■ いざ金沢富山へ2016年シーズンのJ2・J3入替戦の対戦カードはJ2で21位になったツエーゲン金沢とJ3で2位になった栃木SCの対戦になった。金沢は8勝19敗15分けで勝ち点「39」。41節を終えた時点では最下位の22位だったが最終節はアウェイで札幌と対戦してスコアレスドロー。「引き分けでもJ2優勝&自動昇格が決まる。」という札幌側の事情にも助けられたが、何とか勝ち点を積み上げて21位に浮上。自動降格を免れた。
対する栃木SCは17勝5敗8分けで勝ち点「59」。開幕当初は結果を出せずに苦労したが10節から怒涛の10連勝。一時は2位以下に大きな差を付けて独走態勢に入ったが終盤に来てやや失速。最後の11試合は4勝2敗5分け。同期間で9勝1敗1分けと驚異の快進撃を見せた大分にうっちゃりを食らって2位に転落。入替戦に回ることになった。ポジティブな入替戦出場となる金沢に対して栃木SCの方はややネガティブである。
入替戦はホーム&アウェー方式で行われるが1戦目は栃木SCのホームの栃木県グリーンスタジアムで開催された。後半44分にCKからMF小柳が劇的な決勝ゴールを決めて1対0でアウェイの金沢が勝利した。貴重なアウェイゴールを奪った金沢がJ2残留に向けて大きく前進したが、ホーム戦となる2試合目は(金沢開催ではなくて)富山開催となる。「この点がどのくらい響くのか?」が大きな注目ポイントと言えた。
「入替戦の2戦目は金沢開催である。」と思い込んで旅の準備をしていたので富山で開催されると聞いたときはかなり慌てたが、金沢市と富山市は距離的にはそれほど離れていない。出来たばかりの北陸新幹線を利用するとわずか22分。普通電車(=各駅停車)を利用しても55分ほど。今回は1日2,500円で普通電車等が乗り放題となる「北陸おでかけパス」を利用した。(当然、北陸新幹線を利用することはできない。)
#1 JR金沢駅

#2 鼓門 (つづみもん)・全体

#3 鼓門 (つづみもん)・下側
■ 代表的な観光名所である兼六園途中で金沢駅で下車して金沢を観光した。北陸最大の都市である金沢市にはたくさんの観光名所があるが、JRを利用する人にとって金沢駅自体が最初の観光名所になる。アメリカのTravel & Leisure(トラベルアンドレジャー)のWEB版が「世界で最も美しい駅の1つ」に金沢を選出したことは数年前に大きな話題になった。駅前にある鼓門は「金沢の伝統芸能である加賀宝生の鼓をイメージした門」と説明されている。
代表的な観光名所である兼六園は岡山市の後楽園、水戸市の偕楽園と並んで日本三名園の1つとして広く知られている。岡山市の後楽園には3年ほど前に行った。後楽園も非常に趣があっていいところだったが、負けず劣らず兼六園も風情がある。有名なのは雪害から樹木を守るための「雪吊り」であるが、毎年11月1日から作業が始まるという。この時期になると必ず作業の様子が全国ニュースで取り上げられる。
2013/10/04 【岡山×千葉】 3度目のkankoスタジアム (生観戦記・上)
2013/10/05 【岡山×千葉】 3度目のkankoスタジアム (生観戦記・下)#4 兼六園と金沢城公園

#5 兼六園・その1

#6 兼六園・その2

#7 兼六園・その3

#8 金沢城公園
■ もう1つの観光名所である近江町市場雪が積もって周囲が真っ白になっていたり、日が暮れて暗くなってくるともっと雰囲気が出てきたと思うがそれでも十分である。外国人の観光客がたくさん訪れていたが、いかにも日本的な場所なので人気スポットになるのはよく分かる。「雪吊り」に関してはそれ自体が一種の芸術になっている。「雪吊り」の方法もいくつかの種類があってニュースなどで目にする機会が多い吊り方は「りんご吊り」と呼ばれているという。
兼六園から歩いて金沢駅に戻ることにした。距離的にはそこまで近くはないが歩けないほど距離が遠いわけではない。兼六園は金沢駅の南東に位置するが、加賀藩主の前田氏の居城だった金沢城のある金沢城公園の中を通って、同方向にさらに進むともう1つの代表的な観光名所である近江町市場にたどり着く。ここは「市民の台所」として金沢の人々に親しまれている。食べ歩きをしながら楽しんでいる観光客が多い。
#10 近江町市場・その1

#11 近江町市場・その2
■ 富山名物のブラックラーメン金沢駅に戻って普通電車に飛び乗って決戦の地である富山に向かう。前述のとおり、金沢駅から富山駅までは普通電車で55分ほど。北陸新幹線に乗るとわずか22分なので北陸新幹線が出来たことで本当に近くなった。栃木SCのサポーターも多く訪れることが予想されるが宇都宮駅から富山駅までは新幹線のやまびことかがやきを利用すると(乗り継ぎの時間を含めても)2時間半ほど。日帰りも余裕と言える。
富山にも観光名所や有名なご当地グルメがたくさんあるが、最近は「ブラックラーメン」が有名。醤油ラーメンの一種で真っ黒なスープが特徴となる。数年前から急激にクローズアップされるようになった印象で『富山を代表するグルメ=ブラックラーメン』になりつつある。中には『辛すぎて食べられない。』というものもあると聞くが、ここで食べたラーメンはまずまずノーマル。普通過ぎて拍子抜けしたところもある。
#12 JR富山駅前・その1

#13 JR富山駅前・その2

#14 富山名物のブラックラーメン・その1

#15 富山名物のブラックラーメン・その2
■ 観光名所になっているな岩運河環水公園駅前をうろうろしているとすっかり辺りは暗くなっていた。富山駅周辺の観光名所というと富岩運河環水公園(ふがん・うんが・かんすいこうえん)が挙げられる。「駅から徒歩10分」とガイドブックには記載されているが1日中歩き回っていた疲労の影響もあって駅から15分ほどかかった。夜になると天門橋がライトアップされて幻想的な雰囲気になる。気温は下がってきたが土曜日の夜ということもあって人の数は多かった。
なお、このあたりは計画的に開発されたところだという。公園が開園になったのは1997年なのでかなり最近の話である。川あるいは海かと思っていたが実際には運河である。富山の中心部にスムーズに資材を供給することを目的に1930年から工事が始まったと説明されている。第二次世界大戦後はこのエリアを有効に活用できなくなっていたが計画的な開発が実を結んで現在は「市民の憩いの場」になっているという。
#16 JR富山駅周辺の地図

#17 富岩運河環水公園 (天門橋)

#18 富岩運河環水公園 (泉と滝の広場)
→ 【J2・J3入替戦:ツエーゲン金沢×栃木SC】 生きるか死ぬかの大一番を観戦してきた。(@富山) (生観戦記・後編) に続く関連エントリー
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