■ 吉田達磨監督は1年限りで退任2009年の途中からチームを指揮したネルシーニョ監督が昨シーズン限りで勇退。吉田監督を迎え入れた柏レイソルはACLではベスト8に進出した。ACLは初出場となった2012年がベスト16で、2013年がベスト4で、2015年がベスト8。3回連続で決勝トーナメントに進出している。アジアの戦いを苦手にしているクラブが少なくない中、「近年のJリーグ勢の中では一番」とも言える安定感を見せている。
その一方でJ1のリーグ戦は12勝13敗9分け。優勝争いに絡むことはできなくて10位という満足できない順位だった。リーグ戦とACLを並行して戦わざる得ない時期が長かったのでその点は気の毒に感じるが、柏のフロントは戦いぶりを含めた吉田監督の手腕を高く評価することはなかった模様。吉田監督は1年限りで退任することになった。来シーズンは柳下監督の後任として新潟を指揮することが決定した。
昨オフに吉田監督がトップチームの監督に就任したときは「柏の切り札がついにトップチームの監督に据えられた。」とかなり話題になった。育成年代を指導していた時はFW工藤壮やDF酒井宏などを育てて、その後は強化部長やダイレクターなどを経験。いろいろな役職で経験を積ませた上で満を持してトップチームの監督に就任したと思われたが、1年限りで事実上の解任となるとは予想することはできなかった。
柏の瀧川社長は「来年度この体制でやって、本当に優勝できるチームをつくれる可能性がどれだけあるのかと考えると、そこまでは難しいだろうと。2ndステージでも出来不出来の波があった。」とコメント。「このままやっていて来年、大きな飛躍が望めるかと考えると、そんなに時間をかけてはいられない。来シーズンどうするかを考えた時、このタイミングで交代させるのが1番良い選択だと考えた。」と語っている。