■ FC東京への移籍を本人が公表「今オフのJリーグの移籍市場の目玉」と言われていたFW大久保(川崎F)が11月7日(月)に移籍先の候補の1つに挙がっていたFC東京入りを選択したことをメディアの前で公表した。川崎Fは11月23日(水)に準決勝が行われるCSのみならず、天皇杯も残っている。さらにはクラブW杯に出場する可能性も残されているので戦いがまだまだ続いていく可能性がある中、早い時期に自身の動向を明らかにしたことになる。
『俺の中では決めた。(FC東京は)2年前にもオファーをくれて誠意も感じるし、自分でももう一回チャレンジしたいと思った。また一からだが、そうでないと人生は面白くない。自分でいろいろ道を作っていきたいという思いもある。』 とメディアの前で話したと報じられたが、4年間で計130試合に出場して82ゴール。驚異的なペースでゴールを量産した絶対的なエースの移籍なので今オフ最大のビッグニュースとなった。
川崎Fはすでに約5年間に渡ってチームを指揮した風間監督の退任が決定。鬼木コーチが新監督に就任することを発表している。日本代表のドリブラーのMF齋藤学(横浜FM)にオファーを出しているとも報じられたが、一方でFW小林悠(川崎F)に対してはG大阪と神戸と鳥栖の3チームが相当に熱心に勧誘している。ともに15ゴールを記録した日本人屈指のストライカーコンビが揃って他クラブに流出する可能性もある。
■ FC東京にとっては打ってつけの選手以前のエントリーで記したとおり、FW大久保にとって今の川崎Fは最高に近い環境で、さらには2012年のオフに神戸を戦力外に近い立場になったFW大久保に活躍の場を提供してくれたという恩義もある。そして奥さんの病気の問題も完全にはクリアになっていないと思われる。出来る限り、環境は変えたくない状況だと思われたので「最終的には川崎Fに残るだろう。」と個人的には考えていた。大きな驚きだった。
FC東京にとってはとてつもなく大きな補強と言える。今シーズンのFC東京は「優勝候補の一角」と言われながら城福監督のときはなかなかかみ合わずにシーズン途中で監督を解任せざる得ない状況に陥った。篠田監督になってからは「V字回復」を果たしたが、フィニッシャーがいなかった。チャンスメイクが出来る゚選手はたくさんいることを考えると真のストライカーであるFW大久保は打ってつけの選手と言える。
Jリーグの中では資金力的にも規模的にも「上の上のクラブ」であることを考えると今オフにFC東京の主力選手が他クラブに引き抜かれる可能性はかなり低い。今シーズンの終盤戦のメンバーに加えてストライカーのFW大久保が加わるようだと相当に面白い布陣になる。日本代表クラスの選手を多数集めながらもJ1では期待に応えることが出来ないシーズンが多くなっているが来シーズンのFC東京は面白そうだ。