■ J1の第14節J1の第14節。1勝8敗4分けで勝ち点「7」のガンバ大阪はホームのパナソニックスタジアム吹田で横浜Fマリノスと対戦した。王者の横浜FMは7勝3敗3分けで勝ち点「24」。2位に位置するが13節は新潟を相手にアウェイで逆転負けを喫した。首位の神戸との差が「5」と広がってしまったがこの日の昼間に行われた試合で神戸が引き分けたのでその差を縮める絶好のチャンスが訪れた。G大阪は最下位に位置する。
ホームのG大阪は「4-2-3-1」。GK東口。DF半田、佐藤瑶、福岡将、黒川。MFネタ・ラヴィ、ダワン、石毛。FWファン・アラーノ、イッサム・ジェバリ、倉田。4連敗中と苦しむ中、10番のFW倉田が今シーズン初スタメン。MF宇佐美は3ゴールを挙げているがベンチスタート。MFダワンとMF宇佐美がともに3ゴールを挙げてチーム内得点王になる。CBはDF三浦弦がベンチ外。DF佐藤瑶とDF福岡将のコンビとなった。
アウェイの横浜FMは「4-2-1-3」。GK飯倉。DF松原健、畠中、エドゥアルド、永戸。MF喜田拓、渡辺皓、西村拓。FWヤン・マテウス、アンデルソン・ロペス、エウベル。CFのFWアンデルソン・ロペスがチーム最多の7ゴールを挙げており、FWエウベルとFWヤン・マテウスは4ゴール、MF西村拓は2ゴールを挙げている。GK一森がG大阪からの期限付き移籍なので出場不可。36歳のGK飯倉が初スタメンとなった。
■ 数的優位を生かせず。G大阪は5連敗。試合はホームのG大阪ペースになった。エンジンがかからない横浜FMは中盤でのミスが多発してリズムをつかめなかった。前半6分にはFWイッサム・ジェバリが抜け出して無人のゴールにシュートを流し込んだがオフサイドで幻となった。前半の半ば以降は横浜FMが盛り返したが前半37分に右サイドのCKを獲得すると日本代表のMF西村拓が頭で合わせてやや劣勢の展開だった横浜FMが先制に成功する。
1対0で迎えた後半8分にG大阪がゴール前のいい位置でFKを獲得するがFWイッサム・ジェバリのシュートは壁に当たってしまう。後半14分に横浜FMの右SBのDF松原健が2枚目のイエローカードを受けて退場。横浜FMは10人になった。数的優位となったG大阪は後半29分にMF宇佐美とMF福田湧を投入。ボールを保持する時間は長くなったが最後のところが単調。10人の横浜FMを脅かすことが出来ない。
すると後半34分にFWアンデルソン・ロペスが相手に囲まれながら強さを発揮してファールをゲット。ゴール右寄りのやや距離のある位置でFKを獲得するとレフティのDF永戸がシュート。これが鮮やかに決まって大きな追加点を奪った。DF永戸は1ゴール1アシストの活躍だった。2点を追うG大阪は途中出場したFW鈴木武蔵に2つ連続で決定機が訪れたが決めることは出来ない。2対0でアウェイの横浜FMが勝利した。
■ 最下位のG大阪はこれで5連敗最下位のG大阪はこれで5連敗。14節を終えた時点で1勝9敗4分けとなった。14試合で勝ち点「7」のみというのはさすがに厳しい。徳島でのチーム作りを評価してオフにポヤトス監督を招聘。新しいサッカーに取り組んでいるがここまで結果が出ないのは想定外と言える。鹿島→C大阪→名古屋→浦和→横浜FMが相手なので力のあるチームとの対戦が続いたことも大きく関係しているが痛恨の5連敗となった。
「ポヤトス監督のやりたいサッカーが浸透するまでに少し時間がかかる。」というのは間違いないと思うがさすがにここまで結果が出ないと「もう少し我慢すべき」と主張してきたG大阪のサポーターの心も動くだろう。これだけ結果が出ないと監督に対する選手やサポーターからの信頼はどんどん下がっていく。クラブ内外からの求心力が低下していく中、チームを立て直して結果を残すというのは相当に大変である。
水曜日にはルヴァン杯が控えており、1週間後には15節の新潟戦(A)が待っている。ルヴァン杯の5節の京都戦(H)が5月24日(水)に行われるのでポヤトス監督を斬るのであれば早く決断しないといけない。この日は横浜FMに退場者が出て10人となったが攻めきれず。逆にFKで追加点を許した。「内容は決して悪くない。」というのは間違いないがさすがにここまで結果が出ないとかばい続けるのは難しくなる。
「京都戦(H)までに監督交代のニュースが流れない方が不思議」と言える状況になったがスタメン抜擢のDF佐藤瑶がまずまずのプレーを見せたことは収穫に挙げられる。CBコンビを組んだDF福岡将もいいプレーを見せた。これだけ結果が出ないのでいろいろな選手を試さないといけない状況になっているが攻撃的なポジションの救世主も欲しい。途中出場したFW鈴木武蔵は2つあった決定機を生かせなかった。
■ 苦しみながらもアウェイで勝ち点「3」横浜FMは苦しみながらもアウェイで勝ち点「3」を獲得した。11人対11人の戦いのときも劣勢の時間帯があったが終わってみるとシュート数はどちらも9本。後半14分という早い段階でDF松原健が退場して30分以上、10人での戦いを余儀なくされたことを考えると「シュート数」に関しては評価できる。2対0になった後も横浜FMは大きなチャンスを作っており、数的不利になったことを感じさせない戦いを見せた。
この日の2ゴールはいずれもセットプレーから生まれたが1点目はCKからMF西村拓がヘディングシュートを決めた。MFマルコス・ジュニオールと激しいポジション争いを行っている中、結果が出たのは良かった。今シーズンはMFマルコス・ジュニオールの状態が悪くないので長い時間トップ下でプレーするためにはいいプレーを続ける必要がある。MF西村拓はこれで今シーズン3ゴール目。このまま数字を積み上げたい。
1対0の時間帯はかなり苦しかったことを考えると後半34分に生まれた2点目のゴールはとてつもなく大きなゴールとなった。距離のある位置からのFKだったので直接ゴールを期待していた人は少なかったと思うがゴラッソとなった。DF永戸は1ゴール1アシスト。彼の左足は大きな武器になっている。横浜FMは伝統的にセットプレーを得意にしているが「いつの時代にも優秀なキッカーを擁しているチーム」と言える。
GK一森が契約上の問題で出場不可なのでベテランのGK飯倉に出番が回って来たが完封勝利。いいプレーを見せた。後半の終盤にはFW鈴木武蔵の決定的なシュートをセーブするなど久々のリーグ戦で大きな存在感を発揮した。次節以降はGK一森がスタメンで起用されると思うがGK飯倉は攻撃型の横浜FMのサッカーには合ったキーパーである。いきなり出番が回って来たとしてもしっかりと対応することが出来る。
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