サンフレッチェ広島→ 広島は残留争いに巻き込まれる苦しいシーズンになったが辛くも「J1残留」を果たした。J1残留に導いた途中就任のヤン・ヨンソン監督は当初は「続投を要請するのでは?」と言われていたが12月4日(月)に退任が決定。元FC東京の城福監督の就任が確実視されている。監督交代の経緯に関してはいろいろな情報が流れている。現時点では真相は不明であるが賛否両論ある監督人事であることは確かである。
城福監督の元で再建を図ることになるが非常に難しい状況である。森保監督の黄金期を支えた主力の多くが30代に突入して年齢的な衰えを感じさせる選手も少なくない。今シーズンの平均年齢はJ1の中では甲府に次いで2番目に高かったが3度のリーグ制覇に大きく貢献したベテラン勢をバッサリ斬ることはサポーターの心情的にも難しい。極めて難しい状況で城福監督はバトンを引き受けることになりそうだ。
すでにMFミキッチの退団が確定している。右WBのスペシャリストで4バックを採用する場合は適正ポジションが無くなる。37才という年齢等を考えると致し方ない決断である。期限付き移籍中の若手が多いので彼らの動向が注目されるがDF宮原(名古屋)、MF吉野恭(京都)、MF川辺(磐田)の3人はクラブ側が復帰を画策している。この中で大飛躍のシーズンになったMF川辺は広島に戻る可能性が高まっている。
今シーズンの後半戦は仙台でプレーしたMF野津田の去就に関するニュースは流れていないがDF宮原、MF吉野恭、MF川辺、MF野津田の4人が復帰してきたら年齢バランスは相当に良くなる。希望の持てる陣容になるが4人とも移籍先で重要な戦力になっているのでチームに留まることを希望する可能性もある。完全移籍で買い取った後、FC東京でプレーしたFWピーター・ウタカの動向に気になるところである。
サガン鳥栖→ フィッカデンティ監督が就任して2年目となる鳥栖は13勝13敗8分けの8位でシーズンを終えた。決して悪い成績ではないがGK権田、FWイバルボ、MF小野裕、MF原川、DF小林祐、MF水野晃、MF小川佳など名前のある選手を大量に獲得して飛躍が期待されたシーズンだったことを考えると満足できる成績とは言えない。上位争いにも残留争いにも絡まなかったのでやや存在感の薄いシーズンになった。
フィッカデンティ監督は続投の可能性が高まっている。2018年が就任3年目となるが「集大成のシーズン」になるだろう。33試合で7ゴールを挙げるなどチーム内MVP級の活躍を見せたMF原川は完全移籍での獲得が確実視されている。MF原川をキープ出来たら相当に大きい。札幌に期限付き移籍中のDF菊地直はそのまま札幌にとどまる可能性が高まっている。広島と同様で期限付き移籍中の選手がたくさんいる。
補強に関するニュースは現時点では少ないが左SBの控えのDF三丸に対してはC大阪が興味を示している。J1で屈指の左SBのDF吉田豊がいるので「その控えの立場」に甘んじるのはもったいない選手であるがDF丸橋がいるC大阪に移籍しても出場機会は望めないだろう。その一方で年代別代表に召集された経験のあるMF伊藤遼(デュッセルドルフU-19)の加入が濃厚になった。7才の頃から海外で生活をしてきたという。
バイエルンやシャルケの下部組織でプレーしてきた選手なので日本でも名前は良く知られているが「欧州クラブの下部組織でプレーする日本人選手」は過大評価される傾向にある。FW久保建(FC東京U-18)は例外であるが「大きな期待を受けて日本に戻ってきたらさっぱりだった。」というケースが少なくないので過度な期待は禁物であるが19才という若さならびに180センチというサイズは魅力がある。
V・ファーレン長崎→ クラブ史上初となる「J1昇格」を決めた長崎は、今、最も注目を集めているクラブと言えるが早くも元日本代表のDF徳永(FC東京)の獲得に成功した。経験豊富な選手で、かつ、いろいろなポジションでプレーできる選手である。チームの中心になって大活躍するタイプではないがバイプレーヤーとしてはかなり優秀な選手である。右WBにはMF飯尾竜がいるので右CBがメインポジションになるのでは?と思われる。
現時点で獲得候補に名前が挙がっているのはFW大久保(FC東京)、MF渡邉千(神戸)、MF遠藤(G大阪)、MF兵藤(札幌)、DF中村北(福岡)、GK徳重(神戸)など。小嶺忠敏監督のときに黄金期を築いた国見高出身の選手を獲得できると県民にウケがいいと想像できるが、彼らは、今、30才を少し過ぎた年齢である。プレーヤーとしての最盛期は過ぎているので長崎の資金力やブランド力でも獲得に成功する可能性はある。
数年前であれば(仮に長崎がJ1に昇格したタイミングであっても)DF徳永クラスの選手を長崎が獲得するのはほぼ無理だった。「黄金期の国見高で輝いた選手がキャリアの晩年に差し掛かった時期にJ1初昇格を果たした。」というのはタイミング的には非常に良かった。DF中村北(福岡)も長崎が獲得できそうな流れになっているが黄金期の国見高で活躍した選手が続々と集まってくると否が応でも注目度は高まる。
補強ポイントは攻撃陣である。FWファンマ、MF澤田、MF幸野の3人が中心になったがJ1レベルでは心許ない陣容である。「FWファンマがJ1で通用するのか?」も未知数なので実績のある選手は必要である。現時点では「降格候補の筆頭」という立ち位置なのでここからどこまで戦力アップできるか?残留争いに巻き込まれる可能性が高いチームでプレーすることを嫌がる選手は多いので難しい立場なのは間違いない。
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