■ 首位に立っているのはガイナーレ鳥取2018年のJリーグはJ1もJ2も波乱の展開になっている。開幕前の評価が高かったチームの多くが出だしで躓いた。J1ではC大阪・G大阪・浦和など、J2では大宮・千葉・甲府・松本山雅などがスタートダッシュに失敗したが、その反対でJ1では広島・清水、J2では岡山・山口・水戸・町田など前評判があまり高くなかったチームの頑張りが目立っている。これほど開幕前の評価と違った展開になるのはかなり珍しい。
J3も同様である。「優勝候補の筆頭」と言われた秋田は2勝3敗。7位まで順位を上げていたが2節から3連敗を喫した。長野は1勝1敗2分けで9位とエンジンがかかっておらず、鹿児島は1勝2敗1分けで11位、北九州は1勝2敗1分けで13位、群馬は1勝2敗1分けで14位、富山に至っては1勝4敗で16位。上位候補に挙げられたチームが軒並み低調。さらに中位候補だったSC相模原は0勝2敗2分け。唯一の未勝利チームとなる。
その一方で2017年は最下位だった鳥取がここまで4勝1分け。首位に立っている。新戦力のFWレオナルドが開幕から5試合連続ゴールと大暴れしており、37才のMFフェルナンジーニョもここまで2ゴールを挙げている。さらに大卒2年目のFW加藤潤も2ゴールを挙げており、乗り遅れていたMFヴィートル・ガブリエルは5節のSC相模原戦(A)で2ゴールの活躍。カルテットだけで合計11ゴールを挙げている。
「ブラジル人トリオ+FW加藤潤」という強力なカルテットがここまで躍動しており、5試合で11得点。リーグ最多タイの得点を記録している。2017年は4勝19敗9分けで最下位の17位。散々なシーズンになった鳥取にようやく光が差してきた。J3に降格して早くも5年目のシーズンになるが「J2復帰に向けて最大のチャンスがやってきた。」と言える。絶好調の鳥取の勢いがどこまで続くのか?は興味深いところである。
■ 福島ユナイテッドの5位もサプライズ昇格2年目の沼津は今シーズンも健闘しており、開幕4連勝。4試合で8得点/0失点と盤石の戦いを続けている。FW薗田(徳島)ならびにMF中村亮(秋田)が流出した影響を今のところは感じさせない戦いを見せている。沼津は2017年は3位、今シーズンもここまで2位と頑張っている。沼津は首位の鳥取と比べると消化試合数が1つ少ない。1つも勝ち点を落していないので現状では「沼津が隠れ首位」と言える。
3位のFC琉球は5節の福島戦(A)で敗れて今シーズン初黒星を喫したがここまで3勝1敗1分け。3位と好位置に付けている。同様にオフにMF田中恵(水戸)、MF田辺圭(熊本)、DF藤澤(鹿児島)、FW才藤(富山)、MF名倉(長崎)などが退団。戦力ダウンを指摘する声は多かったがMF小松駿、FW中川風、MF上門、DF徳元といった若手が奮闘。元日本代表で38才のFW播戸は途中出場で2ゴール。健在ぶりを示している。
5位の福島もここまで3勝1敗1分け。前評判はそこまで高くなかったことを考えるとサプライズチームの1つに挙げられる。開幕節はホームで群馬に勝利して、4節はアウェイで秋田に勝利。5節は無敗だったFC琉球に勝利するなど大物食いが目立っている。若手中心のメンバー構成になるが、パス数がJ3で2位、ボール支配率もJ3で3位。田坂監督が植え付けた「ボールを大事にするサッカー」が実を結びつつある。
■ 有望な若手の宝庫と言えるガンバ大阪U-232017年はブービーの16位だったG大阪U-23がここまで3勝1敗1分けで4位と上位に付けている点も注目に値する。開幕節はホームで盛岡と対戦。開始早々に連続失点して0対2となったが後半の半ば以降に3ゴールを挙げて逆転勝利。これで勢いに乗ることができた。5試合で10得点を奪っており、成長株のMF食野は4試合で4ゴール。キレ味鋭いドリブルに加えて正確なフィニッシュが今シーズンは際立っている。
クルピ監督になってオーバーエイジの選手を積極的にG大阪U-23の試合で起用するようになった点も好成績の大きな理由と言えるがそれでも核になっているのは若手である。今のG大阪はトップチームは過渡期と言えるが19才前後の年代に有望株が目白押し。Jリーグの54クラブの中で「最も若手の有望株が多いチームの1つ」に挙げられる。各ポジションに若手の有望株を揃えているので面白いメンバー構成になっている。
C大阪U-23も2017年は13位だったが今シーズンはここまで3勝1敗。消化試合数が1つ少ない中、6位に付けている。3節から3連勝中と勢いに乗っているがFW米澤、MF斧澤、MF西本、DF森下怜、DF舩木翔などの活躍が目立っている。中でもFW米澤は4試合で3ゴール。エースとしてチームを引っ張っている。左右両足から繰り出される精度のシュートを放つことが出来る選手でJ3の中では上位クラスの点取り屋である。
6位のC大阪U-23が勝ち点「9」で、7位の秋田は勝ち点「6」。6位と7位の間に大きな差がある。大きく分けると「上位6チームと下位11チーム」に分けることが出来るが、先のとおり、開幕前の評価が高かったチームのほとんどが下位グループに巻き込まれている。J3は今年で5年目のシーズンとなるがここまで混沌とした状態になることは無かった。クラブ間の戦力格差が小さくなって面白いリーグになりつつある。
2018/04/01 【J3】 2018年に注目すべき若手プレーヤーを17人だけ挙げてみた。 (上)
2018/04/01 【J3】 2018年に注目すべき若手プレーヤーを17人だけ挙げてみた。 (下)
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