■ 2018年の残留争いはどうなるか?2018年のJ2の残留争いの顔ぶれは「今シーズンと比べて大差はないのでは?」と考えられる。苦しみながらも何とかJ2復帰を決めた栃木SCは堅い守備が持ち味となる。「攻撃力」に関してはJ3レベルでもかなり物足りなかったが「堅守」はJ2でも十分に通用するだろう。むしろ、大きな武器になる可能性は高い。元スイス代表のGKジョニー・レオーニはJ2の中に混じってもトップクラスのキーパーと言える。
2015年の金沢、2016年の町田はJ2昇格1年目に好成績を残したが「堅守がウリのチーム」だった。近年のJリーグはJ3やJFLから昇格してきたクラブが軒並み初年度で好成績を残している。2016年の鹿児島、2017年の沼津も同様だった。2016年の山口は「例外」であるが金沢・町田・鹿児島・沼津あたりは守備をベースにした手堅いサッカーで地味に勝ち点を積み上げていった。(※ 沼津は攻撃力もある。)
その一方で、J2からJ1に昇格した「堅守や勝負強さをウリとするチーム」はJ1で大苦戦する傾向にある。2014年の徳島が典型例に挙げられるがJ1になると対戦相手の個人能力が高いので「人数をかけて組織的に守っているだけ」では難しい。プラスαが必要にあるがJ2ならびにJ3だと何とかなるケースがほとんどである。近年の流れを考えると栃木SCはJ2において残留争いに巻き込まれずに済む可能性が高い。