■ 苦しくなった新潟J1は残り2節となった。16位のG大阪の勝ち点が「37」なので、勝ち点「44」以上を稼いでいるチームは残留が確定しており、11位の磐田より下の7チームの争いになっていて、順位と勝ち点と得失点差は下のようになっている。
11位 磐田****勝ち点「43」 得失点差「+5」
12位 C大阪***勝ち点「41」 得失点差「-3」
13位 鹿島****勝ち点「40」 得失点差「+4」
14位 大宮****勝ち点「40」 得失点差「-9」
15位 神戸****勝ち点「39」 得失点差「-7」
16位 G大阪***勝ち点「37」 得失点差「+3」
17位 新潟****勝ち点「34」 得失点差「-9」
対戦相手は以下のとおりとなる。
11位 磐田****33節:大宮(A) 34節:G大阪(H)
12位 C大阪***33節:広島(A) 34節:川崎F(H)
13位 鹿島****33節:名古屋(A) 34節:柏(H)
14位 大宮****33節:磐田(H) 34節:清水(A)
15位 神戸****33節:柏(A) 34節:広島(H)
16位 G大阪***33節:東京(H) 34節:磐田(A)
17位 新潟****33節:仙台(A) 34節:札幌(H)
苦しいのは17位の新潟である。15位の神戸との差は「5」あるので、残り2試合で連勝しないと駄目であり、引き分けも許されない。さらに、2連勝したとしても、勝ち点「40」にしかならないので、11位の磐田と12位のC大阪を上回ることはできず、得失点差のことを考えると、大宮が2連敗するか、神戸が0勝1敗1分け or 2連敗することも必要となるので、かなり厳しい状況である。
16位のG大阪もツライ立場である。ここ4試合も2勝2分けの成績を残しており、チーム状態は良好と言えるが、大宮なども勝ち点を積み上げているので、なかなか、降格圏から脱出することができず、残り2試合となった。得失点差では有利な状況であるが、鹿島や神戸や大宮の結果次第では、33節のFC東京戦で降格が決まる可能性もある。
■ 残留が決まらない磐田とC大阪と鹿島意外なのは、11位の磐田である。開幕から好調でACL出場権争いに加わっていたが、ここ7試合で0勝5敗2分けと低調で、ACLの出場権争いから脱落して、残留も決まっていない。勝ち点「43」を得ているので、引き分けでも自力で残留を決めることができるが、大宮(A)、G大阪(H)との対戦となるので、「2連敗」という可能性も考えられる。とはいっても、得失点差「+5」というのは、有利である。
12位のC大阪も、クルピ監督になってから順調に勝ち点を積み上げてきたので、「残留はほぼ確実」と言われた時期もあったが、32節で大宮に敗れたことで、危うくなってきた。こちらは、あと1勝すれば、自力で残留を決めることができて、しかも、自分たちの結果に関わらず、16位のG大阪が残り2試合で1敗でも喫すると、15位以内が確定するので、有利な立場ではあるが、33節の広島戦で敗れるようなことがあるとプレッシャーがかかってくる。
13位の鹿島も危ういポジションにいる。ここ8試合は1勝2敗5分けという成績で、残り2試合となった。すでに勝ち点「40」を得ており、得失点差でも有利なので、2連敗したとしても、残留できる可能性はあるが、早く自力で残留を決めたいところである。タイトル争いをした経験はたくさんあるが、残留争いの経験というのは無いに等しいので、全く異なるプレッシャーがかかる中で、力を発揮できるのか、否か。降格圏のG大阪まで「3」差というのは、嫌なところである。
■ 好調の大宮と監督を交代させた神戸一方で好調なのは、14位の大宮で、ここ9試合負けなしで、4勝5分けと勝ち点を積み上げている。いずれもアウェーで、30節は柏に4対1、32節はC大阪に3対1と快勝しており、一番、勢いがあるチームだと言える。ただ、得失点差は「-9」ということで、もっとも不利な状況で、16位のG大阪との勝ち点差は「3」なので、次節で降格圏に沈む可能性もある。まだまだ、油断はできない。
西野監督を解任するという大ナタを振るった神戸は、いきなり監督交代の成果が出て、32節でFC東京に1対0で勝利して、貴重な勝ち点「3」を獲得した。ただ、G大阪との差は「1」なので、依然として、苦しい状況である。33節が柏(A)で、34節が広島(H)なので、どちらも難しい試合になることが予想される。新潟を除く6チームの中では、もっとも厳しい状況に置かれていると言えるだろう。
J1が18チーム制になった2005年以降、勝ち点「38」以上を獲得して降格したチームはゼロなので、近年は、勝ち点「37」というのが、残留できるかどうかの目安とされてきたが、今シーズンは、上位陣が勝ち点を伸ばせなかったこともあって、ラインが上がっている。この中で、磐田、鹿島、大宮、G大阪、新潟の5チームは、J2降格の経験が無いので、ある意味では、新鮮な残留争いになっているが、果たしてどういう結末を迎えるだろうか。
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