 13.75 | 8 |
FC東京 | 2.50 | 7 | 13.13 | 10 | 10.63 | 2 |
鹿島 | 1.50 | 8 | 16.75 | 2 | 15.25 | 14 |
柏 | 0.00 | 9 | 14.00 | 6 | 14.00 | 10 |
神戸 | -0.38 | 10 | 13.38 | 8 | 13.75 | 8 |
仙台 | -1.13 | 11 | 11.25 | 16 | 12.38 | 6 |
C大阪 | -1.63 | 12 | 12.88 | 11 | 14.50 | 12 |
長崎 | -1.88 | 13 | 12.50 | 12 | 14.38 | 11 |
広島 | -2.75 | 14 | 11.75 | 14 | 14.50 | 12 |
清水 | -3.88 | 15 | 12.38 | 13 | 16.25 | 16 |
G大阪 | -4.13 | 16 | 11.13 | 18 | 15.25 | 14 |
名古屋 | -4.50 | 17 | 11.75 | 14 | 16.25 | 16 |
湘南 | -6.50 | 18 | 11.25 | 16 | 17.75 | 18 |
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