サンフレッチェ広島 → A+→ 辛うじてJ1に生き残った広島は城福監督を招聘して巻き返しを図るがここまでは充実した補強が出来ている。シーズン途中でシステムが変更になっており、城福監督が引き続いて4バックを採用するのであれば最重要補強ポイントになるSBはDF馬渡(徳島)とDF和田拓(大宮)を獲得した。徳島で躍動して個人昇格を果たしたDF馬渡は左右両サイドこなす。J1初挑戦となるが大きなインパクトを残す可能性が高い。
得点力不足に苦しんだフォワードは争奪戦に発展したFW渡(徳島)を獲得した。J2で23ゴールを挙げたストライカーにかかる期待は大きい。さらにタイ代表として抜群の実績を誇るFWティーラシン(ムアントンU)の加入も決定した。タイのスーパースターなので戦力的にも期待できるが興行的な部分でも期待は大きい。「外国人枠」や「アジア枠」にカウントされない「提携枠」になるのは極めて大きい話である。
さらに期限付き移籍先で主力として活躍していたMF川辺(磐田)とMF吉野恭(京都)の復帰も確定した。MF野津田(仙台)はレンタル期間の延長で、DF宮原(名古屋)の動向は現時点でははっきりしないが、4人とも移籍先で大きな存在になっていたので「そのまま完全移籍でお買い上げされる。」という可能性もあった。MF川辺とMF吉野恭をしっかりと回収できたのは大きい。修業先で大きな成長を遂げてチームに戻ってくる。
MFミキッチ(→湘南)は契約満了になったがそれ以外の主力の退団は無さそうな状況である。なので、申し分ないオフになっている。「城福監督には言い訳のできない戦力が用意された。」と言える。札幌と並んで「最も充実した補強が出来ているクラブ」に挙げられるがアタッカーならびにCBは現時点でも不足感はある。非常にいい補強が出来ているが「これで十分」とは言えないのでさらなる補強が期待される。
サガン鳥栖 → C+→ 近年は神戸と並んでJリーグの移籍市場を賑やかすことが多かった。「金満クラブ」と揶揄されるケースも増えており、J2時代には考えられないほど裕福なクラブになっているが今オフはかなり静かである。フィッカデンティ監督は「続投の見込み」と報じられており、来シーズンが3年目となるが主力の流出の話もほとんど聞こえてこないので同じようなメンバー構成で上位進出を目指すことになるだろう。
そんな中でも堅実な動きを見せており、チーム内MVP級の活躍を見せたMF原川は早々に完全移籍でゲットした。市場価値が急激に上がったので流出の可能性もあったが無事に確保することができた。さらにMF伊藤遼(デュッセルドルフU-19)とDF高橋祐(京都)の獲得に成功した。MF伊藤遼に関しては「即戦力になるのか?否か?」は何とも言えないところではあるが可能性を秘めた選手であることは確かである。
185センチのDF高橋祐はユース時代から注目されてきた大型CBである。DFキム・ミンヒョクとDFチョン・スンヒョンに次ぐ3番手のCBと考えると申し分ない選手である。ちょっと前までは最終ラインがやや手薄だったが今夏に加入したDFチョン・スンヒョンがCBの位置で大きな存在感を発揮したこともあって焦って補強を行わなければいけないポジションはほとんどない。ちょっとした余裕も感じるオフになっている。
inの情報もoutの情報も非常に少ないがMF田口(名古屋)に興味を示している。名古屋一筋で大黒柱なのでMF田口を引き抜くのは相当に難しいと思うが獲得できれば大きな戦力になるだろう。FWイバルボの加入とFW田川の成長で前目のポジションは相当に充実してきたので優先して強化したいのは中盤になる。攻守に貢献できる選手を獲得したい。また、攻撃の部分でやや物足りない右SBも補強ポイントになる。
V・ファーレン長崎 → D+→ 初昇格を果たして大きな注目を集めている長崎は早い段階で元日本代表のDF徳永(FC東京)の獲得に成功した。経験豊富で、かつ、ポリバレント性を持った選手の加入は心強い。幸先のいいスタートを切ったがその後は苦戦を強いられている。J1昇格が決まった直後はFW大久保(FC東京)、MF遠藤(G大阪)、FW渡邉千(神戸)、MF兵藤(札幌)などビッグネームの名前が挙がったがトーンダウンしている。
このあたりの流れはJ1初昇格を果たしたチームにありがちな話と言える。どう考えても昇格1年目はJ1で苦労する可能性が高い。数年前までは「J2でプレーするのは嫌だ。」、「とにかくJ1でプレーしたい。」という選手が多かったので昇格組は(前評判が低かった場合でも)いい補強が出来たが最近の選手はJ2でプレーすることに抵抗感を感じなくなった。残留争いに巻き込まれる可能性が高いチームを敬遠する選手が多い。
J1からJ2に降格した甲府や大宮、J1昇格に失敗した千葉や徳島の方が今の時点で長崎と比べていい補強が出来ているように見えるが至極当然の話である。J2を勝ち抜いた選手たちだけでは苦しいのは明らかなので効果的な補強が期待されるがDF徳永以外ではGK徳重(神戸)、FW鈴木武蔵(松本山雅)、MF黒木聖(甲府)の加入が決定した。実績があってサイズのあるベテランのGK徳重を獲得できたのはかなり大きい。
その一方でこのあたりの時期にFW鈴木武蔵やMF黒木聖あたりの加入が決まるというのは決して好ましい話ではない。もちろん、ともに能力の高い選手ではあることは間違いないが「移籍市場でやや苦戦を強いられていること」を如実に示している。GK徳重ならびにDF徳永が加入した守備陣もまだ不安は大きいがそれ以上にほとんどプラスαがない攻撃陣は不安いっぱいである。ここからの巻き返しに期待したい。
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