■ 大シャッフルも結果にはつながらず・・・。2015年はクラブ史上最低となる9位に終わったジェフ千葉はオフに大刷新を敢行した。チームに残った主要選手はGK岡本、MF佐藤勇、MF井出、MF町田、FWオナイウ阿道、DF富澤くらい。大半の選手がチームを離れて地元の千葉県出身者を中心に20人以上の選手が新たに加わった。Jリーグの20数年の歴史を振り返ってみてもほとんど例がないほどの大シャッフルを行ったが、結果を残すことは出来なかった。
勝負の3年目となった関塚監督は7月24日(日)の清水戦(H)で逆転負けを喫した後に解任されたが、長谷部監督に代わった後も劇的なプラスの変化は生まれなかった。ここまで40試合で13勝14敗13分けで11位。6位の岡山との差は「12」。すでにプレーオフ進出の可能性は消滅している。最高でも8位止まり。2015年の9位を下回る可能性も十分に残っている。2年連続でプレーオフに出場することすらできなかった。
「これだけメンバーが入れ替わっているので1年目から結果を求めるのは酷だろう。」と言えるが、その一方でクラブやサポーターは改革初年度から結果を残すことを求めた。今シーズンの千葉をどう評価すべきなのか?というのは悩むところであるが、昨オフの戦力収支に関してはどちらかというとマイナスだった。『このくらいの成績になってしまったがまあまあ妥当な成績』と言えるのではないかと思う。
■ 長期的な視野でチームを作るべき?J2生活が長くなってきたが依然としてクラブ規模に関してはJ2の中では有数である。クラブの収益や人件費や広告料収入はJ2屈指であるが、清水やC大阪や京都などは同規模かそれ以上のクラブで、さらには松本山雅・山形・札幌・岡山などは「千葉よりもちょっと下」くらいの規模となる。同格以上のクラブと同格よりも少し下のクラブがたくさんあるので「J1昇格がノルマ」とは言えない状況になってきている。
結局、J2の中で圧倒的な戦力を保持して周囲を蹴散らして昇格を勝ち取るのはほぼ不可能。監督人事が大成功したり、新外国籍選手が予想を大きく上回る活躍を見せたり、新加入選手が想像以上にチームにフィットして主力として活躍したり、ライバルクラスのいくつかが大コケしたり、若手が急成長してチームの軸になるといったポジティブな要素がいくつも発生しないとJ1に復帰するのは難しい立ち位置になっている。
何度もJ1昇格に失敗しており、サポーターの我慢は限界に達している。常に結果を求められる環境であることは理解しているが、それでもなお、先を見据えたチーム作りに取り組まないといけない時期に入っていると言わざる得ない。昨オフの大シャッフルは1つの方法だったとは思うが監督も短期間で変わることがほとんど。「チームとしての積み上げがほとんどないまま」というのがここ数シーズンは千葉である。