■ J1の第18節J1の第18節。2勝9敗6分けで勝ち点「12」。最下位に転落した柏レイソルはホームの三協フロンテア柏スタジアムでアルビレックス新潟と対戦した。新潟は4勝8敗5分けで勝ち点「17」。昇格1年目の新潟は序盤こそ好調だったが4試合勝ちなし中。ここ9試合の成績は1勝6敗2分けと苦しんでいる。17試合で7ゴール4アシストのMF伊藤涼はシントトロイデンへの移籍が決定。13位ながら危うい空気になりつつある。
ホームの柏は「4-2-2-2」。GK松本健。DF片山瑛、土屋巧、古賀、三丸。MF高嶺、椎橋、戸嶋祥、小屋松。FWマテウス・サヴィオ、細谷。ネルシーニョが監督が退任して井原監督になってリーグ戦は5試合目。ここまで0勝3敗1分けと結果は出ていないが16節の札幌戦(H)は4対5、17節の横浜FM戦(A)は3対4という乱打戦となった。得点は取れるようになったが守備が崩壊しており、なかなか攻守が噛み合わない。
対するアウェイの新潟は「4-2-3-1」。GK小島亨。DF藤原奏、トーマス・デン、渡邊泰、新井直。MF星雄次、高宇洋、ダニーロ・ゴメス、三戸、小見。FW鈴木孝。大黒柱のMF伊藤涼が抜けたので「どのようにして穴を埋めるのか?」が注目されているが五輪代表のMF三戸がトップ下。自由なポジションを取るので「2トップの一角」と表現することも出来る。新戦力のMFダニーロ・ゴメスは2試合連続スタメンとなった。
■ 最下位の柏 vs 13位の新潟最下位の柏 vs 13位の新潟という残留争いの行方を大きく左右するだろう注目の一戦は静かな展開になった。どちらも最近は失点数が多い。それもあって双方とも慎重な試合運びを見せた。最下位の柏との差が「5」まで縮まって残留争いに巻き込まれた新潟はU-22日本代表のMF三戸を中心に攻撃を仕掛けたがなかなか決定機を作れない。柏はU-22日本代表のFW細谷にほとんどボールが渡らなかった。
前半はともにそこまでチャンスを作れず。0対0で折り返した。後半開始から柏はDF片山瑛を下げて古巣対決となるDF川口尚を投入。右SBを変更すると右SBのDF川口尚のところからチャンスを作った。後半23分にMF武藤雄とMF小屋松、後半30分にFWドウグラスを投入すると後半31分にFW武藤雄にチャンスシーンが訪れたが決めることは出来ない。後半の半ば以降はホームの柏が試合を優位に進めた。
後半43分には右サイドから抜け出したDF川口尚に決定機が訪れたが最後の選択が中途半端。クロスなのか?シュートなのか?ははっきりしなかった。逆に後半45分にMF小見のクロスから途中出場したFW谷口海に決定機が訪れたがシュートはクリーンヒットせず。新潟も大きなチャンスを逃した。後半48分にはDF川口尚のパスからFW武藤雄がシュートを放ったがキーパーの正面に飛んだ。0対0で終了した。
■ 大混戦になっている残留争いJ1の残留争いは大混戦になっている。試合前の時点で13位の新潟から18位の柏まで「5差」。新潟・京都・G大阪・横浜FC・湘南・柏の6チームが残留争いの中心になっているが新潟・横浜FC・湘南・柏の4チームは勝利が遠い。逆にG大阪が調子を上げてきており、京都も結果が出るようになってきた。新潟・横浜FC・湘南・柏の4チームの争いに変わりつつあるが注目の直接対決は痛み分けのドローに終わった。
シュート数はともに9本ずつ。後半の終盤になるとどちらも決定機を作ったがラストの精度を欠いた。今年は降格枠が「1」なので「負けなかったこと」はポジティブに考えられるが柏は依然として2勝止まり。7試合勝ちなしとなった。新潟も4勝目を挙げた後、5試合勝ちなしとなった。幸いにして横浜FCや湘南も苦しんでいるが柏も新潟も苦しい状況は続いている。浮上のきっかけをつかみたいがきっかけは見つからない。
柏は井原監督になってからも5試合未勝利。0勝3敗2分けとなった。先のとおり、攻守が噛み合わないが20節が湘南、21節がG大阪、22節が京都なので7月に入ると残留争いをするライバルとの試合が続いていく。札幌戦(H)で4ゴール、横浜FM戦(A)でも3ゴールを奪っているので一時と比べると攻撃陣は活発になってきたがリーグ戦でゴールを奪っているのは7人だけ。期待外れの選手が多くなっている。
ここ2試合で計9失点と守備が崩壊していたがこの日は無失点に抑えた。DF立田が出場停止だったので若手のDF土屋巧がCBで起用されたが大きな問題は発生しなかった。DF立田のプレーが今シーズンも不安定なので「DF土屋巧にとってはレギュラー獲得の大きなチャンス」と言える。右SBのDF川口尚は新潟U-18出身なので古巣対決だったが攻撃的な良さをいかんなく発揮。途中出場で存在感を発揮した。
■ エースのMF伊藤涼が抜けた新潟エースのMF伊藤涼が抜けた新潟もなかなかトンネルの出口が見つからない状況になっている。これで5試合未勝利となったが次節はホームの広島戦。こちらも攻撃の中心であるMF満田を怪我で失った後、なかなか勝てなくなったが「調子のよくないチーム」や「結果が出ていないチーム」に勝ち点「3」を献上することが多いのが今シーズンの新潟である。「新潟クリニック」という良くないフレーズも定着している。
2節で対戦したときはアウェイで広島に勝利している。明らかに状態が良くない広島なので勝ち点「3」の欲しい試合になるがゴールは遠い。右SHにMFダニーロ・ゴメス、左SHにMF小見を起用したが右サイドからMFダニーロ・ゴメスが仕掛けてチャンスを作る場面はほとんどなかった。MF小見は何度か持ち味である強引なドリブルからチャンスを作りかけたが自身のシュートチャンスはほとんど作れなかった。
MF伊藤涼が抜けたので「夏の移籍市場でどんな動きを見せるのか?」は注目されるが補強するポイントがフォワードになるのか?2列目になるの?は興味深いところ。フォワードはFW鈴木孝が起点役として奮闘しているが14試合で1ゴールのみ。FW谷口海は14試合で3ゴールを挙げているがFW鈴木孝ほどは前線で起点となる働きは出来ない。フォワードの人選に関しては松橋監督の悩みどころになっている。
こちらもここ最近は失点の数が多かったので「無失点」というのは評価できる。DFトーマス・デンは持ち味である身体能力を生かしてクリーンシート達成に貢献。ここ最近は左SBが本職となるDF渡邊泰をCBの位置で起用する試合が多くなっているが慣れたポジションとは言えないCBの位置で奮闘している。DF千葉とDF舞行龍ジェームズが高齢になったCBのポジションは弱点になっているが救世主になれるか?
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