吉田寿光 (1963年8月29日) PR
→ 2004年と2008年にJリーグの優秀審判賞を受賞しているベテランのレフェリー。ドイツW杯のアジア予選のウズベキスタンとバーレーンの試合(2005年9月3日)で誤審(※ PKの蹴り直しとなる場面で、相手の間接FKとした。)があったとして国際的な問題に発展したが、基本的には安定している。ただ、昨年の8月に50歳を超えており、Jリーグでは最高齢の審判となった。年齢的な問題なのか、近年、「あれっ!?」と思うようなジャッジは増えている。コインは下に落とすタイプである。
扇谷健司 (1971年1月3日) PR
→ 90分間、走り続けることが求められるハードな職業なので、細身の人が多いが、ちょっと太めの体型である。愛嬌のある体型と言えるが、「その体型で、90分間、走り切るのはしんどくないか?」と思うところはある。実際に、「実は見えてなかったのでは?」と思う場面はあるが、試合を壊すことはほとんどない。試合終盤の遅延行為を厳しく取り締まる傾向があって、キーパーやスローインを入れる選手がちょっと時間をかけると、躊躇することなく、イエローカードを出す。
今村義朗 (1977年3月5日)
→ 2013年はJ1が14試合で、J2が12試合。J2の試合を担当することも多い。あまりファールを取らない主審の1人で、2013年は1試合平均が25.1個。これは、1位の高山さん(23.1個/試合)、2位の西村さん(23.5個/試合)、3位の廣瀬さん(24.2個/試合)、4位の野田さん(24.3個/試合)、5位の福島さん(25.1個/試合)に次ぐ数字である。「ファールを取らないからいいレフェリーである。」とは言えないが、プレーを流す傾向がある。PKは26試合で1回だけ。ほとんど取らない。
東城穣 (1976年8月30日) PR、INT
→ 経験の浅かった時期は、「警戒せざる得ない不安定な主審の1人」と言われたが、Jリーグの舞台で経験を積んだことで、そういうネガティブな印象は全くなくなった。近年は、ビッグマッチを任されることが多くて、Jリーグの主審の中ではトップクラスの安定度を誇る。「もっとも安心して試合を観ることができるレフェリーの1人」と言えるだろう。レフェリーとしては若いので、さらなる飛躍が期待される。プレーは流さずに、厳格にファールを取り締まる傾向にある。
中村太 (1978年11月1日)
→ 元甲府の練習生で、MF石原克と同期となる。J1の主審の中では屈指の長身で、本格的にプロのサッカー選手を目指していただけあって、運動量の多さやスピードが武器となる。2年ほど前までは、非常に不安定だったので、「J1では最低クラスの主審」だと思っていたが、ここ1年・2年でかなり良くなった。過去の誤審騒動を持ち出してネガティブに語る人は多いが、「古い情報だ。」、「時代から取り残されている。」と言わざる得ない。ここ最近、もっとも伸びた主審の1人と言える。
前田拓哉 (1968年4月2日)
→ 作陽高校出身。2013年はJ1が8試合で、J2が16試合なので、J2の試合を担当することが多かった。J1とJ2の両方を任される主審で、J2を担当した試合の方が多かったのは、他には井上知大さんだけである。試合をコントロールするのが上手なレフェリーで、安定感のあるレフェリーである。「試合を壊すことがほとんど無いので、信頼できる主審の1人」と言える。4月で46歳になったが、見た目はダンディーで、若い頃は相当にモテただろう。
廣瀬格 (1969年7月5日)
→ 教員の仕事と兼備しており、英語の教師だという。非常に背が高くて、顔も怖い。「街中では絶対に会いたくないレフェリーの筆頭」であるが、試合中は温和である。強面ではあるが、いい人そうなオーラはある。昨シーズンは25試合で48枚のイエローカードを提示しているが、平均が2枚を超えなかったのは、廣瀬レフェリーだけ。「できるだけイエローカードを出さないでおこう。」という選手への配慮が感じられるジャッジをする。下の名前は「いたる」と読む。
岡部拓人 (1981年10月15日)
→ 福島県出身。Jリーグが誕生して20年ほどしか経っていないので、「子どもの頃は○○を応援していた。」、「○○の熱狂的なファンだった。」という人は、非常に少ない。なので、セリエAなどと比べると、審判団の出身地が問題になったり、話題になることはほとんどない。32歳とレフェリーとしては若いが、安定感はあるので、安心して試合を任せることのできるレフェリーと言える。試合中はポーカーフェイスで、常に冷静なタイプである。熱くなることはほとんどない。
福島孝一郎 (1983年12月20日)
→ 背は高くない。どちらかというと、ずんぐりむっくりな体型であるが、若手レフェリーの中では上位クラスの能力と経験値を持っている期待の星である。比較的、イエローカードを出す頻度の高い主審であるが、乱発するようなことは無い。もっとも大事な要素の1つである安定感のあるレフェリーである。Jリーグは30歳前後のレフェリーが非常に多くて、しかも、総じてレベルは高い。ライバルはたくさんいるが、その中で、出世争いの先頭グループを走っている。
高山啓義 (1974年3月18日)
→ PRでも、INTでもない無印であるが、Jリーグではトップクラスの評価を得ている。西村さんは別格の地位に達しているが、その次のレベルに位置する主審で、東城さんと高山さんの2人は、今後、数年間に渡って、Jリーグのレフェリーの顔的な存在として、たくさんのビッグマッチを任されることになるだろう。主審としての評価も高いが、教員の仕事と兼備しているという。普通の人では両立できないと思うが、うまくこなしているのだろう。普通の接触ではファールを取らない傾向がある。
関連エントリー 2009/06/06
あなたは本当に日本サッカーのことを知っていますか? 2012/11/09
家本政明レフェリーについて考える。 (上) 2012/11/10
家本政明レフェリーについて考える。 (下) 2013/10/08
なぜ、Jリーグの審判のレベルは下がっていると錯覚するのか? 2013/10/27
審判のレベルより先に問うべきもの 2013/12/29
Jリーグは11年前と比べてはどこが変わったのか? (上) 2014/01/10
Jリーグは11年前と比べてはどこが変わったのか? (下) 2014/04/30
Jリーグに西村雄一レフェリーがいる幸運 2014/05/21
Jリーグの主審20名を評価する。 (後編) 2014/05/21
全記事一覧(2005年-2014年)
- 関連記事
-