サッカーコラム J3 Plus+　

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　2023/09/27 全エントリーの一覧 (2018年-2023年)

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【日本代表】 2017年にハリルJAPANに抜擢される選手は誰だろうか？ (左SB編) ～DF吉田豊(サガン鳥栖)やDF車屋紳太郎(川崎フロンターレ)の抜擢はあるか？～ | | |　

左サイドバック編

→　表1はアギーレJAPAN以降のSB陣の成績を示している。振り返って見ると2008年の5月にDF長友(当時：FC東京)が岡田JAPANでフル代表デビューを果たしてからずっとDF長友が左SBのレギュラーを務めてきた。「実績でも経験値でも実力でもDF長友が頭2つほど飛び抜けている。」という時期がずっと続いていたが、ここ2年ほどは怪我が多くて所属のインテルで十分な出場機会を得ることが出来ずにいる。

今シーズンは開幕スタメンを飾ったがセリエAの22節が終了した時点で8試合の出場のみ。スタメン出場は5試合でフル出場を果たしたのは2回だけ。苦しいシーズンになっている。対照的にここ最近はDF酒井宏(マルセイユ)とDF酒井高(ハンブルガーSV)がクラブで好調。ハリルJAPANでも右SBにDF酒井宏、左SBにDF酒井高が起用されることが多くなっており、DF長友は日本代表でもレギュラーから外れている。

ただし、これだけの実績と経験値を持っている選手なのでこのまま代表キャリアが終わることは考えにくい。また、日本代表においてDF酒井宏とDF酒井高の2人が文句のつけようがないパフォーマンスを見せているわけでもないのでDF長友がレギュラーの座を奪い返しても不思議はない。とにかくインテルで定期的に出場機会を得ることが大事になってくる。左SBについてはDF長友の動向が大きな注目ポイントとなる。

■　Jリーグに戻って来たDF太田宏(FC東京)

表1の通り、DF長友とDF酒井高以外の左SBで出場機会を得ているのはDF太田宏(FC東京)とDF藤春(G大阪)の2人。DF米倉(G大阪)は本職は右SBであるが、2015年8月の東アジアカップのときは左SBで試された。左SBのレギュラー争いに加わってほしいのは今冬の移籍市場でフィテッセからFC東京に戻って来たDF太田宏になる。2015年にはJ1のアシスト王に輝いているが、左足のキックは日本人の中で最高峰である。

フィテッセでも一定以上の出場機会を得ていたので驚きのJリーグ復帰だったが「2018年のロシアW杯のメンバーに選ばれたい。」という思いは人一倍強い。昨今は海外組が増えたのでやはりエールディビジ所属になると相当な活躍をしない限りは日本ではほとんど話題にならない。FC東京という注目度の高いクラブでプレーするので「アピールがしやすくなる。」というのは間違いない話である。ピッチ上で力を証明したい。

2016年の夏に行われたリオ五輪にオーバーエイジで参加したDF藤春(G大阪)もハリルホジッチ監督の構想に入っている選手と言える。リオ五輪の本大会のときは経験不足を露呈したので一般的な評価は下がっているがJ1屈指のスピードは大きな武器となる。ハリルホジッチ監督はMF永井謙(名古屋)、FW浅野拓(シュツットガルト)などスピードのある選手を好む傾向にあるのでまだまだチャンスは残されている。

■　抜擢があってもおかしくないDF吉田豊(鳥栖)とDF車屋(川崎F)

DF長友が絶対的な存在として君臨していた時代とは状況が大きく変わっているので国際Aマッチでプレーした経験がない選手の抜擢も十分に考えられる状態になっているが、「2016年のJ1で最も目立った左SB」と評価する人が多いDF吉田豊(鳥栖)は評価が急上昇中。2016年のJリーグの優秀選手(33名)に選出されて、オフにはJ2に降格した名古屋が8,000万円という破格の好条件で引き抜きを画策したと報じられている。

関塚JAPANなど年代別代表でプレーした経験はあるが候補を含めてフル代表に選出された経験はない。メンバーに選ばれると初選出となるが可能性は十分。鳥栖では左SBでプレーすることがほとんどであるが右利きの選手なので左右両サイドを遜色なくこなす点が大きな武器となる。また、1対1になったときの守備力は日本人のSBの中では最高クラスで、左右両足から繰り出されるクロスもまずまず精度が高い。

球際の強さにも定評があるのでハリルホジッチ監督が好みそうなタイプの選手である。その他ではハリルJAPANになってから代表候補に選出された経験のあるDF車屋(川崎F)も有力候補の1人に挙げられる。スピードやフィード力など高い攻撃力が武器となるが178センチと日本人のSBとしてはサイズがあって2016年シーズンの自陣での空中戦勝率は61.4%。JリーグでプレーするSBの選手の中ではトップクラスとなる。

リオ世代の選手では左右両サイドこなすDF室屋(FC東京)とDF亀川(福岡)はフル代表に絡んできてもおかしくない実力を持っており、湘南から鹿島に移籍したDF三竿雄は新天地でポジションを確保できるようだと代表候補に名前が挙がってくる可能性が高い。今のハリルJAPANは左利きの選手が少ないので個人的にはDF太田宏(FC東京)、DF藤春(G大阪)、DF車屋(川崎F)、DF三竿雄(鹿島)あたりには特に期待したい。

表1. サイドバック陣の成績 (アギーレJAPAN以降)

ポジション	左サイド	右サイド	名前	身長	試合数	先発	途中	(分)	シュート	得点	アシスト
DF	〇	〇	酒井高徳	176	20	19	1	1,727	10	0	0
DF	〇	〇	長友佑都	170	18	18	0	1,629	11	0	3
DF	×	〇	酒井宏樹	185	14	14	0	1,231	7	0	2
DF	〇	×	太田宏介	178	6	4	2	406	1	0	1
DF	〇	×	藤春広輝	175	3	3	0	270	3	0	1
DF	△	〇	米倉恒貴	176	2	2	0	180	2	0	1
DF	×	〇	内田篤人	176	3	2	1	141	0	0	0