■ 因縁のカード5勝7敗2分けで13位の京都サンガと6勝3敗5分けで5位のサンフレッチェ広島。2007年の入替戦のカードであり、J2に降格した広島にとっては因縁の相手となる。
ホームの京都は<3-5-2>。GK水谷。DF染谷、水本、角田。MF佐藤勇、安藤、渡邉、中谷、ディエゴ。FW豊田、柳沢。FW柳沢は第3節以来の出場。
対するアウェーの広島は<3-6-1>。GK中林。DF槙野、ストヤノフ、盛田。MF中島、青山敏、ミキッチ、服部、高萩、柏木。FW佐藤寿。入替戦の初戦で西京極で追撃のゴールを決めているFW平繁がベンチ。
0866 2007/12/01
【入替戦:京都×広島】 勝利のために・・・ (1) 0869 2007/12/08
【入替戦:広島×京都】 勝利のために・・・ (2) ■ 染谷の先制ゴール試合は立ち上がりから広島が攻め込むが、京都のGK水谷がファインセーブを見せてゴールを許さない。結果的にはGK水谷が先制ゴールを許さなかったことが大きく、前半37分にオーバーラップしたDF染谷が決めてミドルシュートを放つと相手に当たってコースがかわりそのままゴールイン。ホームの京都が先制。
広島は前半40分に怪我のMF柏木が途中交代。MF柏木に代わって起用されたMF高柳が何度かチャンスを迎えるが決め切れず。後半22分には左サイドからのセットプレーを得ると、MFディエゴのクロスからDF水本が決めて追加点。
13時キックオフということで京都の暑さにやられてしまったのか、広島はいつもほどの運動量がなく完封負け。京都が2対0で勝利した。
■ 粘り強い守備ボールポゼッションでは劣ったが、京都は粘り強く戦って会心の勝利。順位を10位まで上げた。中位は混戦であり、5位のG大阪との勝ち点差は「3」。可能性の広がる勝利となった。
勝利の立役者となったのはGK水谷。前半に何度かあった広島の決定的なチャンスをファインセーブで封じて攻撃力のある広島を完封。先制ゴールを許していれば流れは大きく広島に傾いたことは容易に想像できただけにGK水谷のプレーは大きかった。
■ 柳沢敦の復帰京都はFW柳沢がようやく怪我から復帰。リーグ戦は今季2試合目のスタメンとなったが、彼が入るとやはり攻撃のリズムが良くなってボールがうまく回るようになる。前半早々に裏に抜け出して放ったループシュートは惜しくもポストを直撃したが、得点につながりそうな動きは多かった。
前半はFW豊田との2トップ。山形から移籍のFW豊田は今一つ波に乗り切れておらず、リーグ戦は1ゴールのみ。うまくチームにフィット出来ていないが、今後、FW柳沢と組むことで持ち味を生かしきれるようになる可能性は高いか。
後半はFW豊田が外れて1トップ気味。カウンター主体となったが、ここでもFW柳沢がうまくボールを引き出していた。FW豊田に、FWパウリーニョ、FW林といった駒が揃っているからという理由もあって、加藤監督はなかなか前線のメンバーが固定できずにいるが、FW柳沢とMFディエゴの二人が固定されていけば、チームは落ち着きを取り戻す可能性はある。
■ 典型的な負けゲーム「ボールを支配しながら決定機を逃し、相手にワンチャンスで失点して敗れる」という試合となって、広島にとっては典型的な負けゲームとなった。J1に昇格した今シーズン。広島のボールポゼッション力はJ1でもトップクラスであることは証明されており、どんな相手でもボールを支配することはできるが、さすがにチャンスを逃し続けると勝機は薄くなる。
対戦相手のレベルが違うので簡単に比較することは出来ないが、昨シーズンのJ2時代の広島はポゼッション力で相手を圧倒していたので、シーズン後半から、相手チームは広島を相手にする時はプレスをかけてもボールが奪えず逆に穴を作ってしまうという理由で引いて守るしかなく、ずっと広島の攻撃が続くような状態だった。そのことが広島の失点の確率を小さくする要因になっていたが、J1ではそうはいかず、上位チームの中では失点数が多くなっている。
ここからもう一つ上を目指すには失点数を減らす必要があるが、ディフェンス陣の補強が必要というよりは、ポゼッション力をさらに高めて相手の攻撃の時間を減らすことでピンチの数を少なくする方が得策だろう。
■ 高萩洋次郎の成長一方の攻撃陣。昨シーズンのメンバーと比べて、新外国人のMFミキッチが右サイドに入ったことが大きな違いであるが、MF高萩の成長が著しいように感じる。この日はMF柏木が怪我の影響で途中で交代したこともあって攻撃のチャンスシーンのほとんどはMF高萩を経由。得点には結びつかなかったが、シュートとパスで一番の脅威となった。
昨シーズンもJ2で41試合で14ゴール。十分な結果を残していたが、どちらかというといい意味で試合から消えてしまって、相手の警戒が薄くなった隙にゴールやアシストを見せることが多かったが、今シーズンは、楔のパスを前線で受けて散らす作業やボールを受けてサイドに展開するプレーも非常に増えている。
ゴール数は5つ。さらにシュート本数でも大宮のFW藤田と柏のMF菅沼に次ぐ日本人では2位。数字で見ても、見事な結果を残している。
[京都サンガ 2008-2009]0968 2008/03/08
【名古屋×京都】 PIXYが披露した美しいサッカー 0980 2008/03/16
【京都×大宮】 ヤナギとシジクレイ 0991 2008/03/23
【ナビスコ:京都×浦和】 ただ1つの光明といえる梅崎司 1000 2008/04/01
【FC東京×京都】 FC東京のニュースター候補生 1014 2008/04/12
【川崎F×京都】 現実味を帯びてきた柳沢敦の代表復帰 1021 2008/04/19
【京都×神戸】 キーマン佐藤勇人の働き 1039 2008/04/29
【京都×浦和】 不幸な境遇のレッズ 1044 2008/05/03
【京都×札幌】 増嶋竜也のロングスロー 1055 2008/05/11
【千葉×京都】 ついに掴んだ初勝利!!! 1123 2008/07/05
【京都×清水】 水本裕貴のデビュー戦 1156 2008/07/29
【柏×京都】 充実する柳沢敦 1195 2008/08/18
【札幌×京都】 異質な2つのサッカー 1251 2008/11/25
【京都×名古屋】 ヨンセンは本当に必要ないのか? 1361 2008/03/13
【京都×神戸】 宮本恒靖の復帰戦 1631 2009/04/26
【京都×磐田】 巻き返しのジュビロ 1659 2009/05/19
【京都×千葉】 復活のパウリーニョ [サンフレッチェ広島 2008-2009]0958 2008/03/01
【ゼロックス:鹿島×広島】 壊されたタイトルマッチ 1102 2008/06/21
【広島×福岡】 驚異的な成長を見せる槙野智章 1136 2008/07/14
【広島×岐阜】 14年ぶりのビッグアーチ (生観戦記 #8) 1140 2008/07/20
【C大阪×広島】 スーパーストライカー佐藤寿人 (生観戦記 #9) 1219 2008/10/27
DF槙野智章が破壊する既成概念と常識 1234 2008/11/09
【仙台×広島】 得点感覚が光る菅井直樹 1241 2008/11/15
【天皇杯:川崎F×広島】 4トップ vs 0トップ 1275 2008/12/18
2008年 プレーヤー総評 (サンフレッチェ広島編) 1279 2008/12/21
【天皇杯:広島×柏】 イリヤン・ストヤノフの存在感 1315 2009/01/21
日本人最高級のストライカー 佐藤寿人 1351 2008/03/07
【横浜FM×広島】 魅惑のフットボールはJ1でも通用するのか? 1610 2009/04/04
【G大阪×広島】 疑惑のジャッジ1648 2009/05/10
【千葉×広島】 待望のホーム初白星!!! 1657 2009/05/17
【広島×山形】 重要度を増すMF中島浩司
- 関連記事
-