*回顧。当時の右サイドバックには、四国リーグ時代の2000年からチームを支え続けた小原光城、柏レイソルからの初レンタル補強となった矢野哲也、MF(ボランチ)ながら高いボール奪取能力を買われサイドバックでプレーする事もあった児玉雄一等がいて激戦区のポジションであった。
更には、JFL時代においては初の3バックシステム(3-5-2システム)が試行された為、本来は左サイドバックである八柄堅一や川井光一が起用される事もあったり、本来は攻撃的なサイドMFである赤井秀一、兵藤由教が右WBウイングバック.として起用される事もあったのでそのポジション争いは熾烈を極めていた。
J2昇格初年時の2006年と2007年時には、後にザック日本代表に選考される事となった森脇良太(現、浦和)とハイレベルのポジション争いを繰り広げ、2007年からは2012年まで在籍した高杉亮太(現、長崎)とポジションを争った。
*真骨頂。そのプレースタイルで特筆出来るのは、1試合を通しての集中力の高さとインターセプト(相手選手に渡る前にボール奪取する事)を常に狙っていた意識の高さ、そしてそれを実施出来る守備能力の高さと言える。
その高い意識があったからこそ、4-4-2システムのサイドバックとしても3バックシステムのウイングバック.としても高い位置からのインターセプト(ボール奪取)を狙い続け、実施する事が出来たのである。ただ単に、ボールを奪ったという訳では無いのである。
関根のインターセプト(ボール奪取)で驚かされたもう1つの理由にスプリント能力の高さ、サッカー選手として大切なスピードがあった事である。
一見すると、少し間合いが開いているように見えるが、前述した集中力の高さで相手選手にボールが入ろうとする瞬間を予測し、そのボールが動いている間に自身の持つスピードで相手選手に一気に寄せきり、インターセプト(相手選手に渡る前にボール奪取する事)を実施していたのである。
インターセプト。
狙ったからと言って必ずしも成功するとは言えない難易度の高いプレーである。
ボールを奪う。
FW(フォワード)、MF(ミッドフィルダー)、DF(ディフェンダー)とポジションを問わずボールを奪う事が必然の要求とされる。どのポジションの選手であったとしても、状況や展開によっては異なる事があり得るが、ボールを奪う事の本来のプライオリティ(優先順位)はインターセプト(相手選手に渡る前にボール奪取する事)なのである。
関根のインターセプトから局面が変わる。
そのインターセプトから攻撃のスイッチが入り、守備から攻撃へと切り替わる。そのまま、ドリブルで持ち上がる関根のプレーに歓声が沸いた。
最終ディフェンスラインの裏側に長めのボールを出されても、関根がそのスピードで追い付いてくれてピンチを脱してくれた事が幾度もあった。
又、中(内側)に絞るポジショニングでゴール前やセンターバックのカバーリングを務める事もあり、カバーリング能力、危険察知能力を持ち合わせた右サイドバックと言えた。
*結び。昨季から今季に掛けての負傷、グロインペイン症候群(股関節痛)による試合出場数の激減が非常に悔やまれる。
2013年 8試合。2014年 4試合(41節現在)。
今季は、開幕前のプレシーズンマッチ(FC大阪戦)から好調で 開幕戦もスタメンで以降3節までは好調であっただけに、今季の負傷が悔やまれる。
サッカー選手として、長い距離を走る力、それを繰り返し上下動出来る運動量の豊富さ、相手選手に寄せて行く寄せる事の出来る力、そして寄せたうえでのインターセプト(ボール奪取)。
数々の魅力に溢れたサッカー選手と言えた。
個人的には、怪我の癒えた今季の終盤、もしくは来季が完全復活、勝負の年になるかと思っていただけに今季での契約満了を非常に残念に思う。
JFL時代、愛媛FCのアマチュア時代を経験した生き残りの唯一の選手の退団である。
MR.愛媛FCの退団である。
間違いなく一時代の終焉となる。
*10年愛。選手として2005年よりプレーしてくれた関根。
同様に、2005年より2年間プレーしコーチ、ヘッドコーチ等を務め昨季からは監督を務めてくれていた石丸監督の退任が発表された。
間違いなく一時代の終焉と言える。
関根選手には、愛媛FCで引退するまでプレーして欲しかった。
石丸監督もコーチ、監督として愛媛の切り札、秘蔵っ子と言えたのでクラブに残留して欲しかった。
関根選手のサッカー選手としてのプレーの道が続いて行く事を心より願っています。
そして石丸監督の監督業としての新しい道が続いて行く事も心より願っています。
そして、愛媛FCが生きる伝説LEGENDの二人を放出した補完をする事が出来るのであろうか。
まだ、1試合を残しているが愛媛FCが来季に向けてのrestartが出来る事を心より願う。
(ライター紹介)【 ハンドル名 】:サッカー魂。
【 年 代 】:40~49歳
【 性 別 】:男性
【 地 域 】:四国
【 自己紹介文を150文字程度で記述してください。(省略可) 】:
愛媛FCを2001年から応援しています。良いサッカーをしてくれているのですが、なかなか結果につながりません。今季のJ2リーグは終了したのですが、そのリーグ戦の終了を待たずにクラブのLEGENDが契約満了となりました。感謝の気持ちを伝えたくて筆を取りました。
【 管理人にメッセージがあればお書きください。 (省略可) 】:
いつも拝見させて頂いています。その分析力等々に感服しています。
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