■ J2の開幕戦J2の開幕戦。攻撃的なポジションの選手の流出が目立った水戸ホーリーホックはホームのケーズデンキスタジアムでモンテディオ山形と対戦した。水戸は2016年の途中から半年ほど千葉を率いた経験のある長谷部監督を招聘した。この時は17試合で5勝7敗5分けという成績だった。木山監督が就任して2年目となる山形は2015年以来のJ1復帰が今シーズンの目標となる。木山監督にとっては勝負の1年になる。
ホームの水戸は「4-2-2-2」。GK松井。DF浜崎、細川、福井、田向。MF白井永、小島幹、黒川、木村祐。FWジェフェルソン・バイアーノ、岸本。攻撃的なポジションの4人はいずれも新加入選手となる。C大阪から期限付き移籍のFW岸本、大宮から期限付き移籍のMF黒川は2020年の東京五輪の代表候補となる。その一方で最終ラインの4人ならびにWボランチの2人は全員が「加入2年目以上の選手」となる。
アウェイの山形は「4-1-2-3」。GK児玉。DF山田拓、栗山、西村竜、松本怜。MF茂木力、中村駿、安西海。FW小林成、フェリペ・アウヴェス、汰木。昨シーズンの終盤からメインで採用している「4-1-2-3」を継続して採用。アンカーには木山監督の秘蔵っ子であるMF茂木力が起用された。新戦力のDFジャイロ・ロドリゲスはケガのため長期離脱することになった。FWフェリペ・アウヴェスがスタメン起用された。
■ 3対0で水戸ホーリーホックが大勝試合は開始早々の前半2分に水戸が右サイドのCKを獲得すると10番のMF木村祐がニアサイドに蹴ったボールをFW岸本がフリック。ファーサイドに入ってきたFWジェフェルソン・バイアーノが決めてあっさりと先制に成功する。山形は前半9分にCKから新加入で神戸から期限付き移籍のFW小林成がゴール前で大チャンスを迎えたがフリーで放ったシュートは枠を大きく外してしまう。この逸機が痛かった。
命拾いした水戸は前半23分に最終ラインからのラフなロングボールをうまくキープしたFW岸本がドリブルでエリア内に侵入。相手CBをかわしてから中央に折り返すとフリーのMF黒川が押し込んで大きな追加点を奪った。FW岸本は2アシストの活躍だった。前半は2対0と水戸がリードして折り返す。勢いの止まらない水戸は後半8分にもカウンターからドリブルで持ち運んだFW岸本がエリア内で倒されてPKを獲得する。
キッカーのFWジェフェルソン・バイアーノの最初のPKはGK児玉がセーブしたがキーパーのGK児玉が既定の位置よりも前に出ていたのでやり直し。2本目は確実に決めて決定的な3点目のゴールを奪った。FWジェフェルソン・バイアーノはJリーグのデビュー戦で2ゴールと結果を残した。3対0で勝利した水戸が白星発進となった。五輪代表入りを目指す新加入のFW岸本は3ゴールすべてに絡む大活躍を見せた。
■ FWジェフェルソン・バイアーノは2ゴール2017年は山形が11位で、水戸が14位だったが、山形は外国人トリオを獲得するなど戦力アップに成功した。対照的に水戸はFW林陵平やFW前田大やMF佐藤和などが退団。攻撃陣は総入れ替えに近い状態になった。FW岸本やMF黒川といった期待の持てる若手を期限付き移籍で獲得したものの補強に関する評価は非常に低かったが3対0で勝利。「内容的にも山形を圧倒する。」という圧巻の試合となった。
新エース候補のFWジェフェルソン・バイアーノは2ゴール。いきなり結果を出した。ポテンシャルの高い選手であることは動画を見ると明らかだったが186センチと高さがあって強さがあってスピードもある。大型フォワードにしては動ける選手という点も価値が高い。フォワードの軸だったFW林陵平が抜けて長身のFWジェフェルソン・バイアーノにかかる期待は大きかったが申し分ないデビュー戦となった。
自身のゴールは生まれなかった3ゴールすべてに絡んで2アシストのFW岸本の活躍はスーパーだった。ゲームを上手くコントロールしたレフティのMF小島幹、2点目のゴールを決めた20才のMF黒川、安定した守備を見せたDF細川&DF福井のパフォーマンスも非常に良かったがMOMはFW岸本になるだろう。ドリブルでゴリゴリ行ける選手であるがキレ味鋭いドリブルと動き出しに山形の選手は全く対応できなかった。
水戸は個々の選手の出来も良かったがチームとしても素晴らしかった。前線から激しいプレスをかけて高い位置でボールを奪うシーンが何度もあった。「このやり方だと最後までスタミナは持たないはず。」と誰しもが感じたと思うが試合の終盤になって動きはほとんど落ちなかった。2トップの一角でプレーしたFW岸本は守備面でも大貢献。右SHでプレーしたMF黒川の守備面での頑張りも目立ちに目立った。
■ 完敗スタートのモンテディオ山形0対3で敗れた山形にとってはショッキングな敗戦となった。就任1年目の2017年は11位と期待を大きく裏切った木山監督にとっては極めて大事なシーズンになるが出鼻をくじかれた。ボールを大事にするサッカーに取り組んでいるが水戸の激しいプレスにあってミスを連発。ボールを前に運ぶ事すらできなかった。開幕に向けてしっかりとした準備をしてきたと思うが精神的なダメージの大きい試合になってしまった。
新戦力のFWフェリペ・アウヴェスを3トップの中央で起用してきた。何度かエリア内でボールを受けてシュートシーンを作ったがプレーに関与する場面は少なかった。ベンチにはFW阪野ならびにFW瀬沼がいたので「早い段階でどちらかあるいは両方を投入する手」もあったと思うが昨シーズンよりも上を目指すためには外国人選手の活躍は不可欠。我慢してFWフェリペ・アウヴェス使い続けたが状況は好転しなかった。
雪の降る地域で活動している山形は今シーズンも開幕から3試合連続でアウェイ戦になる。3月17日(土)に行われる4節の町田戦がホーム開幕戦なのでまだ少し先の話である。当然、年間トータルのホーム戦とアウェイ戦の数はどのチームも同じであるが「最初の数試合のウエイト」は大きいので開幕から3試合連続のアウェイ戦というのは大きなハンディになる。2節は大分戦(A)、3節は熊本戦(A)となる。
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