■ GLの2試合目U-17W杯のGLの2試合目。初戦はホンジュラスと対戦して6対1で大勝した日本は「グループリーグの中で最大のライバル」と言えるフランスと対戦した。フランスもGLの初戦は大会初出場のニューカレドニアを相手に7対1で大勝している。この試合で勝ったチームは決勝トーナメント進出に大きく前進する。日本がベスト8に進んだ2011年大会もフランスとは同組になったがこの時は1対1のドローだった。
日本は「4-2-2-2」。GK谷(G大阪ユース)。DF菅原(名古屋U18)、DF馬場晴(東京Vユース)、DF小林友(神戸U-18)、DF喜田陽(C大阪U-18)。MF奧野(G大阪ユース)、MF平川怜(FC東京U-18)、MF中村敬(三菱養和SCユース)、MF上月(京都U-18)。FW久保建(FC東京U-18)、FW宮代(川崎U-18)。初戦のホンジュラス戦で負傷したMF福岡(京都U-18)はベンチスタート。MF奧野(G大阪ユース)が今大会初スタメンとなった。
ベンチスタートになったのはGK梅田透吾(清水ユース)、GK鈴木彩(浦和Jrユース)、DF池高(浦和ユース)、DF鈴木冬(C大阪U-18)、DF山崎(広島ユース)、DF監物(清水ユース)、MF福岡(京都U-18)、MF椿(横浜FMユース)、FW山田寛(C大阪U-18)、FW棚橋(横浜FMユース)の10名。DF馬場がCBの位置で初スタメン。DF菅原が本来の位置である右SBに移ってユーティリティーなDF喜田陽が右SBから左SBにスライドした。
■ 1点差に迫ったが追いつくことはできず・・・。試合は前半13分にフランスが先制に成功する。10番のMFカクレのパスを受けた9番のFWグイリがスピードでDF馬場を振り切ってから決めて先制ゴールを奪った。「4-1-4-1」を採用するフランスの1トップのFWグイリは中央ではなくて左サイドに流れるシーンが多かったがFWグイリとマッチアップする機会が多かったDF馬場が苦戦。フランスの鋭いカウンターから日本は何度も危ないシーンを作られた。
0対1で迎えた後半開始からDF馬場を下げてDF鈴木冬を投入。DF菅原をCBの位置にスライドさせると前半よりも守備が安定したがなかなか攻撃の形を作れない。後半26分にはスローインから中央を崩されて失点。0対2とリードを広げられてしまう。2点を追う日本だったが直後の後半27分に途中出場したFW山田寛の粘りから最後はエースのFW宮代がPKをゲット。これを確実に決めて1点差に迫った。
いい流れになった日本は切り札的な存在の横浜FMユースのMF椿を投入。同点ゴールを狙いに行ったが追いつくことはできなかった。2対1でフランスが勝利した。もう1試合はホンジュラスが5対0でニューカレドニアに大勝したのでフランスが2連勝、日本とホンジュラスが1勝1敗、ニューカレドニアが2連敗となった。1勝1敗で2位の日本は3節のニューカレドニア戦に決勝トーナメント進出をかけることになった。
■ 苦手にしているフランスを相手に持ち味を出せず。スコアこそ1対2の僅差だったが内容的には「大きな差があった。」と言わざる得ない。フランスは結構な数の決定機を作ったが日本の決定機はほぼ無かった。FW宮代がPKをゲットして1点を返したが惜しいシュートが相手キーパーを脅かすシーンはほぼ無かった。フランスの選手の高さやリーチの長さやフィジカルの強さに圧倒されるシーンが多かった。特に攻撃陣はほとんど良さを出せなかったと言える。
日本とフランスはU-17W杯の舞台で対戦する機会が多い。2001年、2007年、2011年にも同じ組に入っているので21世紀に入ってからは4回目。21世紀に入ってからは6回目のU-17W杯出場で4度も同組になっているので相当な確率になるが日本にとっては苦手なタイプである。先のとおり、「高さ」や「リーチの長さ」や「フィジカルの強さ」で日本の持ち味であるパスワークが封じられるケースが多くなっている。
2001年大会は浜名高のFW矢野貴がゴールを決めたが焼け石に水。1対5で敗れている。城福監督が指揮した2007年大会はFW柿谷がハーフウェイライン付近からスーパーロングシュートを決めたが1対2で逆転負け。2011年大会は先制ゴールを許した後にMF石毛が同点のPKを決めて1対1のドロー。今回は1対2で敗れたので通算では0勝3敗1分け。この世代の日本が最も苦手にするタイプのチームである。
U-17W杯はナイジェリアが非常に強い。5回の優勝というのは最多。準優勝も3回。11回の出場で8度も決勝に進出している。ガーナも2度の世界一を経験しているので「U-20W杯や五輪やW杯と比べると身体能力の高さが威力を発揮しやすい大会」と言える。年齢が進むにつれて身体能力のアドバンテージが小さくなっていく傾向にあるが立ち上がり早々にカウンターの威力を見せられて全体が消極的になった。
■ 3戦目は控え組にチャンス到来か???日本の良さをほとんど出せない残念な試合になったが次のニューカレドニアに勝利したら決勝トーナメント進出は決まる。幸か不幸か、E組で1位になったとしてもアドバンテージは少なくて首位通過の場合はD組の2位のチームと対戦する。D組にはブラジルとスペインが入っているが両チームの直接対決で敗れたスペインの2位通過が有力な情勢。E組の首位になるといきなりスペインと顔を合わせる可能性が高い。
E組で2位になった場合はF組の1位と対戦することになるが2連勝のイングランドが有力。メキシコやイラクの可能性もある。ブラジルやスペインよりもイングランドやメキシコやイラクの方が戦いやすいと考えられるので決勝トーナメントのことを考えると2位の方がよさそうな情勢である。森山JAPANの目標はGL突破ではなくてファイナリストになることである。フランス戦の負けもポジティブに考えたいところである。
3戦目で対戦するニューカレドニアは初戦はフランスに1対7で敗れており、2戦目もホンジュラスに0対5で敗れている。日本に大敗したホンジュラスに0対5に敗れているので日本との力の差は大きいと思われる。日本が取りこぼすことは考えにくい。フランス戦でイエローカードを受けたDF喜田陽やDF小林友など主力は温存する可能性は高い。ここまで出番が与えられていない控え組にとっては絶好のチャンスである。
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