■ 3回目の岡山の旅土曜日の夜にキンチョウスタジアムで行われたC大阪と磐田の試合を観戦した後、翌日の日曜日に岡山市のkankoスタジアムで行われるファジアーノ岡山とジェフ千葉の試合を観るために西に向かった。最寄駅となるJRの岡山駅に着いたのは、日曜日の朝の9:28。キックオフ時間は13:00なので、ちょっと余裕があるので、岡山駅の東方面にある「後楽園」に向かった。岡山駅からバスで15分ほどのところにあってバス代は140円だった。
岡山県というと桃太郎のイメージが強い。したがって、桃太郎にちなんだところ(吉備津彦神社・吉備津神社・鬼ノ城など)に行きたかったが、岡山市からは距離があって、さらには、あまり交通の便も発達していなので、かなり時間がかかるらしい。ということで、JR岡山駅前にある「桃太郎と犬と雉の銅像」を見るだけにとどまったが、「後楽園」の中に入って、その何とも言えない美しさを見た瞬間、残念な気持ちも吹っ飛んだ。
#1 JRの岡山駅

#2 駅前の桃太郎像
■ 日本三名園の1つJ2に昇格して5年目となるファジアーノ岡山の試合を観るために岡山市を訪問するのは今回で3回目となるが、1回目はほとんど岡山観光はせず、サッカーの試合と花火を観ただけで帰路に着いた。2回目は岡山県の南部にある倉敷の美観地区に行った。ということで、岡山市内を観光するのは初めてで、「後楽園」に行くのも初めてだったが、予想以上にいいところで、たくさんの観光客でにぎわっている理由もよく分かる。
ご存じのとおり、金沢市にある兼六園、岡山市にある後楽園、水戸市にある偕楽園の3つが「日本三名園」である。「雪の兼六園」、「月の後楽園」、「花(梅)の偕楽園」と言われているそうで、江戸時代の初期に岡山藩主の池田綱政によって造営された。「元禄文化を代表する庭園」と言われているが、これだけのものを作って、さらに維持しようとするには大変な財力が必要だったと思うので、財政的には豊かだったと想像できる。
#3 後楽園(入り口)

#4 後楽園(付近)
■ 岡山城すぐ近くには、岡山城もある。岡山城は外観が黒いため、烏城(うじょう)とも呼ばれている。岡山城と後楽園の間には、大きな川(旭川)が流れているが、その上に「月見橋」という風情を感じさせるネーミングの橋がかかっている。1954年に設置されて、当初は通行料「10円」の有料橋だったが、市民の声を受けて1959年に無料になったという。当時の「10円」なので、通行料はメチャクチャ高くて、簡単には通ることが出来なかったと思う。
ただ、あまり時間は無いので、岡山城は近寄っただけで、じっくり観る余裕は無かった。足早にバス停に向かうと、一旦、岡山駅に戻って、その後、歩いてkankoスタジアムを目指した。kankoスタジアムは「岡山県総合グラウンド」内にあって、JR岡山駅から徒歩で約20分(約1.5キロ)。東海道・山陽新幹線の主要駅から徒歩圏内にあるというのは、遠方から来るアウェーサポーターには有難いことで、アクセスは最高レベルと言える。
#5 園内 (その1)

#6 園内 (その2)

#7 岡山城 (烏城)
■ 鮮やかな外観前述のとおり、kankoスタジアム(=桃太郎スタジアム)に来るのは、通算で3回目となるが、1回目はJFL時代の2009年シーズン(=J2昇格を決めたシーズン)だった。2回目はJ2に昇格して4年目となる2012年だったが、このときは天皇杯の2回戦(カターレ富山戦)だったので、J2のリーグ戦の岡山の試合を観戦するのは初めてとなる。JFLあるいは天皇杯のときとは、全く雰囲気が違っていると思うので、どんな雰囲気になるのか、ちょっと楽しみにしていた。
まず、最初に目に入って来たのは、kankoスタジアムの鮮やかな外観である。「優しく伸びやかな曲線美を持った競技場」で、「市街地に立地した運動公園の緑あふれる景観に溶け込むデザイン」で、「中国山地・岡山平野・瀬戸内海の連続した地形を表現し、岡山らしさを表現している」と説明されているが、青い空とアーチ状の白い屋根のコントラストが見事で、デザインはなかなかのものがある。
#7 kankoスタジアム (遠くから)

#8 ファジフーズ
■ 充実しているファジフーズさらに近づいてみると、「充実している。」という評判のファジフーズが見えてきた。スタジアムの正面入り口の前のエリアにたくさんの店が出ていて、たくさんの人でにぎわっている。岡山のサポーターだけでなく、対戦相手のジェフ千葉のサポーターも目立つが、どの店の前にも長蛇の列が出来ている。細かい話をすると、それぞれの店に番号が振り分けられているので、どこに行けばいいのか、非常に分かりやすい。
前もって、
ファジアーノ岡山の公式ホームページを見ていたが、1つ1つの商品が写真付きで丁寧に紹介されており、販売している場所も、特徴も、値段も全て明記してある。近年、スタジアムグルメの充実に力を入れているクラブが増えているが、ホームページでは軽く紹介しているクラブがほとんどで、実際に行ってみないとどんなレベルなのか、分からないところが多いが、kankoスタジアムは前もって何を買おうか、検討することもできる。
また、対戦相手にちなんだ「限定メニュー」が売り出されるのも、ファジフーズの特徴と言える。この日は、ジェフ千葉が相手だったが、『千葉だっぺ親子メッシ!!』、『房総の海鮮味噌だれ焼きそば』という商品が販売された。毎回、スタジアムに通って試合を観ている人の立場に立つと、限定メニューがあると、マンネリ化することなく、スタジアムグルメを満喫できるだろう。毎度、メニューを考えるのは大変だと思うが、「お客さんをもてなそう。」という意欲は感じられる。
#9 ファジフーズ
■ 101試合目のホームゲーム今回、選んだのは、「岡山名物デミカツ丼」と「とりくしのしお」の2つで、デミカツ丼が600円で、とりくしが300円だった。「デミカツ丼」というのは、岡山の名物に1つになっていて、豚カツと千切りキャベツの上にデミグラスソースがかかっている。ちなみに「デミグラス」はフランス語で、デミ(demi-)は半分という意味で、グラス(glace)は氷という意味であるが、グラスは、料理の名前に使ったときは「煮凝り」または「煮詰める」という意味になるという。
スタジアムグルメに関しては、噂どおり「ハイレベルだ。」と言える。全部を食したわけではないので、それぞれの味については分からないところもあるが、メニューがたくさんあって、値段も良心的で、落ち着いてゆっくりと食べることのできるスペースも用意されている。主食系だけでなく、スイーツ系がたくさん用意されているところも特徴で、商品のネーミングにも工夫が感じられる。グルメに関して、非の打ちどころは全く無い。
9月15日(日)に行われた前回のホームゲームの松本山雅戦がJ2通算で100試合目のホームゲームだったので、ファジフーズの近くには、それを記念したブースも建てられていたが、中には、写真・ユニフォーム・試合球などが飾られていた。ちなみに、J2での最初の試合(2009年の1節の甲府戦)のスタメンは以下のような11人だった。さすがに4年半が経過しているので、メンバーは様変わりしており、今も主力として活躍しているのは、右サイドのDF澤口だけである。
【J2での最初の試合のスタメン11人:2009年3月8日】
GK 李 彰剛
DF 澤口 雅彦
DF 野本 安啓
DF 金 廣閔
DF 尾崎 雄二
MF 小野 雄平
MF 保坂 一成
MF 臼井 仁志
MF 川原 周剛
FW 喜山 康平
FW 西野 晃平
#10 「岡山名物デミカツ丼」と「とりくしのしお」

#11 記念のブース

(次回に続く。)
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