■ 初のJ1昇格のチャンス高木琢也監督が就任して5年目となるV・ファーレン長崎の今シーズンは強烈な逆風からのスタートになった。2月には池ノ上俊一社長および常勤役員全員が辞任。7月には観客動員数の水増し問題が発覚。ピッチ外での不祥事が相次ぐ非常事態だったが選手たちは奮闘。36節を終えた時点で19勝10敗7分けで勝ち点「64」。2位の福岡との差はわずか「3」なので自動昇格を狙える絶好の位置に付けている。
残り6試合となった時点で7位の東京Vとの差は「7」。6位以内でシーズンを終える可能性は高まっている。J2昇格初年度の2013年は6位、2014年は14位、2015年は6位、2016年は15位なので、J2に昇格してから奇数年は毎回上位に位置する。典型的な隔年チームと言える。大きな逆風が吹いた中、ここまでの成績を残しているので同情の声も集まっており、J1初昇格なるか?に大きな注目が集まっている。
36試合で45得点/37失点となる。昇格争いに絡んでいる上位9チームの中で得点数は最少。攻撃力の高いチームではないが失点数はJ2で4番目に少ない。粘り強い戦いを見せており、34節の千葉戦(H)に代表されるように後半の終了間際に決勝ゴールを奪って勝ち点「3」を獲得するケースが非常に多くなっている。最後まであきらめることなく戦い続けることが出来ている点は好成績の1つの理由と言える。