■ 1位になったのはDF駒野友一(アビスパ福岡)J2の21節を終えた時点で「ラストパスの本数」がリーグ最多なのは元日本代表のDF駒野(福岡)で56本。今シーズンはエースのFWウェリントン(福岡)とのコンビでゴールを量産している。正確無比な右足が絶対的な武器になっており、リーグ最多となる9アシストを記録している。福岡は「1年でのJ1復帰」に向けて好位置に付けているが、DF駒野、DF岩下、MF三門、MF山瀬功といったベテランの頑張りが目立っている。
2位はMF小塚(山口)で50本。ボランチとトップ下の両方で起用されているが、下位に低迷する山口で孤軍奮闘している。今シーズンの山口は得点力不足に苦しんでおり、チャンスシーンの数自体が少ない。なので山口のチャンスシーンにMF小塚が絡んでいる確率は相当に高い。3位はDF石櫃(京都)で45本。J2を代表する右SBとしてここ数年、安定した活躍を見せている。DF石櫃→FW闘莉王がホットラインになっている。
4位はMF石津(福岡)で43本。今シーズンの福岡は攻撃的なポジションの選手層が厚くてFWウェリントンを除くとメンバーは固定されていない。ベンチスタートになるケースも多いが出場機会を与えられたときは高確率でチャンスに絡んでいる。FWウェリントンにゴール数が集中しているのでMF石津、MFウィリアン・ポッピ、FW松田力、MF坂田、MFジウシーニョなどの活躍は「J1復帰」のための絶対条件となる。
■ ベスト5の中に3人がランクインしたアビスパ福岡5位はFWウェリントン(福岡)で39本。188センチ/90キロという恵まれた体格を生かした空中戦で競り勝って味方のチャンスシーンを演出する場面が多い。ということで、1位がDF駒野、4位がMF石津、5位がFWウェリントン。ベスト5の中に福岡の選手が3人もランクインしている。福岡は攻撃のパターンが確立されており、DF駒野とMF石津とFWウェリントンの3人からチャンスシーンを作る場面が多くなっている。
6位はFW清武功(千葉)で38本。熊本でエース級の活躍を見せて千葉に引き抜かれたが新天地の千葉で予想以上の活躍を見せている。とにかくゴールに絡む回数が多い。「千葉のエース」と呼ばれるような選手になった。7位はスペインの年代別代表の経験があるMFシシーニョ(FC岐阜)。運動量が豊富で基本的な技術が高い。ゴール数やアシスト数は伸びてこないがしっかりとチャンスに絡んでいる。
8位はMF宮阪(松本山雅)。「プレイスキックのスペシャリスト」として知られているが、右足のキックで多くのチャンスシーンを演出している。MF宮阪→FW高崎のラインは分かっていても止められない武器になっている。9位はDFパク・ヒョンジン(岡山)。精度の高い左足が岡山の新しい武器になった。10位はMF町田(千葉)。インサイドハーフの位置でプレーするケースが多いが余裕を持ってプレーできるようになった。
表1. ラストパスの本数のベスト30 (21節終了時点)
順位 | 名前 | 所属 | 出場 | 出場時間(分) | ラストパス |
1 | 駒野 友一 | 福岡 | 18 | 1,632 | 56 |
2 | 小塚 和季 | 山口 | 20 | 1,806 | 50 |
3 | 石櫃 洋祐 | 京都 | 21 | 2,010 | 45 |
4 | 石津 大介 | 福岡 | 18 | 1,181 | 43 |
5 | ウェリントン | 福岡 | 20 | 1,893 | 39 |
6 | 清武 功暉 | 千葉 | 20 | 1,575 | 38 |
7 | シシーニョ | FC岐阜 | 20 | 1,874 | 37 |
7 | 宮阪 政樹 | 松本山雅 | 19 | 1,639 | 37 |
9 | パク ヒョンジン | 岡山 | 21 | 1,968 | 35 |
10 | 町田 也真人 | 千葉 | 17 | 1,335 | 34 |
11 | 杉浦 恭平 | 金沢 | 19 | 1,456 | 33 |
11 | 工藤 浩平 | 松本山雅 | 21 | 1,780 | 33 |
13 | 安在 和樹 | 東京V | 21 | 1,869 | 32 |
13 | 岩尾 憲 | 徳島 | 21 | 2,018 | 32 |
15 | 後藤 優介 | 大分 | 21 | 1,981 | 31 |
15 | 船山 貴之 | 千葉 | 20 | 1,318 | 31 |
15 | 山田 直輝 | 湘南 | 19 | 1,398 | 31 |
15 | 島田 譲 | 長崎 | 19 | 1,733 | 31 |
19 | 高木 和正 | 讃岐 | 20 | 1,738 | 30 |
19 | 秋野 央樹 | 湘南 | 17 | 1,387 | 30 |
19 | 佐藤 謙介 | 横浜FC | 20 | 1,902 | 30 |
19 | 中里 崇宏 | 横浜FC | 20 | 1,917 | 30 |
23 | 白井 康介 | 愛媛FC | 21 | 1,966 | 29 |
23 | 鈴木 惇 | 大分 | 19 | 1,776 | 29 |
23 | 福村 貴幸 | FC岐阜 | 21 | 2,022 | 29 |
23 | 高木 善朗 | 東京V | 20 | 1,545 | 29 |
23 | 馬渡 和彰 | 徳島 | 19 | 1,742 | 29 |
28 | 近藤 貴司 | 愛媛FC | 21 | 1,925 | 28 |
28 | 佐藤 洸一 | 金沢 | 21 | 1,884 | 28 |
28 | 島屋 八徳 | 徳島 | 16 | 1,255 | 28 |
28 | 渡 大生 | 徳島 | 21 | 1,788 | 28 |
28 | 田口 泰士 | 名古屋 | 15 | 1,452 | 28 |
■ 90分あたりのラストパスの本数の1位は・・・。今度は「90分あたりのラストパスの本数」について。1位はMF石津(福岡)で3.277本。途中出場でも力を発揮するタイプの選手ではあるが相手に与える怖さなどを総合して考えるとMF石津はレギュラーで固定した方がいいのでは?と思う。2位はDF駒野(福岡)で3.088本/90分、3位はMF小塚(山口)で2.492本/90分。MF小塚は攻撃的な資質に恵まれた選手で柔らかいパスから多くのチャンスを生み出している。
4位には怪我の影響で欠場することが多かったMFエスクデロ(京都)が入った。今シーズンはやや低調で本来の力を出し切れていないがチャンスメーカーとしての資質は高い。5位はMF町田(千葉)で、6位はMF吉濱(町田)となる。レフティのMF吉濱はベンチスタートになるケースが多いが途中出場でしっかりとチャンスシーンに絡んでいる。7位はFW風間宏矢(FC岐阜)。今シーズンは3トップの中央が主戦場になっている。
8位はFW清武功(千葉)、9位はFW船山貴(千葉)と続いていく。FW船山貴は得点源になることが期待されながら昨シーズンも今シーズンもゴール数が増えて来ずに批判の対象になることが多いがチャンスには絡めている。10位はFWフェリペ・ガルシア(名古屋)。風間監督の信頼を勝ち取ることができずにいるが途中出場でチャンスに絡む機会は多い。高さがあって得点能力の高い選手なので有効に活用したい。
清水から期限付き移籍のMF石毛(岡山)は2.033本/90分で12位。シーズンの序盤戦は出場機会に恵まれなかったが6月あたりから本来の力を発揮できるようになってきた。MF石毛の活躍もあって岡山は一気に順位を上げてきた。ベスト30に入った選手をクラブ別にカウントすると最多は福岡と千葉で4人。東京Vと名古屋が3人で続いていく。FC岐阜と京都と徳島と湘南と松本山雅は2名がランクインしている。
表2. 90分あたりのラストパスの本数のベスト30 (21節終了時点)
順位 | 名前 | 所属 | 出場 | 出場時間(分) | ラストパス | ラストパス/90分 |
1 | 石津 大介 | 福岡 | 18 | 1,181 | 43 | 3.277 |
2 | 駒野 友一 | 福岡 | 18 | 1,632 | 56 | 3.088 |
3 | 小塚 和季 | 山口 | 20 | 1,806 | 50 | 2.492 |
4 | エスクデロ 競飛王 | 京都 | 8 | 581 | 15 | 2.324 |
5 | 町田 也真人 | 千葉 | 17 | 1,335 | 34 | 2.292 |
6 | 吉濱 遼平 | 町田 | 17 | 671 | 17 | 2.280 |
7 | 風間 宏矢 | FC岐阜 | 8 | 484 | 12 | 2.231 |
8 | 清武 功暉 | 千葉 | 20 | 1,575 | 38 | 2.171 |
9 | 船山 貴之 | 千葉 | 20 | 1,318 | 31 | 2.117 |
10 | フェリペ ガルシア | 名古屋 | 14 | 528 | 12 | 2.045 |
11 | 杉浦 恭平 | 金沢 | 19 | 1,456 | 33 | 2.040 |
12 | 石毛 秀樹 | 岡山 | 14 | 974 | 22 | 2.033 |
13 | 宮阪 政樹 | 松本山雅 | 19 | 1,639 | 37 | 2.032 |
14 | 石櫃 洋祐 | 京都 | 21 | 2,010 | 45 | 2.015 |
15 | 島屋 八徳 | 徳島 | 16 | 1,255 | 28 | 2.008 |
16 | 鈴木 崇文 | 群馬 | 17 | 811 | 18 | 1.998 |
17 | 山田 直輝 | 湘南 | 19 | 1,398 | 31 | 1.996 |
18 | 秋野 央樹 | 湘南 | 17 | 1,387 | 30 | 1.947 |
19 | 梶川 諒太 | 東京V | 20 | 950 | 20 | 1.895 |
20 | ウェリントン | 福岡 | 20 | 1,893 | 39 | 1.854 |
21 | ジウシーニョ | 福岡 | 14 | 780 | 16 | 1.846 |
22 | 山崎 凌吾 | 徳島 | 16 | 1,087 | 22 | 1.822 |
23 | ホルヘ サリーナス | 千葉 | 12 | 703 | 14 | 1.792 |
24 | 橋本 晃司 | 水戸 | 19 | 1,310 | 26 | 1.786 |
25 | シシーニョ | FC岐阜 | 20 | 1,874 | 37 | 1.777 |
26 | 八反田 康平 | 名古屋 | 12 | 662 | 13 | 1.767 |
27 | ドウグラス ヴィエイラ | 東京V | 20 | 1,348 | 26 | 1.736 |
28 | 田口 泰士 | 名古屋 | 15 | 1,452 | 28 | 1.736 |
29 | 高木 善朗 | 東京V | 20 | 1,545 | 29 | 1.689 |
30 | 工藤 浩平 | 松本山雅 | 21 | 1,780 | 33 | 1.669 |
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