■ リスタートの季節11月30日は、Jリーグのチームにとっては特別な日で、各チームのサポーターにとっては、最も憂鬱な気分にさせられる日です。今年も、日本代表を経験している大物選手が何人も、戦力外を通告されています。
■ 奥大介について2連覇を果たしたときの中心選手。だが、今シーズンのパフォーマンスは、見ていて痛々しいほどだった。まだ30歳ではあるが、もう、かつてのキレは見られない。イメージギャップに、本人は相当に苦しんでいることだろう。山瀬を中心に、乾や水沼といった、同ポジションに優秀な若手選手が控えることもあり、フロントは、今回の判断に至ったようだ。
奥の今後についてだが、J1でプレーするのは、かなり難しいように思う。ただし、J2で、鳥栖のユン・ジョンファンのような役割を与えてあげれば、技術は生かせるのかもしれない。引退の可能性もないとはいえない。
■ ドゥトラについて高齢で高額、さらには、小宮山の加入が決まっているという事情もあって、予想外の戦力外通告となった。全盛期に比べると、アップダウンの回数が落ちてきた印象もあるが、まだまだ、J1では、トップクラスの左サイドバックである。横浜としても、かなりギャンブルといえる。
ドゥトラが日本のチームへの移籍を望むならば、左サイドに人材を欠く多くのチームが、獲得に向かうだろう。争奪戦は必至だ。
■ ファビーニョについて退団の噂が出ていたとはいえ、意外な決断だった。J1昇格当時からチームを支えてきた功労者で、33歳になっても、なお、運動量もスピードも衰えを見せていない。怪我の多さが、今回の決断に至ったのだろうか。自身の今後については、引退の可能性もあるようだ。
それにしても、新潟は、鈴木健太郎・梅山・青野・ファビーニョ・岡山・中村・栗原・船越・喜多・酒井・上野・尾崎と12人の大量解雇である。戦力補強の目処はついているのだろうか?
■ 薮田光教についてこういう戦力外通告は、全く解せない。薮田は、今シーズン、5得点を上げており、チームの中心的存在。苦しい台所事情にもかかわらず、最終節まで、残留争いが出来ているのは、薮田によるところが大きい。福岡は、土曜日に、J1残留をかけた大一番をむかえる。モチベーションの低下は避けられないだろう。
福岡のフロントが、どういう判断をして、薮田を戦力外にしたのか分からないが、まだシーズンも終わっていない段階で、来シーズン、J1で戦うのか、J2で戦うのかも分からない状態で、来シーズンについて考えろといわれても無理な話である。J1・J2とも、シーズンは11月には終えるようにしないと、いけないように思う。
■ 東京Vについて水原・喜名・木島・青葉・柳沢・松浦・玉乃・久場・根占・小野・常澤と11人もの選手を戦力外とした。この中では、根占・久場・玉乃の3人は、近年、伸び悩み気味ではあったが、将来のヴェルディの中心になってもおかしくない人材であった。
「J2降格」、「ラモス監督の就任」、「今回の戦力外通告」で、かつてのヴェルディの伝統は完全に途絶えた印象。後任の監督は大変である。
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