■ 数字でのみ語ることの恐さ野球というスポーツは、分かりやすいスポーツである。分かりやすいというのは、何も知らない人でも、数字を見れば、その選手が優秀であるか、そうでないかを、容易に判断できるからである。
しかしながら、サッカーの場合は、そうはいかない。そこがまた面白いところであるが、数字は、その試合の一部分しか表さないのである。
■ 海外組を語る恐さ中村俊輔・高原直泰ら、日本人選手の多くの選手が、海外のリーグにも所属するようになった。彼らをどう評価するのかは、非常に悩ましいところである。
例えば、ブンデスリーガの10得点は、J1リーグの20得点と同程度なのか、それ以下なのか。海外リーグでレギュラーポジションを獲得することは、J1リーグでベスト11に輝くことと同等なのか、それ以下なのか。ときどき、分からなくなることがある。
森本貴幸や伊藤翔ら若手選手を除くと、現在、海外クラブに所属する選手は、基本的には、J1でトップクラスにまでたどり着いた選手であり、そのポテンシャルは疑いようも無い。また、異国の地で生活をして、試合に出場することは、想像以上に厳しいものである。それは間違いない。しかしながら、その実力を正当に評価できていないケースも目立つ。
■ 彼らをどう評価するのか?例えば、中村俊輔のセルティックや、松井大輔のルマンの試合は、常時、日本でも、試合中継がなされるので、彼らの状態は、一般人でも、逐一、チェックすることが出来る。したがって、大きな問題はないだろう。中村俊輔が、セルティックという欧州のミドルチームで中心となって活躍していること、松井大輔がフランスリーグのルマンというチームで(大部分が、松井自身の問題ではないが、)なかなかボールに触れられずに孤立していることは、画面を見れば、明らかである。
では、日本で、ほとんど試合中継の無い、ザルツブルクの三都主や宮本、バーゼルの中田浩二といった選手は、どう評価すればいいのだろうか。これが、相当に難しい。バーゼルという強豪チームで、現在進行形でポジションを獲得している中田浩二については、いいプレーを続けていることが容易に想像できるが、それでは、半レギュラーの三都主や宮本は???
それならばと、宮本や三都主、あるいは、稲本らが、Jリーグで、あるいは、日本代表でプレーしていたころのビデオを引っ張り出してきて、そのビデオを見て、現在、代表レベルにあるかどうかを評価をするのが正しいのだろうか?現地から報告される、2・3行のテンプレ記事を真に受けて、評価すればいいのだろうか?
■ 海外>Jリーグか?海外に行けば成長できる、と考えるのは、幻想である。海外クラブに所属することで、ひとりの人間としてパワーアップすることは可能かもしれないが、ある程度、経験のある選手が、海外に移籍したからといって、簡単にプレーヤーとしてレベルアップできるものではない。むしろ、試合経験が不足することで、一定レベルのパフォーマンスを維持できなくなるケースも少なくない。
遠藤保仁の例が、非常に分かりやすい。彼は、プロ入りしてから、ずっと、Jリーグでプレーしているが、現在、プレーメーカーとしては、すべての日本人最高の評価を得ている。同じナイジェリア・ワールドユース組の中でも、当時からの成長率は、№1といっても過言ではない。Jリーグでプレーを続けていたとしても、十分に成長できるという好例である。
ただ、海外に移籍することでしか得られないものもある。それは、世界的な名声である。おそらく、J1で30点取っても、40点取っても、欧州リーグで結果を残さないと、その選手が、欧州で認められることは無いだろう。
ワールドカップ前を思い出してみると、大会の展望をするとき、まず、考慮されるのは、欧州で活躍するタレントの有無であり、積もり積もって、それが、その国の期待値なり、能力値になる。キャリアアップするためには、欧州に移籍するのが、近道であることは間違いないだろう。
■ 欧州組は必要か?個人的な考えをいうと、欧州組は、必要ではあるが、絶対ではないと思う。移動等のデメリットも考慮すると、そのポジションの中で、特出した選手でない限り、代表に呼ぶべきではないと考える。
前述のように、一般人は、入手しにくいザルツブルグの試合のビデオやバーゼルの試合のビデオであっても、代表スタッフであれば、問題なく入手できるだろう。したがって、選考に関しては、代表スタッフが状態を判断し、適切であれば召集すべきであると思うし、一般人が、試合を見ずに是非を判断するのは危険であると思う。それでは、いつかの二の舞となるだろう。
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