■ マリとの国際試合W杯の本大会まであと3か月弱。ハリルJAPANは中立地のベルギーでマリ代表と対戦した。5月にW杯に出場する最終メンバー23人が発表される予定になっているがそれまでに残された試合はマリ戦と次のウクライナ戦の2試合のみ。生き残りをかけたアピールの場となる。マリ代表はW杯に出場した経験はないが若年層の代表チームはここ最近のU-17W杯やU-20W杯で結果を残している。
日本は「4-2-3-1」。GK中村航(柏)。DF宇賀神(浦和)、DF昌子(鹿島)、DF槙野(浦和)、DF長友(ガラタサライ)。MF長谷部(フランクフルト)、MF大島僚(川崎F)、MF久保裕(ヘント)、MF森岡(アンデルレヒト)、MF宇佐美(デュッセルドルフ)。FW大迫(ケルン)。ベルギーリーグで10ゴール12アシストと躍動しているMF森岡はトップ下でスタメン出場。2014年の10月のブラジル戦以来で3年5か月ぶりのスタメンとなる。
ベンチスタートになったのはGK川島(FCメス)、GK東口(G大阪)、DF酒井高(ハンブルガーSV)、DF遠藤航(浦和)、DF森重(FC東京)、DF植田直(鹿島)、DF車屋(川崎F)、MF柴崎岳(ヘタフェ)、MF山口蛍(C大阪)、MF三竿健(鹿島)、MF本田圭(パチューカ)、MF中島翔(ポルティモンセ)、MF原口(デュッセルドルフ)、FW小林悠(川崎F)、FW杉本健(C大阪)の15人。MF中島翔は所属クラブで9ゴール7アシストと活躍している。
■ 何とか1対1の同点に追いついたが・・・。試合の序盤は日本ペースになる。マリの最終ラインがやや不安定で裏へのシンプルなパスから日本がチャンスを作る。MF宇佐美とMF久保裕を中心に何度か惜しいシーンを作ったが決められず。すると前半42分に代表初スタメンとなる右SBのDF宇賀神がエリア内で相手を倒してPKを献上する。このPKをマリのエースのFWディアビに決められて先制ゴールを許した。終了間際の失点で前半は0対1で折り返す。
後半開始から日本はDF宇賀神を下げてDF酒井高を投入。後半15分にはMF長谷部とMF宇佐美を下げてMF三竿健とMF中島翔を投入する。MF中島翔は代表初出場となった。さらに後半20分にはMF森岡を下げてMF小林悠を投入。後半25分にはMF久保裕を下げて久々の復帰となるMF本田圭を起用。攻撃的な選手を中心にメンバーを大きく入れ替えてくるがシュートチャンスすらほとんど作れない時間帯が続く。
敗色濃厚となったが後半48分にMF三竿健のパスからゴール前のMF中島翔が決めて1対1の同点に追いついた。MF中島翔は代表デビューで初ゴールを記録した。直後に試合終了のホイッスルが鳴って1対1のドロー。敗戦は免れたが「負けに等しいドロー」と言える。3月27日(火)には欧州の中堅国であるウクライナと対戦する。この試合が現時点での「W杯の最終メンバー発表前の最後の試合」となる。
■ MF大島僚は前半途中で負傷交代何とか追いついて引き分けに持ち込んだが日本の出来は低調だった。どちらかというと若手中心のマリにペースを握られる展開になった。前半の立ち上がりのリズムやテンポは悪くなかったが次第に停滞し始めた。前半34分にはMF大島僚が怪我をして途中交代。MF山口蛍が緊急投入されたがMF大島僚はE-1 サッカー選手権の2戦目の中国戦に続いて2試合連続となる前半途中の負傷交代。印象は最悪である。
ゲームをコントロールする中盤の選手としては日本でも屈指の存在になっているのでハリルホジッチ監督の期待は大きかったが期待を裏切る結果になった。試合中のケガというのはサッカーの世界では付き物と言えるが「2試合連続で、しかも、前半途中の負傷交代」というのはかなりレアである。もともとケガがちな選手であるが、そういう選手を23人と枠が限られるW杯のメンバーに入れるのはリスクが高い。
この試合で最も注目を集めたのは久々の代表復帰となるMF本田圭だった。持ち味であるキープ力を生かしてためを作る場面はあったが大きな見せ場はなかった。後半25分に最後の交代枠で投入されたが後半のMF久保裕は存在感が薄かったのでもう少し早い段階でMF本田圭を投入しても良かった。MF本田圭も当落線上にいる選手なのでアピールが必要な立場と言えるがこの日は不発に終わった。
■ 代表デビュー戦で初ゴール今回は2連戦なのでテストしたいことは色々あったと思うが収穫の乏しい試合になったことを否定するのは難しい。ベルギーリーグで躍動しているMF森岡は自身のベストポジションと言えるトップ下で出場。後半9分に左サイドをスルスルとドリブルで抜け出したシーンはMF森岡らしかったが攻撃に関与する場面が少なすぎた。競争の激しいポジションであることを考えると大きなチャンスを逃したと言わざる得ない。
ほとんどの選手が及第点か、それ以下のプレーに終わったが、1年9か月ぶりのスタメンだったMF宇佐美は日本の選手の中では「良かった部類」に入る。所属クラブでゴールを量産し始めており、いい状態の中で代表に戻ってきたが、一定以上の存在感を発揮した。ただ、代わりに投入されたMF中島翔が同点ゴールをゲット。同じく競争の激しいポジションであることを考えると分かりやすい結果が欲しかった。
数少ないポジティブな要素と言えるのは代表デビュー戦で初ゴールを決めたMF中島翔だろう。遠慮があったのか、当初は乗り切れなかったが最後の最後で大仕事をした。これまではMF乾とMF原口が左SHのポジション争いの中心だったがポルトガルで好調のMF中島翔が割り込んできた。最後のシュートは決して簡単なプレーではなかったが確実に枠に飛ばした。インパクト大のデビュー戦となった。
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