■ 恒例のエントリー長い間、ブログを運営していると、いくつかの定番が生まれてくる。「日本のサッカー解説者を勝手に評価する」というエントリーも、恒例になっていて、2009年は、主に、スカパーの解説者を勝手にランク分けして、2010年は、主に、地上波のサッカー解説者を評価し、2011年は、局別に評価している。
改めて、読み返してみると、(2011年のところにも記述しているが、)今の評価や印象と、全く違っていたりするので、面白い。また、いい解説者がいい指導者になるとも限らないし、また、その反対で、評価の低い解説者が、優秀な指導者に化けることもある。
→ 2009/12/11
日本のサッカー解説者(25名)を勝手に評価する (2009年版) → 2010/11/05
日本のサッカー解説者を勝手に評価する (2010年版) → 2011/04/08
日本のサッカー解説者を勝手に評価する (2011年版)解説者についても、それぞれで、「好き・嫌い」があると思うので、様々な意見があって当たり前であるが、望ましいのは、「いいことはいい。」とはっきりと言うことができて、「悪いことは悪い。」とはっきりと言える人である。言葉にすると、実に簡単で、当たり前のことであるが、実行できていない人は多い。
もちろん、「サッカーを楽しみたい。」と思って試合を観る人がほとんどなので、極端にネガティブになる必要はないが、良くないところを、きちんと指摘できる人でないと、価値は下がるし、逆に、いいところを見つけられない人、素直に褒められない人も、同様に、価値は下がる。
■ バランス感覚よって、バランス感覚が重要になるが、スカパーの野々村芳和氏などは、バランスが取れていると思う。もちろん、古巣の札幌に関する話題になると、OBの部分が濃くなってきて、公平さを欠くことがあるが、それ以外では、明らかにダメなアナウンサーと組んだときに見られる冷徹すぎる態度を除くと、安心して観ることができる。
他には、野口幸司氏 (WOWOW)、小島伸幸氏 (NHK)、名波浩氏 (テレ朝)なども、レベルの高い解説者だと思うが、その一方で、松木安太郎氏 (テレ朝)のスタイルも、ありなのかなと思う。日本代表戦の解説を任されることが多いことが、松木安太郎氏の解説を楽しみにして、テレ朝にチャンネルを合わせる人も多いという。
ACLなどで解説をする時とは違って、応援団のような感じになっているが、「視聴者を楽しませる。」ということも、解説者に求められる要素だと思うので、一概に、否定することはできない。大事なところは、ピッチサイドにいる名波氏がフォローしているので、コンビとしてみると、悪くないと思う。
■ 知識量それ以外で、重要なのは、知識量である。先日、スカパーの試合を観ていたら、試合前に、ある解説者が、「○○選手のプレーを生で観るのは初めてなので、楽しみです。」と言ったので、驚いた。その選手は、J2を含めると、100試合以上に出場していて、今シーズンは、中盤戦以降、レギュラーに定着して、かなり点を獲っているので、結局、「ほとんど、試合を観ていない。」ということになる。
そのときは、「スカパーでも、こういう人を使うのか・・・。」とびっくりして、耳を疑ったが、案の定で、いい解説はできなかった。もちろん、こういう解説者は、論外であり、ほとんどいないと思うが、最低限の知識は必要であり、知識が無いとボロが出てしまう。
同じプロスポーツで、プロ野球の試合を観ることもあるが、野球という競技は、時間が止まることが多くて、話す時間も長いので、解説者によって、当たりハズレが多いように思う。また、ピッチャーにしても、バッターにしても、技術的な部分というのは、素人では分からないことなので、当たりの解説者のときは、試合を深く楽しむことができる。
一方で、サッカーの場合、動きの多いスポーツなので、野球と比べると、話すタイミングも難しくて、説得力のある喋りをするのは、大変だと思うが、やはり、サッカーでも、解説者によって、試合が楽しくなることもあるし、つまらなくなることもある。
特に、日本代表の試合になると、視聴者も多くなるので、影響力が大きくなる。個人的には、地上波のサッカー解説者はマンネリ気味なので、「新しい人を抜擢してほしい。」という気持ちもあるが、いずれにしても、選手同様に、解説者もレベルアップしていってほしいところである。
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