松本山雅MF 藤田息吹 (愛媛FC) C+→ 気の利いたプレーが出来る黒子タイプのボランチ。ポジショニングが的確で回りの選手を生かすプレーを得意とする。こぼれ球を回収する能力の高さはJ2屈指。プレーメーカー系のMF小島秀とのWボランチは「J2屈指のWボランチ」と言えた。間違いなくMF藤田息はいい選手であるが松本山雅は「守備的なボランチ」はかなり豊富。ゲームを作るタイプではないので効果的な補強になるとは考えにくい。
DF 浦田延尚 (愛媛FC) A-→ 身体的な能力が高くて攻撃的なセンスがある。左ストッパーの位置で大きな存在になっていたので愛媛FCにとっては大きな流出と言える。松本山雅は3バックを継続するのであれば「左右のストッパーでプレーする選手の攻撃力を高めること」が1つのテーマになっていたので打ってつけの選手を手に入れたと言える。チームに大きなプラスαをもたらすことができる非常に効果的な補強と言えるだろう。
GK 守田達弥 (アルビレックス新潟) → B+→ 2014年から2016年まで3年連続で新潟の正キーパーを務めたが今シーズンはGK大谷が加入した影響もあって10試合の出場にとどまった。松本山雅は正キーパーのGK村山が左膝外側半月板損傷で全治6か月と診断されている。順調に回復したとしても復帰時期は5月中旬。開幕からGK守田が正キーパーを務める可能性が高い。新潟でやや伸び悩んだが191センチのサイズは魅力。まずまずいい補強と言える。
MF 安東輝 (湘南ベルマーレ) → C+→ 復帰してきた湘南では2試合の出場にとどまったが2016年は金沢で19試合に出場して1ゴールを挙げている。この年の「90分あたりのインターセプト数」はJ2全体で5位となる0.799回。ボール奪取力の高い選手である。フィジカル的な強さがあってポテンシャルの高い有望なボランチと言える。松本山雅のボランチ陣は守備的なキャラクターの選手が多くなったので競争は激しいが貴重な戦力になる可能性はある。
FW 永井龍 (名古屋グランパス) → A+→ 名古屋はフォワードが飽和状態だったので「今オフにどこかのチームに移籍するのだろう。」と思われていたが松本山雅入りを選択した。松本山雅は昨オフもFW永井龍に正式オファーを出しているのでようやくラブコールが実ったと言える。ケガの影響もあって尻すぼみのシーズンになったが名古屋でも当初は「攻撃の軸」として起用されていた。オールラウンドな点取り屋なので非常にいい補強と言えるだろう。
MF 岩上祐三 (大宮アルディージャ) → A+→ 大宮では力を出し切れなかったが2014年の松本山雅のJ1昇格に大きく貢献したアタッカーがチームに復帰してくる。2015年以来の復帰となるが松本山雅は高さのある選手が多いチームなので代名詞になっているロングスローは大きな武器になるだろう。大宮のときはボランチやSBの位置でもプレーしたが「攻撃的なボランチ」として起用される可能性が高いのではないか。弱点を補う素晴らしい補強と言える。
MF 中美慶哉 (ツエーゲン金沢) → A-→ 2017年は40試合で12ゴールを記録。FW佐藤洸とともに攻撃陣を引っ張った。去就が注目されていたが鳥栖には戻らず。松本山雅入りを選択した。「想定内の移籍」とは言っても金沢にとっては痛い流出になる。テクニシャン系の選手でありながら得点力が高いのが最大の魅力と言える。古巣対決となった2016年の入替戦圏(vs 栃木SC)などビッグマッチにも強い。松本山雅の攻撃陣はJ2屈指の選手層と言える。
MF 前田直輝 (横浜Fマリノス) → B+→ 2015年に東京Vから(当時は)J1だった松本山雅に期限付き移籍するとJ1で31試合で3ゴール。多くの出場機会を得て大飛躍のシーズンになった。評価を劇的に高めてオフは横浜FM・仙台・広島が獲得に乗り出す争奪戦になったが横浜FM入りを選択した。期待されて横浜FMに加入したが見せ場は限られた。2015年以来の松本山雅復帰となるが補強によって層が劇的に厚くなった松本山雅の攻撃陣はさらに厚くなった。
アルビレックス新潟GK 田口潤人 (藤枝MYFC) → D+→ 今シーズンは横浜FMから藤枝MYFCに期限付き移籍。J3で21試合に出場した。Jリーグデビューを飾るなど飛躍のシーズンになったが横浜FMとの契約は更新されず。正キーパーとして活躍した選手なので横浜FMとの契約が満了したのと同じタイミングで藤枝MYFCが完全移籍で獲得しなかったのはやや意外に感じたが新潟が興味を示していたのであればそうなったのも納得である。サイズには恵まれていない。
DF 広瀬健太 (栃木SC) → C+→ 2015年に湘南に加入。2016年と2017年は栃木SCに期限付き移籍して主力として活躍した。2016年は28試合で3ゴール、2017年も26試合で3ゴールを記録した。苦しい時期の栃木SCを支えた選手なので退団を残念に感じている栃木SCのサポーターは多いだろう。DF大野(→湘南)が抜けた新潟は「守備の要となるCB」を必要としているがDF広瀬健は「J2で優勝争いをするチームのCB」としてはやや物足りないか。
DF 柳育崇 (アルビレックス新潟S) → ???→ 今オフのJリーグの流行といえるシンガポールからの「逆・輸入選手」になる。中学年代は鹿島でプレーして八千代高に進学。専修大に進んで2017年はアルビレックス新潟Sでプレー。22試合で2ゴールを挙げている。187センチの長身で高さと強さが高評価されている。得点感覚も鋭くて大学時代はフォワードの位置でプレーすることもあったという。ストライカーのFW河田(新潟)に続くことができるか?
MF 高木善朗 (東京ヴェルディ) → B+→ 高木3兄弟の次男のMF高木善はJ2降格が決まった新潟に移籍することになった。新潟は現時点ではそこまで効果的な補強ができていないので「今オフの補強の目玉」と言える。突破力のあるウイング系の選手ではないのでロティーナ監督の「4-1-2-3」ではなかなか居場所を見つけることが出来なかったがキックの精度が高くて周りを使うのが上手な選手である。新天地の新潟で攻撃の中心になる可能性はある。
FW ターレス (ヴァスコ・ダ・ガマ) → B+→ 185センチの大型ストライカー。U-20・U-21ブラジル代表経験がある。パワフルなストライカーとして大きな期待を集めていたというが素行の悪さが大成を阻んでおり、厄介払いのような感じで新潟に加入することになった。高さがあってパワーがあってヘディングが得意なので「日本での大暴れが期待できる系統のCF」であるが精神的に充実していないと活躍は出来ない。ハイリスク・ハイリターンな補強である。
ツエーゲン金沢DF アラン (カマタマーレ讃岐) B-→ 「本職がどこのポジションなのか?」が分かりにくい選手である。もともとはFW登録だったが2017年からDF登録になってCBで活躍する場面が目立った。178センチなので身長は高くない。スピードや強さが武器となるがCBやSBでの経験値を積み上げているので「どこでもこなせるマルチプレーヤー」になりつつある。バックアッパーとしてはかなり優秀であるが、当然、金沢でスタメンを勝ち取る可能性もある。
MF 梅鉢貴秀 (鹿島アントラーズ) → D+→ 鹿島で出場機会に恵まれずに伸び悩んだ。ボール奪取力の高さに定評のある選手であるが攻撃の部分での貢献度が高くない点がプレーヤーとしての大成を阻んできた。金沢のレギュラーのボランチのMF大橋ならびにMF小柳は守備に特徴のある選手である。柳下監督の求めるボランチ像に合致する可能性はあるが金沢が本当に必要としているのはパスの出せるボランチなので戦力アップにつながるのか?は微妙。
MF 加藤大樹 (レノファ山口) → B+→ ブレイクが期待されながら今シーズンは低調。やや伸び悩んだが加速力を生かした突破は大きな武器となる。期限付き移籍のMF宮崎幾は新潟に戻る可能性があるのでその穴埋め候補としては申し分ない選手を獲得できた。J2での実績は乏しいが移籍をきっかけに一気にブレイクして攻撃の中心に収まる可能性はある。かなりいい補強と言えるだろう。2016年の「90分あたりのドリブル数」はJ2で18位だった。
MF 藤村慶太 (ベガルタ仙台) → B-→ 仙台一筋でプレーしてきたので初めての移籍となる。2016年はJ1で25試合に出場。大飛躍のシーズンになったが2017年は3試合の出場にとどまった。若手の台頭や戦術変更の影響で力を出せなかったがテクニックがあってゲームをコントロールする能力が高い。いろいろなポジションでプレーできる点も魅力と言える。金沢はゲームをコントロールできるボランチを必要としているのでいい補強が出来たと言える。
FW マラニョン (スコータイFC) → B+→ 近年はタイの国内リーグでプレーしていたブラジル人ストライカー。2016年にはポートFCで30試合に出場して11ゴールを記録している。179センチとまあまあのサイズがあって25才。動画を見る限りではドリブルが得意で裏への飛び出しも武器となる。自らドリブルでボールを持ち運んで決定機を作るシーンが多かった。残留が確定したFW佐藤洸とは全くタイプは異なる。強力な2トップになる可能性がある。
MF 清原翔平 (徳島ヴォルティス) → S-→ 金沢で活躍してC大阪にステップアップの移籍を果たした。2016年の昇格プレーオフの決勝(vs 岡山)で決めた決勝ゴールは印象深いが古巣の金沢に戻ることになった。ここまで金沢を押し上げてきたレジェンド選手の復帰なので金沢は盛り上がるだろう。MF清原という選手を最も必要としているチームへの復帰となる。効果的な補強を続ける金沢は2018年のJ2でダークホース的な存在になる可能性が高まっている。
2018/01/07 【J1】 順位予想バトル 2018年版 受付開始 (現時点の参加者:293名)
2018/01/08 【J2】 順位予想バトル 2018年版 受付開始 (現時点の参加者:121名)
2018/01/11 【J3】 順位予想バトル 2018年版 受付開始 (現時点の参加者:28名)
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