■ 再開2試合目7勝3敗4分けの浦和レッズと5勝7敗2分けのヴィッセル神戸が駒場スタジアムで対戦。ともに、再開初戦の試合は敗れている。
ホームの浦和は<4-2-2-2>。GK都築。DF山田暢、闘莉王、阿部、永田。MF鈴木、細貝、山田直、原口。FWエジミウソン、高原。MFポンテがベンチ入り。浦和ユース出身のDF永田がリーグ戦初出場で左サイドバックに入る。
対する神戸は<4-1-2-3>。GK榎本。DF北本、小林、宮本、丹羽。MF松岡、田中、アラン・バイーア。FW大久保、マルセウ、茂木。復帰戦でPKながらゴールを記録したFW大久保が3トップの一角でスタメン。MF松岡の1ボランチ気味。DF石櫃が出場停止のため右サイドバックにDF北本が入り、左サイドバックはC大阪から戻って来たDF丹羽。
■ エジミウソンが先制ゴール試合は前半2分に浦和が先制。右サイドからのMF細貝のクロスボールをファーサイドのFWエジミウソンがうまく合わせて先制。FWエジミウソンは今シーズン7ゴール目。その直後、神戸はMFアラン・バイーアのミドルシュートからFW大久保が決定的なチャンスをつかむがシュートをふかしてしまう。
MF山田直を中心にリズムのいい浦和は前半42分に右サイドに流れたFWエジミウソンのクロスをFW高原が素早い反転から鋭い弾道のミドルシュートを決めて追加点。FW高原は待望のリーグ戦初ゴール。前半は2対0で終了。
後半も浦和ペースは変わらず。神戸は怪我から復帰したMFボッティを投入すると、MFボッティのセットプレーから何度かチャンスを作るがゴールは奪えずに完封負け。浦和は5試合ぶりの勝利で新潟と同じ勝ち点で4位となった。
■ 聖地で快勝まだコンディションが万全ではないMFポンテはスタメンから外れてベンチスタート。首位を快走する鹿島を追うために負けられない試合が続くが、聖地の駒場で快勝を飾った。
暑さの中での試合となったが、最後まで運動量は落ちず、神戸よりも走り回ってプレッシャーをかけ続けた。FWエジミウソンやFW高原といったフォワードの選手も積極的に守備に参加し、穴がなかった。
■ 目覚ましい若手の台頭この日の浦和は、MF山田直、MF原口、DF永田と3人のユース育ちの10代の選手がスタメン。途中出場のMF高橋、ベンチ入りを果たしたDF濱田と含めると若手5人がメンバーに入っており、明らかに昨シーズンまでとは異なっている。
昨シーズンの高円宮杯決勝で名古屋ユースを相手に9対1と歴史的な大勝を飾った浦和ユースから続々と好選手が出現しているが、彼らはJ1でのプレーにも全く臆することはなく、堂々とプレーしている。その代表格がMF山田直であるが、面白いことに密集地帯でのテクニックや状況判断は他の中堅・ベテラン選手よりもユース育ちの選手の方が優れており、フィンケ体制に無くてはならないパーツになっている。
■ 復活途上の高原直泰ようやく初ゴールをマークしたFW高原。今シーズン序盤はFW原口らの台頭もあってスタメンを外れる機会も増えていたが、この試合は90分を通して全盛期のFW高原のプレーだった。
ゴールシーンはしっかりと腰を入れて、難しい体勢から強烈に左足を振りぬいて決めたファインゴールだったが、このシーン以外でも多くの見どころのあるシーンを作った。
コンディションも良さそうであるが、何よりも落ち着きがあって余裕があった。2008年に日本に戻ってきてからのFW高原は結果を求めるあまり、焦った余裕のない心理状態でプレーしているのがアリアリだったが、この日は冷静で的確なプレーに終始。もともと、技術は高いが、後方からの難しいボールを柔らかいボールタッチでおさめて起点になるプレーは秀逸だった。
ここ1年ほどは日本代表から遠ざかっており、落選が当たり前になっているが、この日のパフォーマンスは十二分に代表に復帰する資格があると思わせるものだった。もう少し、様子を見てみないと断言できないが、少なくとも、浦和に復帰してからは心身ともに最高の状態にあることは間違いない。
■ 浦和のプレスを打ち破ることは出来ず神戸は序盤の数分間は軽快なパスワークでチャンスを作ったが、徐々に浦和のプレスの網に引っ掛かるようになって、結局、ボールをうまくつなげなくなった。トップのFWマルセウが起点になれず、MFボッティを投入するまではどこを起点に攻め込むのか、明確ではなかった。
本職がサイドバックではないが、右のDF北本と左のDF丹羽の二人は比較的、いいタイミングで攻撃に参加したが、中盤と前線の流動性は今一つで、それぞれの選手が持ち味を出し切れていない。
■ 神戸に戻って来た大久保ヴィッセル神戸に復帰した大久保は2試合目。動きはそれほど悪くはなかったが、決定的なチャンスにシュートミスをしてゴールを挙げられなかった。特に、先制点を奪われた直後のシュートミスは試合の流れを大きく決定付けた。
神戸は14位。16位の千葉との勝ち点差は「2」のみ。かなり危ない状態であるが、カイオ・ジュニオール監督がこの試合限りで退団し、和田監督に変更になった。流れが悪い中での指揮官の離脱であり、チームは混乱するのは間違いないところで、チームが落ち着くまで得点を奪うことともにリーダーとしてチームを引っ張ることが求められる。
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