数字で楽しむJリーグ (インターセプト編) (後編) | | |

　2014/01/14 　数字で楽しむJリーグ (インターセプト編) (前編) の続き。　

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■　ポジション別のランキング(CB編)

(前編)でも触れたが、インターセプト数というのは、「SBやボランチが数字を伸ばしやすい。」ということが分かるので、ポジション別に分けてみる。まずは、CBの選手である。もちろん、チーム事情によって、CBの選手が一時的にSBやボランチでプレーすることも珍しくない。したがって、「CBが主戦場だった選手」と表現できるが、DF森脇(浦和)、DF水本(広島)、DF鈴木大(柏)の3人の数字が抜けている。

表4. インターセプト数(CBが主戦場だった選手)

順位	選手名	チーム名	インターセプト数
1	森脇　良太	浦和	19
1	水本　裕貴	広島	19
3	鈴木　大輔	柏	18
4	山村　和也	鹿島	14
4	田中　マルクス闘莉王	名古屋	14
4	山本　英臣	甲府	14
4	菊地　光将	大宮	14
8	藤本　康太	C大阪	13
9	阪田　章裕	大分	12
9	青山　直晃	甲府	12
9	近藤　直也	柏	12
12	那須　大亮	浦和	11
12	塩谷　司	広島	11
14	土岐田　洸平	大分	10
14	鎌田　次郎	仙台	10
14	高橋　祥平	大宮	10
14	槙野　智章	浦和	10

■　ポジション別のランキング(攻撃的MF/FW編)

表5は、攻撃的なポジションの選手のランキングである。(前編)で話に出てきたMF成岡(新潟)とMF田中亜(新潟)が1位と2位になっており、名古屋のMF小川の20回という数字も見事である。当然、レギュラー格としてプレーした選手が上位に来ているが、例外は、FW矢島(川崎F)とMF枝村(C大阪)の2人である。FW矢島は1032分、MF枝村は1048分のプレイングタイムだったので、総時間(=3040分)の約1/3である。

表5. インターセプト数(攻撃的なポジションが主戦場だった選手)

順位	選手名	チーム名	インターセプト数
1	成岡　翔	新潟	22
2	田中　亜土夢	新潟	21
3	小川　佳純	名古屋	20
4	渡邉　大剛	大宮	15
5	シンプリシオ	C大阪	14
6	石原　直樹	広島	13
7	東　慶悟	F東京	12
8	水沼　宏太	鳥栖	11
8	梁　勇基	仙台	11
10	山田　大記	磐田	10
10	柏木　陽介	浦和	10
12	矢島　卓郎	川崎F	8
12	枝村　匠馬	C大阪	8
12	高萩　洋次郎	広島	8
12	中村　俊輔	横浜FM	8

■　ポジション別のランキング(SB/WB編)

今度の表6はSBやWBが主戦場だった選手に限定したランキングである。前述のとおり、DF丹羽(鳥栖)が1位で、DF田中隼(名古屋)が2位になっており、DF西(鹿島)とDFドゥトラ(横浜FM)が3位タイとなっている。「終盤戦はスタメンから外れることもあった鹿島の右SBのDF西が3位タイに入っている。」というのはちょっと意外な気もするが、守備においても、センスの良さを発揮していると考えられる。

表6. インターセプト数(SBやWBが主戦場だった選手)

順位	選手名	チーム名	インターセプト数
1	丹羽　竜平	鳥栖	33
2	田中　隼磨	名古屋	23
3	西　大伍	鹿島	17
3	ドゥトラ	横浜FM	17
5	金　珍洙	新潟	16
5	金　民友	鳥栖	16
7	亀川　諒史	湘南	15
7	福田　健介	甲府	15
9	今井　智基	大宮	12
9	登里　享平	川崎F	12
11	吉田　豊	清水	11
11	下平　匠	大宮	11
13	宮崎　智彦	磐田	10
13	阿部　翔平	名古屋	10

■　90分あたりの数がもっとも多かったのは？

最後は90分あたりのインターセプト数に着目する。ここでは「J1での出場時間が1000分以上だった選手」を対象にしているが、インターセプト数がリーグ最多の33回だった鳥栖のDF丹羽を上回った選手がいる。それは、湘南のDF亀川である。1214分で15回だったので、1.112回/90分。DF丹羽は2948分で33回だったので、1.007回/90分。90分あたりで考えると、DF丹羽を上回っている。

今シーズンがプロ3年目となるDF亀川は、現在、オマーンで開催されているU-22アジア選手権のメンバーに選ばれている。左WBのレギュラーだったMF高山が柏に移籍したので、その穴を埋める活躍が期待されているが、左右両サイドをこなす柔軟性が武器の1つで、五輪代表においては、右SBと左SBのレギュラー候補の1人である。ドリブル突破も見どころがあるが、彼のボール奪取力の高さというのは要注目である。

その他の上位選手で注目したいのは、柏のDF鈴木大である。2012年のロンドン五輪で活躍して、新潟から柏に移籍したが、柏では完全なレギュラーではなかった。新天地で苦労した選手の1人であるが、球際の強さはやはり武器となる。同じくロンドン五輪のベスト4戦士の1人である鹿島のDF山村も14位に位置する。昨シーズンの途中にDF岩政からポジションを奪ったが、今シーズンはさらなる飛躍が期待される。

表7. 90分あたりのインターセプト数が多かった選手(ベスト20)

順位	選手名	チーム名	出場時間（分）	インターセプト数	/90分
1	亀川　諒史	湘南	1214	15	1.112
2	丹羽　竜平	鳥栖	2948	33	1.007
3	扇原　貴宏	C大阪	2704	27	0.899
4	鈴木　大輔	柏	1953	18	0.829
5	青山　敏弘	広島	2962	24	0.729
6	米本　拓司	F東京	2764	22	0.716
7	成岡　翔	新潟	2767	22	0.716
8	三門　雄大	新潟	2691	21	0.702
9	矢島　卓郎	川崎F	1032	8	0.698
10	田中　隼磨	名古屋	3003	23	0.689
11	枝村　匠馬	C大阪	1048	8	0.687
12	永木　亮太	湘南	2887	22	0.686
13	小川　佳純	名古屋	2654	20	0.678
14	山村　和也	鹿島	1903	14	0.662
15	前野　貴徳	鹿島	1233	9	0.657
16	田中　亜土夢	新潟	2935	21	0.644
17	西　大伍	鹿島	2380	17	0.643
18	森崎　和幸	広島	2970	21	0.636
19	土岐田　洸平	大分	1434	10	0.628
20	高橋　義希	鳥栖	2764	19	0.619

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