■ あるサッカーライター<4-2-3-1>でおなじみの杉山サン。(※ メキシコ五輪の銅メダリストである伝説のウインガー・杉山隆一さんと混同されることもあるが、もちろん、全くの別人である。念のため・・・。)
1990年代の後半から、日本に、UEFAチャンピオンズリーグ等、海外サッカーの魅力を伝える過程で大きな役割を果たしたサッカーライターである。その功績は高く評価できるが、一方でおかしな主張も目立ち、日韓ワールドカップを境に氏の需要も減少していき、ここ数年はなりを潜めていた。
そんな「杉山サン」だったが、(いったい、どの層に需要があるのかは不明であるが、)、最近になって、また、精力的に活動を行っていて、目に触れる機会が増えている。ただ、その内容は相変わらず。むしろ、以前と比べても、酷くなっているような印象さえ受ける。
■ ライターとしてのプライド日本では、言論の自由が保障されているので、何を言おうとも自由なのであるが、最低限のモラルは必要である。しかし、氏は、それもお構いなしである。
多くの人の注目を集めるような、面白くて、興味を惹くような文章を書くことは非常に難しい。しかしながら、ネット環境の充実も手伝って、その反対に、低俗な文章で、(ネガティブな意味で)人々の注目を集める事は、それほど難しいものではなくなった。
まさに、ここ最近の「杉山サン」の記事は、後者の低質な記事ばかりである。仕事としている以上、「注目を集められれば勝ち(=OK)」という考え方も理解できないわけではないが、サッカーライターとしてのプライドは無いのだろうか?と問いたくなるのである。
しばしば、セルジオ越後氏や金子達仁氏らが「杉山サン」と同列に語られることがあるが、セルジオ越後氏や金子達仁氏の発言や文章からは、「サッカーへの愛情」が感じられなくもない。しかし、「杉山サン」の文章からは、それがまったく感じられない。プレーヤー(特に、日本人選手)に対するリスペクトの精神も感じられない。「上から目線」で語る傲慢さには、あきれるばかりである。
■ 結論ありきの記事個人的に、2009年の「ワーストコラム・オブ・ザ・イヤー」に推したいのが、杉山サンの「岡田ジャパンのプレスが、最後まで持たない本当の理由。」という題名のコラムである。この内容は、さすがに、「Number」という歴史のある媒体に載せるクオリティでは無い。
いまさら言うまでもないが、「結論ありき」が氏の特徴ある。また「お気に入りでないもの」に対する主張は、「中傷」に近いものがある。
岡田ジャパンのプレスが、最後まで持たない本当の理由(その1)岡田ジャパンのプレスが、最後まで持たない本当の理由(その2)■ プライドと責任氏に限らず、「日本代表」をというコンテンツを扱う場合、細心の注意が求められるのである。なぜならば、サッカーに関心の無い人々やサッカーに関する知識の乏しい人の目に触れる可能性が圧倒的に高くなるからである。
Jリーグや欧州リーグを扱う場合は、読み手が、相応の知識を備えた人である場合が多い。よって、メチャクチャな文章であれば、「その文章はメチャクチャである。」ときちんと判断する事が出来る。しかし、代表に関すると、そうとはいえず、そのまま、その記事を真に受けてしまう人が少なくないのである。
くしくも、この日、バンクーバー五輪の開会式が行われたが、我々が、ボブスレーやリュージュに関する記事を読んで、全て真に受けてしまうのと状況はよく似ている。
現状では、目次に「杉山サン」の名前があるだけで、その雑誌は敬遠してしまう。パイは限られているのである。そういった売り出し方は、百害あって一利なし。安易な切り口は、結局、自身に跳ね返ってくることだろう。
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杉山さんを擁護しているサッカーファンがいたことに驚きです。
杉山さんの手法は炎上マーケティングだと思いますので、ビジネスマンの観点からみても非常に不愉快ですね。基本的に日本代表を貶める、代替え案が的外れ、
困った人ですね
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日本代表への愛情とかうんぬんで柔らかく言うより、おかしいことをおかしいという杉山氏がそれほど悪いとはおもえませんが。
あと、コメントに『一部のサッカー好きな作家や芸能人が、海外サッカーにかぶれて国内サッカーやなどを馬鹿にするのには腹立たしさを覚えます。』
と書いてありましたが、みんなバカにはしていない。
ただ、海外のを見た後は、日本のサッカーは残念ながら、レベルが低い事はすぐ分かる話。
え、そこまでひどいですか?
そうにはおもえないけれど・・・
たまに、よむにたえないものもありますが、総じて読みごたえはあると思います。
ワーストコラムオブザイヤーという表現がいいですね
これからファンが投票するベストコラム、ワーストコラムを作っていったらどうでしょう?
サッカーだけでなく評論家ももっと評論されるべきだと思う
私が杉山氏の意見で唯一賛成するのはマスコミの質がもっと上がらないといけないという事です
もちろんその中に杉山氏も含まれるのですが。。。
杉山さんの文章は欧州より過ぎて苦手だったんで、ここ数年一度もみていなかったんですが、相変わらずのようで。
杉山氏は先日発売された雑誌Nunberの風間氏との会談記事にて
「W杯のアジア予選は誰が監督であっても楽勝」などと言ってましたね。
彼のブログを読むと「あーJリーグはぜんぜん見てないんだなー」
というのがすぐ分かる。このブログやプロパガンダファクトリーさん
のほうが100倍日本サッカーへの愛を感じます。
杉山サンは、出身が近いこともあって、一時期名前を見かけたら目を通す様にしていたのですが、システム偏重と、ごく一部の選手讃美にへきえきした記憶があります(今では積極的に読まないくらい)。
それと同様に、一部のサッカー好きな作家や芸能人が、海外サッカーにかぶれて国内サッカーやなどを馬鹿にするのには腹立たしさを覚えます。
今回の杉山氏の記事に関してはそれほど的外れだったり、明らかな中傷というほどではないと感じました。具体的にどこがおかしいのかはちゃんと指摘するべきで、そうじゃないと逆に中傷になってしまうと思います。
海外サッカーの盲目的な礼賛や日本のサッカーを強くするにはどうしていけばいいのか、という視点があまり感じられないのが彼の問題点だと思います。
ひところ、村上龍が主にポルトガル代表を礼賛して、それに比べて日本サッカーはひどいみたいなことを主張していました。間違ってはないわけですが、そこには自分がサッカーの現場にいたらどのように考え、行動するかという視点は感じられませんでした。傍観者としての視点のみでした。
杉山氏にも同じことを感じてしまいます。
自分が読んだ中で一番酷かったのは、日韓大会のアイルランド代表に対する誹謗中傷ですね。それ以来、杉山氏の文章が載っている雑誌等は買わないようになりました。
杉山さんに関して仰ること、その通りだと思います。
ただ「世界基準」というものを考えた時には日本のジャーナリズム(真実性の追及という意味において)はそこまで悪くないと思います。
特にラテン系の国々と比べると。
比較的に日本が劣っているとしたら、(妥当性はともかくとして)サッカーに関して徹底的に議論する点でしょうか。
はじめまして。いつも拝読し勉強させていただいています。確かに杉山氏の最近の発言は建設的な要素が全くなく残念です。できたらどういうところが酷いかも書いてもらえると嬉しいです。(どこがというレベルではないのかもしれませんが…。)
最後に、杉山氏が岡田監督を「岡田サン」と小バカにしているのを皮肉ってるのが可笑しかったです。(笑)
選手達のようにライター達も海外進出をしたらいいのにと思う。
現地にしばらく滞在するくらい。
結局は「海外は〇〇だけど日本は〇〇だからダメだ」みたいな事しか書きそうにないけれど。
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