■ JFLやJ3で埋もれている選手は多い。J3は残り3節となったが栃木SCと沼津と秋田の3チームが「2位以内の座」をかけて激しく争う形になっている。改めて言うまでもなく、沼津と秋田はJ2ライセンスを保持していないでので2位以内に入ったとしてもJ2に昇格することは出来ない。「勢いに陰りが見えてきた栃木SCが悲願のJ2復帰を果たせるのか?」、「J2からJ3への降格枠が0になるのか?1になるのか?2になるのか?」の2点が注目点と言える。
J2の下位グループのチームにとっては自分たちのチームの勝敗と同じくらいJ3の上位チームの勝敗を気にせざる得ない状況になっているが昨今のJ3は「J2でも活躍できそうな選手は誰なのか?」という視点でも注目を集めている。森下監督時代の金沢の主力だったMF清原(C大阪)、FW佐藤和(水戸)、MF山藤(北九州)は「下部リーグでプレーする選手でもJ2で活躍できることを示した典型的な例」と言える。
また、上野監督時代の山口で躍動したDF小池龍(柏)、MF福満(C大阪)、MF島屋(徳島)あたりも同様である。この3人は山口で目立った活躍を見せてさらに上のクラブに羽ばたいていった。さらに鳥取で育ったDF馬渡(徳島)やFW中山仁(山形)などもJ3で育った選手と言える。高校3年生のときならびに大学4年生のときはそこまで高い評価を受けていなかった選手が成り上がってJ1やJ2で活躍するケースが増えてきた。
■ キーパーで「個人昇格」がありそうな選手は・・・。もちろん、新しい環境に馴染めずに本来の力を出せなくなる選手もいる。「一番良いのはチームごとJ2に昇格すること」であるが、ライセンス等の問題もあってチームをJ2に昇格させるのは今の時点では不可能なケースは多い。チームの中心になって活躍している選手にはいつまでもチームに残ってほしいと誰しもが感じるが明らかにJ3レベルを超えている選手は、やはり、より高いレベルでプレーした方が幸せである。
「J2でも活躍できるだろう。」と思えるJ3の選手はたくさんいる。J2の中規模以下のクラブで資金力の乏しいクラブは「J2ブランド」を駆使してJ3で大活躍した選手を引き抜くことに力を注ぐのも1つの方法である。MF清原、FW佐藤和、MF山藤、DF小池龍、MF福満、MF島屋のように「埋もれかけている選手」は多い。そういう選手を引っ張ってくることが出来ると余計なお金を使うことなく戦力アップを実現できる。
「自動昇格を果たす可能性がある栃木SCの選手」、「J1やJ2のクラブから期限付き移籍中の選手」、「FC東京U-23・G大阪U-23・C大阪U-23の選手」を除いて今オフに個人昇格を果たす可能性のあるキーパーというとGK朴一圭(FC琉球)の名前を挙げることが出来る。180センチ/74キロなのでサイズには恵まれていないが身体的な能力が高くてビッグセーブの多いキーパーである。安定感と爆発力を兼ね備えている
J2の松本山雅から期限付き移籍中のGK永井堅(富山)、元スイス代表のGKジョニー・レオーニ(栃木SC)、埼玉県出身で韓国国籍のGK朴一圭が「2017年のJ3のトップ3キーパー」と言える。GK朴一圭はサイズの無さがネックになるかもしれないが179センチのGK菅野(京都)、181センチのGK飯倉(横浜FM)、180センチのGK榎本哲(浦和)、180センチのGK加藤(大宮)など180センチ前後で活躍するキーパーは皆無ではない。
■ J3でプレーするSBで有望な選手というと?SBの選手ではMF藤澤(FC琉球)は「J2でも活躍できる可能性が相当に高い選手」と言える。もともとは攻撃的なポジションでプレーする選手だったが昨シーズンの途中にSBにコンバートされると新ポジションで新境地を開拓した。右SBがベストポジションといえるが今シーズンは左SBでプレーする機会が多くなっている。カットインから右足で放つシュートが正確でSBながら今シーズンは5ゴールを挙げている。
非常にクレバーな選手でビルドアップ能力に関しては「J3でプレーするSBの中では1番上」と言える。ポゼッション型のチームが獲得したら相当なインパクトを残すだろう。左右のSBをどちらも器用にこなせる点も大きな武器になっている。1988年生まれで広島ユース出身。MF柏木(浦和)やDF槙野(浦和)の1学年後輩に当たる。このあたりの年代の広島ユースはたくさんの選手をプロの世界に送り込んでいる。
ベテランのSBではDF尾崎(沼津)とDF辻尾(SC相模原)の2人は大きなインパクトを残している。ラストパスの本数はDF尾崎が1位、DF辻尾が5位となる。中堅世代のSBではDF後藤京(Y.S.C.C.横浜)がピカ一の存在と言える。最近はボランチでプレーする機会が多くなっているが高精度の左足を持っている。また、群馬で活躍したDF久富良(藤枝MYFC)も評価が急上昇しているのでJ2復帰を果たしても不思議はない。
CBの選手で「J1レベルあるいはJ2レベル」と言える選手は少ないがSBでもプレーできるユーティリティー性を持つDF秋山(鳥取)は「個人昇格」があっても不思議はない。鳥取は失点数が多くて極めて苦しいシーズンになっているが体を張ったプレーが出来る選手で身体的な能力も高い。他にはFC岐阜で主力として活躍した190センチのDF岡根(SC相模原)は、当然のことながら、J2でもまだまだやれる選手である。
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