■ 避けたいフランス ◆ ポッド3(仮)・・・FIFAランキングは10月の順位 ・コートジボワール(17位)
・ガーナ(23位)
・アルジェリア(32位)
・ナイジェリア(33位)
・カメルーン(59位)
・チリ(12位)
・エクアドル(22位)
・フランス(21位)
「アフリカ(5)+南米(2)+ヨーロッパ(1)」で構成されるポッド3(仮)は、ポッド1で欧州勢(スペイン・ドイツ・ベルギー・スイス)と同じグループになったときは、フランスの可能性はなくなる。また、ポッド1で南米勢(ブラジル・アルゼンチン・コロンビア・ウルグアイ)と同じグループになったときは、チリ・エクアドルの可能性がなくなる。欧州が3チーム以上、南米が2チーム以上になることはありえない。
もっとも避けたいのは、やはり、フランスか。フランスと同組になるということは、ブラジルか、アルゼンチンか、コロンビアか、ウルグアイのどこかと同じ組になるということで、そうなると「死のグループ」となる。2012年の10月の親善試合はアウェーで1対0で勝利しているが、フランスに攻め込まれる時間が続いた。パワーやスピードに手を焼いたので、勝ったとはいっても、あまりいい印象は無い。
チリも避けたい。日本代表は南米のチームとの相性は悪い。しかも、今回は南米大陸で開催されるのでアウェーの雰囲気になることが予想される。テクニックがあって、体幹の強い選手が多くて、プレスをかけても簡単にいなされてしまうので、試合の主導権を握られる展開になる可能性が高い。南米の選手は世界的な知名度が低くても、実力のある選手が多いので、チリと同じグループになるのも避けたい。
■ 相性は悪くないアフリカ勢同じ南米でもエクアドルはまだマシである。2002年と2006年に次いで3度目の本大会出場となるが、他の南米の国と比べると「何とかなりそう雰囲気」はある。「日本の優勝オッズが151倍で18位タイの評価されている。」として話題になったブックメーカーはエクアドルに対しても151倍のオッズを付けている。南米開催のW杯ということを考慮すると、日本代表の方が評価が高いと言えるので、チャンスはある。
そして、5/8の確率でアフリカ勢と同組になるが、比較的、アフリカ勢との相性はいい。2002年の日韓W杯はチュニジア、2010年の南アフリカW杯はカメルーンに勝利しているが、悪いイメージは無い。アフリカ勢というと、本大会で勝手に内紛を起こして自滅してくれることもあるし、集中力が切れやすいという弱点もある。フランスやチリと同じ組になるよりは、アフリカ勢の方がはるかに戦いやすい。
ただ、コートジボワールとガーナは、毎度、組織力の高いチームを作ってくる。その一方で、ナイジェリアとカメルーンは個人技は高いが、組織力に欠けることが多いので、ナイジェリアとカメルーンの方が戦いやすい。そして、アルジェリアはブックメーカーのオッズは1000倍で、32カ国中で30位と低い評価になっている。日本にとって数少ない勝ち点「3」を狙えるチームの1つと言える。
■ 欧州勢が入ったポッド4 ◆ ポッド4(仮)・・・FIFAランキングは10月の順位 ・オランダ(8位)
・イタリア(8位)
・イングランド(10位)
・ポルトガル(14位)
・ギリシャ(15位)
・ボスニア・ヘルツェゴビナ(16位)
・クロアチア(18位)
・ロシア(19位)
最後のポッド4は全て欧州勢となる。FIFAランキングは全て20位以内に入っているが、今のFIFAランキングは大陸予選(ユーロ予選)とW杯予選でポイントを荒稼ぎできる欧州勢に有利な方式になっているので、いくつかのチームは実力よりも高く評価されている。結局、欧州予選を突破した国がこの時期のFIFAランキングで上位に来る仕組みになっているので、あまり参考にはならない。
この中で、避けたいのはオランダとポルトガルか。FWロッベン、MFクリスティアーノ・ロナウドという1人で何とかできるタレントがいるチームは、守備に不安を抱えている日本代表にとっては、できれば対戦したくないチームと言える。ただ、オランダも、ポルトガルも、「絶対に勝ち点を獲れない相手」とは言えず、同グループになったとしても、ノーチャンスとは言えない。
一方、イタリアは6月にコンフェデで対戦して3対4で敗れたが、試合内容は良かった。また、イングランドはFWルーニーという大黒柱がいるが、近年、ネームバリューほどW杯やユーロでいい試合ができていない。日本代表にとっては、比較的、戦いやすいチームと言えるのではないか。イタリアも、イングランドも、サッカー大国ではあるが、名前負けしなければ、W杯でも互角の勝負が期待できる。
個人的にクロアチアと同組になるのは避けてほしい。「強い/弱い」、「戦いやすい/戦いにくい」というのが理由ではなくて、1998年と2006年のW杯で同グループになっており、3度目になると新鮮味に欠ける。初出場のボスニアは前線にタレントがいて、彼らの存在は脅威となるが、初出場のチームは力を出し切れないケースが多い。ポッド4の中では、勝ち点を計算しやすい相手の1つと言える。
ロシアは4年後に自国開催のW杯を控えているが、「自国開催のW杯で好成績を残すために、力を入れて強化を進めている。」という雰囲気はない。ユーロ2012のときは攻撃陣にタレントを抱えていたが、「強力なチーム」という印象は持たなかった。当然、オランダやポルトガル、あるいは、イタリアやイングランドと同じグループになるよりは、ロシアと同組になった方が可能性は広がる。
2004年のユーロを制したギリシャは、そのときの印象が強烈なので、「守備的なサッカーをする。」というイメージが強くなっているが、ユーロ2012ではファイティングスピリットを前面に押し出すサッカーでGLを突破した。粘り強いチームなので、番狂わせを起こしやすいチームであるが、日本代表と大きな差があるとは思えないので、ポッド4の中では、ギリシャがもっとも戦いやすいと言えるのではないかと思う。
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